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有栖川有栖 / 角川文庫 (149件のレビュー)
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総合評価:
つたもみじ
1
火村とアリスのやり取りが楽しい
作家アリスシリーズ長編。朱色に塗り潰されたような今作。火村の見ている悪夢が僅かに垣間見えた今作。動機は理解できる人と、できない人とで真っ二つに分かれると思われる。私は…後者。独り善がりに感じた。アリス…と二人で観光名所を巡ったり、気まぐれに道産子ぶる火村先生が見れたりと二人のやり取りは楽しい。 続きを読む
投稿日:2014.04.17
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たんとん
現在とそして過去へと・・・
作家アリスシリーズ。題名のようにいろんな朱色が表現されています。焼け、炎、タバコの火・・・いろんな場面で色鮮やかに浮かび上がってきます。火村が学生から相談された2年前の殺人事件とつながっているであろう…と思われる殺人事件に、火村とアリスが巻き込まれて・・・やがて、過去の殺人事件を解くとともに、現在の事件も解いていきます。ただ、殺人の根拠が理解しがたい。根拠としては薄く感じました。火村の見ている悪夢と、それを見守るアリスの気持ちが分かったのが収穫といえば収穫。トリックはエレベーターは思っていたのとは違っていて予想外。続きを読む
投稿日:2016.12.21
あっくん
タイトルにも込められた、色へのこだわりが溢れるミステリ
有栖川有栖による作家アリスシリーズ。 アリスの友人・火村が学生から受けた相談(2年前の殺人事件の解決)が元で殺人事件の現場に居合わせることになったアリスたちが、やがて2年前の殺人事件の真相に迫っていく…。 本作はほかの作品に比べても回り道が多い印象で、本筋の話と絡まないネタがちょくちょく顔を出す。結果的に物語の世界観を膨らませてはいるのだが、個人的には蛇足の感が強く、もう少しそぎ落とせばスッキリするのにという印象。 本筋である謎については、事件の現場に遭遇した際のエレベータートリックは案外あっさりと思いつく。が、「普通階数表示を見るだろう」という印象が強すぎてそこから先に論理を展開できず、結果的に火村が明かす真相を読みながらやっぱりやられてしまったと悔しい思いをしてしまうのだ。続きを読む
投稿日:2014.04.28
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よし
大好きな有栖川作品だが、少し物足りなさを感じた。不思議な現場の状況にどうやって犯人を特定するのだろうと楽しみにしていたら、いまいち腑に落ちない感じで終わってしまった。犯人の動機にも理解ができなかったの…で、途中を読み飛ばしたのかなとすら思った。次の作品に期待かなぁ。続きを読む
投稿日:2024.03.16
ハルめめ
ゼミの生徒に2年前の未解決殺人事件の調査を頼まれる火村。その矢先、新たな殺人事件が起きる。プロローグの夕陽など「朱色」をキーにした作品。映像で観る綺麗だろうな。犯人の動機においては理解できなかったけど…面白く読んだ。続きを読む
投稿日:2023.12.01
ほんすき
火村英生シリーズ8作目。 動機が弱いという感想がよく出てくる作品ではありますが、 人間なんてどんな動機で何をしでかすか分からないので、いいんじゃないでしょうか。 今回は火村先生の内面に少し触れる部分も…あり、読み進めると面白いものが出てきそうだなと思わされる回でした。続きを読む
投稿日:2023.11.10
ariete
長編は本当外れがないなって思う。 過去と現在で起きた事件を追ううちにだんだんと分かってくる真相とは。 タイトルの通り夕焼けがちょくちょく出てくるので夕焼けが見たくなる。 ただ動機に賛否両論あるの…かな…続きを読む
投稿日:2023.08.18
じゅう
