【感想】二度はゆけぬ町の地図

西村賢太 / 角川文庫
(56件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
9
22
14
3
2
  • なまなましい私小説

    学歴もなく自らの欲望に自制もできずに思うがままに生きようとして、それもまかりとおらない青年の物語。その露骨で下品とも思える単語単語に嫌悪感を覚えることもあるが文章の完成度が高いのは否めずに読み進めてしまう。著者の本ははじめて読んだが、別の作品も読まざるを得ないか。続きを読む

    投稿日:2014.01.03

ブクログレビュー

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  • yonogrit

    yonogrit

    416

    西村 賢太
    1967年東京都江戸川区生まれ。中卒。2007年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、11年『苦役列車』で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『瘡瘢旅行』『人もいない春』『廃疾かかえて』『一私小説書きの日乗』等がある。


    西村賢太の「二度はゆけぬ町の地図」読了。自分を俯瞰してみる力は本当に凄いし、主人公をどうしようもないと笑う気持ちになれないのは、自分にもこういうところがあるのではないかという内省です。

    西村賢太の私小説、大学1年生の頃の自分の唯一の味方だったと思う。半ば失踪同然で向かった東南アジア貧乏旅行で、唯一持っていった小説は彼の「暗渠の宿」と「二度はゆけぬ町の地図」だった。藤澤清造の墓と共に、いつか墓参りへ行きたい。

    西村賢太さんの『二度はゆけぬ町の地図』読了。
    北町貫多という人を思い出させる友人が高校時代にいた。
    金の問題は無かったけれど、とにかく自分の杓子から外れた行いに出くわすと喧嘩は弱いのにキレた。
    当時はその度に面倒くさいヤツと思ってたけど、純粋でかわいい人だった。
    懐かしくなった。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』時々自暴自棄になって無茶もするけど、一生懸命生きてる貫多に好感。中卒18歳未満という事で社会的に弱い立場にあるんやけど、逞しく生きてて素敵。意外にロマンチストなとこも好き。文体もいい!私小説集。

    西村賢太「二度はゆけぬ町の地図」、網羅的に読んでいるなか現状これがベスト(「どうで死ぬ身……」未読。文体が薄くなって以降も、それはそれの良さがあるとは思っている)、凶暴で、ショッキングに過ぎて目を背けたくなる。文章を書くひとをちゃんと絶望させてくれる。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』読了。こ、これは確かに凄い……。芥川賞を受賞する直前に、DOMMUNEで友川カズキが彼の私小説を大絶賛してて、翌日nuの戸塚君からも「すごい」と聞いて、そしてあの授賞式……という流れで読んだのだが、いや、なんじゃこりゃ。アマゾン新品は在庫ないなあ。

    西村賢太「貧窶の沼」(『二度はゆけぬ町の地図』収録)読了。西村賢太らしい、どうしようもなく染みついたミソジニーの発露と、そのミソジニーに対する書き手のメタ的な視点をさりげなく感じさせる筆致が、やはり味わい深い。

    西村賢太さんの『二度はゆけぬ町の地図』 #読了
    この人の小説の魅力がイマイチ分かりかねるのだが、気づけば次の1冊を買っている。 生きることの本質が描かれている気がするからであろうか。いやそんな大層なものでは無いのかもしれぬ。とにかく次の1冊を買いにゆこう。

    「二度はゆけぬ町の地図」
    #西村賢太

    もうすぐ命日のためなのか無性に読みたくなる。
    やっぱり面白い。
    大家の老夫婦にコテンパンに道理を通され、それに逆恨みして心の中で悪態つく内容なのに、なぜこんなに熱中するくらい読ませるのか。
    明日の読書会で紹介します。

    【本】西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』。若い頃の北町貫多。栴檀は双葉より芳し。ようするに、短気と逆怨み。逆に言えば、短気を起こさずいっとき我慢して、自責と反省の念さえ持てばこの世はなんとかやっていけるということ。西村作品の実用性を感じる。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』(角川文庫)読了。人の負の部分をこれだけ面白くかつ生真面目に描き切ってくれる西村氏。全作読破まであとわずか。

