【感想】ジェーン・エア(下)

シャーロット・ブロンテ, 大久保康雄 / 新潮文庫
(35件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
9
12
7
1
0
  • 私の、世界で一番好きな小説(のひとつ)。

    もう何度読み返しただろう。大好きなお話。
    波乱の展開の後、ジェインが辿り着いたムーア・ハウスでの穏やかな時間の描写がイイ。そうして見つけた、(インドにさえ行かなければ)平穏で落ち着いた生活が送れたはずの場所を棄てる、ジェインの情熱と決断もイイ。そして物語が最後に行きつくのは、別離の時間を経て互いに少しずつ生まれ変わった二人が、本当の意味で「対等」になれたからこそ得られた、幸福の在り方。
    真の幸福は、強い信念と、それなりの犠牲と、決して自分に嘘をつかないという決意によって「勝ち取る」ものなのだなあ。
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    投稿日:2013.09.28

ブクログレビュー

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  • inu

    inu

    美男美女ではない、
    女性からプロポーズをする、
    社会的な問題(学校)を批判する
    これらは、この時代にどう反応されたのだろう

    作品の暗さと孤独が、
    作者の経験に基づいていたと知って納得した

    ただ、後半の霊的なシーンは突然すぎて
    飲み込めなかった(信仰心???)
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    投稿日:2023.12.16

  • よむよむえっちゃん

    よむよむえっちゃん

    夏の嵐の夜、ジェーンとロチェスターが心を通じ合わせるシーンを初めて読んだ時は鳥肌がたった。
    ロチェスターのもとを去る時のジェーンの葛藤は痛々しいほど頑なだけどその強さと正義に心打たれた。
    クライマックス、
    ジェーンがロチェスターの呼ぶ声を聞くシーン、ちょっと出来過ぎだけどロマンチックに痺れる〜

    ヒロインが美しくないと随所に記述されているが
    裏返せば作者が美醜にこだわりがあったのかな?

    今まで何度も読んだ大好きな小説
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    投稿日:2022.03.05

  • apricot-2007

    apricot-2007

    カズオ・イシグロが影響を受けた作家、作品にブロンテの『ジェーン・エア』を挙げていたこと、先日読んだ『イノセント・デイズ』の主人公・田中幸乃が中学時代にこの本を読んでいたのがとても印象的で、どんな本なのか興味を持ち、読み始めた。

    とても面白かった!
    上下巻でぎっしり書き込まれているので一気読みというわけにはいかなかったけど、じっくり毎日共に歩ませてもらった感じ。
    ジェーンの冷静さ、真面目さと、恋心による揺らぎと、ときめきと情熱と、描かれ方のバランスがとても良かった。ロチェスター氏とのやりとり場面は甘々すぎてこちらも照れちゃうくらい。
    離れてみて、他人と一緒にいて再確認した、二人の時の安心感、自然体のペースまで描かれていて、甘々というだけでない愛のお話に感じた。(ロチェスター氏のデレデレ具合にはおいおい…と思うところもあったけど。笑)

    この作品を読みながら、たしかにカズオ・イシグロを思い出し、特に『日の名残り』を読み返したくなった。内容は勿論全く違うけど、地に足ついた現実と、胸の中の情熱との書き方のバランスがとても似ていて。内と外が心地よい文章。
    『イノセント・デイズ』については、このお話を幸乃が読んでいたということで改めて切なく感じてしまった…。


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    投稿日:2022.01.21

  • れいな

    れいな

    ロマンティシズムとリアリズムの境目の時期に描かれた小説と解説を読んで納得。
    ジェーンの思考、言葉の選び方、すべて私の感性に一致した。
    イギリスの田舎の風景描写がとても美しい。表現力に驚かされた。
    ロチェスター氏との愛の深め方が、よかった。もちろんロマンチックラブの要素はたくさんあり、嫉妬や燃え盛るような激しい感情に身を任せている描写も多いけれど。それ以上に性別や身分、障害などあらゆるものを超えていくような深いつながりをみた。今の時代ですばらしいとされるものと、1800年代と、さほど変わらない気がする。
    感情がなさすぎると味気ないけど、理性がないのも話にならないみたいな表現が上巻にあって…
    感情と理性のバランスが人間に面白みをもたらし深みも出るのだなぁと。
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    投稿日:2021.05.09

  • (´ー`)

    (´ー`)

    このレビューはネタバレを含みます

    前半はロマンス好きのわたしにはたまらなかった。
    ネタバレで展開は知っていたので(というか裏のあらすじでガッツリネタバレ)、上巻からの伏線が回収されていく様が面白かった。
    家族の居なかったジェーンに従兄妹たちがいるとわかったときの暖かさが良い。
    ジェーンとロチェスターが美男美女でないと何度も強調されるので一体どんな顔なんだろう、と悩んでしまうので映画で補完しようと思う。

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    投稿日:2019.07.22

  • クマオ

    クマオ

    怖い、と思っていて読んでいなかった。それは小さい頃映像でちらりと見たからで、筋も大雑把に知っていたから。
    その後エミリー・ブロンテの嵐が丘は読んでいたのだが。

    がしかし。本はやっぱり良いわ。下巻は一気に読んだ。
    ありがとう、ウルフ(ヴァージニア・ウルフの「自分だけの部屋」でシャーロット・ブロンテに触れていたことがついに手を取ったキッカケ)。

    あー。オーソン・ウェルズ主演の映画見ちゃおうか。。
    続きを読む

    投稿日:2019.04.17

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