「有栖川有栖」の長篇ミステリ小説『朱色の研究』を読みました。 『虹果て村の秘密』、『孤島パズル』に続き「有栖川有栖」の作品です。 -----story------------- 過去のトラウマから毒…々しいオレンジ色を恐怖する依頼者が推理作家「有栖川」と犯罪社会学者「火村」を訪れた “2年前の未解決殺人事件を再調査してほしい”臨床犯罪学者「火村英生」が、過去のトラウマから毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子「貴島朱美」から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった――。 さっそく「火村」は友人で推理作家の「有栖川有栖」とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、「火村」宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った……。 現代の「ホームズ」&「ワトソン」が解き明かす本格ミステリの金字塔。 ----------------------- 探偵役である臨床犯罪学者「火村英生」と、「ワトソン」役の推理作家「有栖川有栖(アリス)」のコンビが活躍する作家「アリス」シリーズの長篇5作目にあたる作品… 名探偵「シャーロック・ホームズ」シリーズ第1弾『緋色の研究(原題: A Study in Scarlet)』を意識したタイトルのようですね。 ■プロローグ――夕景 ■第一章 幽霊マンション ■第二章 疑惑の男 ■第三章 二つの灯 ■第四章 枯木灘を望む家 ■第五章 朱色の悪夢 ■終章 遠い太陽 ■エピローグ――落日 ■あとがき ■文庫版あとがき ■解説 朱色の研究者たちあるいは『本格推理の悲しみ』について 飛鳥部勝則 臨床犯罪学者「火村英生」は教え子の「貴島朱美」から、2年前の未解決殺人事件について捜査依頼を受けた… 2年前の6月末、被害者である「大野夕雨子」は周参見の別荘近くの浜辺で、後頭部を鈍器で殴殺された状態で発見された、、、 被害者と恋人関係にあった「山内陽平」が疑われたが、物的証拠がない上に、アリバイが成立したことで迷宮入り… 遺体の背後にある高さ5メートルの崖から、大きな石が落とされていた点も捜査を難航させたという。 依頼を受けた「火村」は、当時の事件関係者に事情を聴取しに向かった… その足で友人である推理作家「有栖川有栖」を訪ねた「火村」、、、 翌朝、「アリス」の元へ不審な電話が入る… 「今すぐにオランジェ夕陽丘の806号室に行け、と火村先生に伝えてくれればいい。そうだ、あなたも一緒に行ってもらおう」、、、 そのマンションは前日、「火村」が事情聴取のために訪れた建物である… 訝しがりながらも指定された806号室へ向かった二人は、浴室で絞殺された男性の遺体を発見する。 被害者は2年前の「大野夕雨子」殺しの関係者「山内陽平」だった… 6年前の深夜の放火(殺人?)、2年前の「大野夕雨子」殺し、そして今回の「山内陽平」殺し、、、 3件の事件の真相を、「火村」と「アリス」は紐解いていく……。 それぞれの動機と犯人… 3件の事件がパズルのピースを嵌めるように繋がっていく終盤は一気読みでしたね、、、 事件に至る男女の思惑の微妙なズレは、現実世界でもありそうですね… 2年前の「大野夕雨子」殺しの殺害時間を特定する推理、「山内陽平」殺しのトリックよりも、その目的を明らかにする推理、これが冴えていましたね。 本シリーズは、「有栖川」と「火村」二人のコンビが、丁寧に事件を解決してくれるので、わかりやすくて愉しみやすいですね。続きを読む
投稿日:2023.08.11
としゆー
久しぶりの火村シリーズ。初期の作品で火村の犯罪者に対する想いが聞ける稀有な回でもある。肝心のストーリーは長編ならではの旅情性と2人の掛け合いが十分に楽しめて良かった。解説でも書かれていたように「どちら…へ転んでもいいトリック」というのが秀逸で他にあまり例が浮かばない。だが、犯人の殺人の動機だけが解せない。流石にそれで犯行には及ばないだろうと思えてならない。有栖川作品の初期に見られる物語全体を覆うセンチメンタルな雰囲気(今風ではエモい雰囲気)が何とも物悲しく、これぞ本格ミステリの王道とも言える。続きを読む
投稿日:2023.03.16
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