    西村賢太の「二度はゆけぬ町の地図」を読んだ、人間としてZ級!どこまでも自分の性癖に忠実でそれを活字にしてしまう度胸、だから西村賢太は好きなの、痛快すぎる

    西村賢太著「二度はゆけぬ町の地図」読了。相変わらずの西村賢太節ににんまりにたにた。「二度はゆけぬ~」「春は青いバスに乗って」等々タイトル素晴らし過ぎ。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』読了。『腋臭風呂』に失笑。あまりに下衆、あまりに下品ゆえ、まともな人間なら表現するのも憚られる人間心理を見事に描写している印象。『身も蓋も無い』とはこのことか。女性にはお薦め出来ないなこれは(苦笑)

    西村賢太全小説チャレンジ、いよいよのところまできた。全部面白いけれど、『暗渠の宿』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『苦役列車』『疒の歌』『雨滴は続く』あたりが特にお気に入り。最後の一冊を手にする日は、いつになるだろう……

    西村賢太「貧窶の沼」(『二度はゆけぬ町の地図』収録)読了。西村賢太らしい、どうしようもなく染みついたミソジニーの発露と、そのミソジニーに対する書き手のメタ的な視点をさりげなく感じさせる筆致が、やはり味わい深い。

    『二度はゆけぬ町の地図』に収録されてる四篇どれも信じられないくらい面白かった 北町貫太以外にもヘンな人たくさん出てきておもろい 近代文学みたいな文体落ちつく 次も西村賢太読んじゃおうカナ…

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』収録の『貧窶の沼』を読む。
    日雇いから、なんとか街の小さな酒屋へバイトとして雇って貰えたものの、無断欠勤、給料の前借り、風呂に入っていないので異臭の指摘、からの最後は恩を仇で返すような、店主に暴言を吐き捨てて決裂する、という破滅的な生き方の私小説。

    西村賢太の「二度はゆけぬ町の地図」を読んでる。
    やっぱり面白い。
    最低やのに、じわじわ湧いてくるこの情はなんなんやろう。
    好きな作家さんでした。残念。

    ご冥福をお祈りいたします。
    僕は西村賢太さんの「二度はゆけぬ町の地図」を拝読していますが、『浮世とは、他人の耐え難きものを耐えての、果てなき行路のことであったか』が印象深い言葉として記憶に残っています。

    作品の中ではさほど評価は高くないと思うが、『二度はゆけぬ町の地図』、80年代の江戸川橋~飯田橋あたりの印刷工場の様子などわかって興味深かった。


    西村賢太さんの作品を初めて手にしたのは2011年の震災直後。友人に勧められてね。今も短編からなる『二度はゆけぬ町の地図』が一番好き。青春の瑞々しさと、荒ぶるロックスピリットを感じる作品。#西村賢太

    「苦役列車」「どうで死ぬ身の一踊り」「二度はゆけぬ町の地図」「無銭横丁」私の本棚にはざっと見て今この4冊。腋臭の銭湯の話、面白かったなー。彼のような破天荒で人間臭い作家はもう現れないのでは。ご冥福をお祈りします。

    ペシミスト
    物事を悲観的に捉えがちの人。悲観論者。
    この世が嫌いな人。この世に生きるほどの価値はない、という思想の人。厭世家。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』を読む。解説で豊崎が書が「笑撃」と言い、ワンパターンという批判には「みっともなさは常に新しい」、また「私小説は純文学」と応える。説得力ある発言だ。重松清と比べればずっと文学だし、また笑える。しかし、薄い文庫本を一冊読めば、義理ははたしたぞと思う。

    【二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)/西村 賢太】誰しもが心の底で持っているクズ性がどうしても表面に出てしまう貫太。口先ばかりで欲望に流され、勝手に期待して失望する。優しくされればつけあがり、冷たくさ... →bookmeter.com/cmt/45664752 #bookmeter

