【感想】ダンタリアンの書架5

三雲岳斗 / 角川スニーカー文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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  • 本巻も好調

    あいかわらず面白いですね。一巻にあった、ダイレクトに欲望をかなえる幻書の話が減って、かなりアレンジされてます。作者の筆が乗ってる感じです。そして、最終話では「教授」とヒューイが衝突します。

    内容を忘れがちになるので、短編ごとのイントロを作成して備忘録にします。一応ネタバレはないですが、初見の人はこれより下の文章は読まない方が良いでしょう
    第一話 「時刻表」  カミラから情報を得たダリアンとヒューイは暴走列車に乗り込むハメになる。しかし、その列車は幻の時刻表によって作られた幽霊列車なのだった・・・
    第二話 「猫と読姫」  猫を飼う事になったが、ダリアンは猫が苦手だった。なのに妙になつかれ困るダリアン。ある日夢の中に不思議な人物が表れる・・・
    第三話 「航海日誌」 ヒューイとダリアンの乗る船の機関が壊れて、漂流する事になってしまった。そこに運良く通りかかった快速帆船。だが、何かがおかしい・・・
    第四話 「つながりの書」 幻書を求めて訪れた町は奇妙な修道院に支配され、荒廃していた。そこでヒューイは「教授」に出会う。教授は幻稿を育て幻書を作り出す実験をしているのだという・・・
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    投稿日:2013.10.27

ブクログレビュー

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  • shifu0523

    shifu0523

    【収録作品】第一話 「時刻表」/断章一 「水辺の花」/第二話 「猫と読姫」/断章二 「愚者の書」/第三話 「航海日誌」/断章三 「観測者」/第四話 「つながりの書」

    投稿日:2013.01.17

  • 事務員H

    事務員H

    第5巻を読破。

    ひさしぶりに読んでみました。

    っていうか、5巻は途中まで読んでいたみたいですね。

    短編集ですから好きな順番で読めるというのはいいですね。

    さて、今回は以前登場した女の子キャラが再登場しています。

    カミラは……ちょいちょい出ていたっけ?

    でもジェシカ嬢がまさかの再登場でびっくりしましたが(^-^;)

    まあ出てきそうな感じはしていたからなあ、あのとき。

    それにしても航海日誌もまた幻書になってしまうとか……すごいな、幻書。

    いや、船長がすごいのか?

    幻書を生みだしてしまうくらいですからね。

    最後の「つながりの書」では紅の読姫とその鍵守も登場。

    この二人組は幻書を作り出すことが使命、のようで。

    あれ?

    そういえばヒューイの先輩もこの子たちに幻稿を渡した、よね?

    冒頭、ヒューイが飛行機を操縦していて「お」と思いました。

    今までは車とか汽車とか船とかでしたからね。

    この「つながりの書」のラスト方面は、本当に作者さんの手腕にやられました。

    ほんと、すごいな……と。

    ひさしぶりに読んだけれどやっぱりおもしろいですね。

    既刊分は全部買ってあるので、時間を見つけては読もうっと。
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    投稿日:2012.09.08

  • やお

    やお

    “ジェシカは、ぐ、と頬を引き攣らせ、
    「私だって渡り鳥なんか食べないわよ。シロクマじゃないんだから」
    黒衣の少女が、ハッ、と嘲るように息を吐いた。
    「渡り鳥をバリバリ喰う女はみんな口ではそう言うのです。さすがに馬のしっぽみたいな髪型だけのことはあるのです」
    「そんな女がどこにいるのよ!?てか、髪型は関係ないでしょう!」
    「悪いけど……本当に少し静かにしてくれないか、二人とも」
    ジェシカが肩を怒らせて黒衣の少女に詰め寄っていると、ベンチに横たわっていた青年が、疲れたような声でぼそりと呟いた。
    「蒸気機関の修理を手伝っていたせいで、寝不足なんだ。少し休ませてもらえるとありがたい」
    「あ……ご、ごめんなさい」
    ジェシカが、ばつの悪そうな表情を浮かべて謝罪した。
    狭い船内のあちこちには、青年と同じように仮眠中の船員たちの姿がある。
    彼らは皆、ぐったりとした表情で、疲れ果てた身体を休めているようだった。
    「ふん」
    黒衣の少女は、ふて腐れたような態度で、読みかけの本に視線を戻す。ヒューイと呼ばれた青年は、そんな彼女をちらりと見上げ、
    「ダリアンも、他人の食習慣を一方的に非難するのはよくないと思うよ。互いの文化の違いは尊重しないとね」
    「食生活ってなんなんですか!?」
    ジェシカが悲鳴のような声を上げた。”[P.134]

    心配したダリアンが怒ってヒューイの足蹴りまくるとこ可愛い。
    ダリアンとラジエルが睨み合ってるとこのイラスト顔可愛い。

    “「幻書に関わるということは、人々の剥き出しの欲望と直接向き合うということです。ですが、あなたはその前に、自分自身と向き合うべきですね」
    くつくつと笑い続ける白衣の男の背後に、小柄な人影が浮かび上がる。
    緑色の髪と白い肌。鮮血の色に似た深紅の衣装。
    そして鍵穴を刻んだ金属の眼帯が、彼女の左目を覆っている——
    「きみは……!?」
    紅衣の少女に目を奪われて、ヒューイは凍りついたように動けない。
    教授の口元から、不意に笑みが消えた。
    彼は、空洞のような虚ろな瞳でヒューイを見る。
    「あなたの存在意義はなんです、ディスワード卿?あなたはなぜ、彼女と共にいるのですか、黒の読姫の鍵守よ——?」
    突き放すような教授の問いかけに、ヒューイはなにも答えない。
    紅衣の少女はそんなヒューイに、めずらしい生き物を見るような視線をしばらく向けていた。が、やがてそれにも飽きたのか、右の下瞼に指を当て、あかんべえ、と嘲るように舌を出す。
    そして二人は、そのまま闇の中に姿を消した。
    薄暗い坑道に取り残されて、ヒューイは一人立ち尽くす。
    固く握りしめた彼の右手が、ぎしり、と低い音で軋んだ。”[P.247]
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    投稿日:2012.06.02

  • 探耽(たんたん)

    探耽(たんたん)

    ダンタリアンの書架1を手に取ったのが今年の9月。
    途中に様々な本を挟みつつ、ようやく5巻までを読了しました。
    ライトノベルに限らず、本好きの人に好まれるファンタジーであると思います。
    5巻は今までとは少し違ったタッチで書かれていて、良いスパイスでした。続きを読む

    投稿日:2010.12.08

  • rant

    rant

    このレビューはネタバレを含みます

    第二次世界大戦前くらいの時代を背景に、幻書というファンタジー
    を入れたものと思っていたが。
    今回の最終話でビミョーなことに。

    ラジエルという名があやしいよなぁ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2010.09.05

  • 舞風のべる

    舞風のべる

    ラジエルのカラーイラストとは珍しい…かわいいな。内容は安定した面白さ。こういうラノベって貴重だけど……アニメ向きとは思えないなあ。

    投稿日:2010.07.28

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