    二度はゆけぬ町の地図 西村賢太 作 読了。欲望に忠実というより抑えられずコントロールできない、動物と同じような状態。このままだとどうなるか分かっていても歯止めが効かない。思考停止。一歩間違えると自分もそうなっていたかも知れないと思える恐ろしさ。理性より感情に支配されているのは怖い

    『二度はゆけぬ町の地図』 amzn.to/11ziu99 これも面白かったです。  RT @aniotahosyu 岩田温、森鷹久の両氏が西村賢太が良い良い言うので、「苦役列車」を買い求めて大当たり。「小銭を数える」「暗渠の宿」と一気に読み進める。

    「二度はゆけぬ町の地図/西村賢太」読了。「苦役列車」で語られた港湾人足以外のクズ生活の短編集。それでも純文学と言っていい文章の美しさ。
    こういう人がいたらちらちら見てしまう。そしてきっと本人に怒られて金をせびられるんだろうな。

    二度はゆけぬ町の地図読了。西村賢太、最低だwひ、酷いw「潰走」これは酷いぞ。他の短編は、まだ言い分があるのは分かるけど、潰走だけは言い分が全くないのに、文句言いまくり。でもまあ、このどうしようもなく情けない男ぶりが読んでいて心地いい。

    東日本大震災直前の、去年の芥川賞を受賞した西村賢太。「苦役列車」でイヤな予感がし、「暗渠の宿」で不安が確信に変わり、「小銭をかぞえる」でぶったまげ、「二度はゆけぬ町の地図」で悶絶した。「西村賢太対談集」をようやっと買ったが、相変わらずおもしろい。町田康との対談はハゲシクワロタ。

    【最近読んだ本その15】「二度はゆけぬ町の地図」西村賢太、西村作品は基本的に何を読んでも同じ印象なんですよ(´Д` )最低なんだけど全てをさらけ出すその勇気やエンターテイメント性は素晴らしい。誰だって叩けば埃の一つや二つ、、、。
    p.twipple.jp/dFU32

    今日は西村賢太「二度はゆけぬ町の地図」を読み終えて、相変わらずどうしようもなくて笑った。女性の下半身の不潔な描写はもう少しソフトにお願いしたい。西村作品は同じ話の繰り返しだけど読みたくなるよ、と思ってたらあとがきが豊崎由美で同じようなこと書いててニヤニヤした。

    西村賢太の「苦役列車」と「二度はゆけぬ町の地図」を読んだ。トボけた自虐具合は町田康に通じるものがあるな。もっと暗いかと思った。ともかく逆ギレののしり芸は最高だ。

    西村賢太の「二度はゆけぬ町の地図」を読む。なかなか。でも、前に読んだ「小銭を数える」の方が良かったように感じる。
    この人の何が良いかって、価値観の不道徳さや傍若無人さであるのだろう。でも、人間て善人ばかりじゃないし、勧善懲悪を良しとするならば、それはあまりにも生きづらい。

    西村賢太さんの小説が面白すぎる。電子書籍になってる→苦役列車、二度はゆけぬ町の地図、小銭をかぞえるをまずは読了。さらに注文してた紙版の文庫がきた!古い小説好きな人には超オススメです。なんとなく落語っぽいリズムがあって読み出すと止まらない。 twitpic.com/8vbrds

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』(角川文庫)読了。今作も露悪の加減がひどくて素晴らしい。昨年末のすべらない話に客として呼ばれてインタビューを受けてて、あら、と思ったが、笑いに関してもこの本は負けていない。「腋臭風呂」(タイトルも秀逸)では悶絶した。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』読了。他の著書同様にヒドい男。そこを隠さず書く様があっぱれ。いつもより若い、10代の頃の話がメインなのが他との違い。面白いです。 #dokusyo

    2011、260冊目『二度はゆけぬ町の地図』読了。今年芥川賞受賞で話題になった私小説家、西村賢太の作。暴力身勝手逆恨み風俗通いなど、駄目人間っぷりがやや古風な文体で描かれる。嫌悪感を抱くほど気持ち悪い文章なんだけど、どこか笑えるのが不思議。女子は読まないのが大吉。オススメ度3。

    西村賢太「二度はゆけぬ町の地図」(角川文庫)
    ビランにはビランなりのエレガントな理屈が働いているのであって、うまく書かれた私小説はそのことをよく気付かせてくれる。そのためか猥雑なテーマや隠語ばかりなのに、意外と品のよさも感じた。

    俺のことが嫌いってか!もう出てきてやらん!ふん!RT @VIVANO03 【二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)/西村 賢太】どの作品も最後の一行がシレッとしていて、嫌いじゃない。どうしようもない主人公だが、憎めない。私はこういう小説で気分が晴れたりする。 #bookmeter

    仁木英之「僕僕先生 薄妃の恋」と、西村賢太「二度はゆけぬ町の地図」購入。やわらか中華ファンタジーと、真性クズの本。

    『苦役列車』に続いて『二度はゆけぬ町の地図』を読了。西村賢太おもしろいなあ。下品なのダメな人にはまったく薦められないけど。

    この作家愛読しています。どこかブコウスキーと重なるところもありますね。RT @hanainonsence: 西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』読了。賛否両論どころか彼をこき下ろしていた評論家が多かった気がする。でも実際読んでみれば誠実な男性の私小説で純文学のあるべき姿を感じた…


    西村賢太の『二度はゆけぬ町の地図』読み始める。なんか、クセになる作家。

    西村賢太『二度はゆけぬ町の地図』読了。読んでるうちに眠くなるかなと布団にくるまって読んでいたのだが面白すぎて気がついたら朝。完全に西村賢太ワールドにはまってしまった。もっと読みたい!


    @openyuji じつは、まだ苦役列車にははいってません。あんきょの宿と、二度はゆけぬ町の地図まで。最低男の話なのだが、あまりに客観的すぎる内面分析と文体の妙が、ツボにはいる。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.17

  • orii_k

    orii_k

    短編4部作。この本もやっぱり面白い。
    主人公の貫多イコール西村賢太さん。
    きっと自身の経験を踏まえつつは作品に落とし込んだのだろう。
    全作とも大変面白い!

    投稿日:2022.11.08

  • 官兵衛

    官兵衛

    「また君か。今度は何?」
    と、口に出しそうになりそうになる。余計なお世話だと気が付いた。

    厳しい文体とは裏腹に、しょうもない事が書かれいる。しかし時折見せる、腐った患部を見せつけられるような、顔を背けたくなるような描写があり、そこに美化しきれないヒトの生態がある。

    下手なホラー小説より、ずっと怖いと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2022.10.08

  • おさるさん

    おさるさん

    苦役列車を読んで二作目。
    私小説なので主人公は変わらず、過去の出来事が物語になっている。
    彼の考え方や物事の捉え方自体がコンテンツであり、なるほど彼のような「怠惰」な人格が出来上がる過程や行動の理由がよくわかるのが、西村さんの私小説の良さだと思う。
    苦役列車に比べ⭐︎一つ減らしたのは、苦役列車に出てくる短大生と彼の対比がとても素晴らしく、彼のキャラクターや生き様を際立たせていたのでむしろ向こうに感動したことが大きな理由です。
    なので、この小説もとても面白かったし、定期的にいろんな作品を読んで彼の言葉や思考に触れたいと思ってしまう不思議な魅力があると思う。
    続きを読む

    投稿日:2022.08.09

  • suenaganaoki

    suenaganaoki

    西村賢太にどハマりしています。
    3月から「人もいない春」「小銭を数える」と立て続けに読み、本作が3冊目。
    手に入れられる著作は全て集め、年内には読破したいところです。
    ただ、西村さんの著作は絶版になっているものも多く、それが心配。
    再出版してほしいものです。
    さて、本作も西村賢太の分身である「北町貫多」が主人公。
    西村さんは、「貫多」シリーズを50作以上書いています。
    短編4編を収めた本作は、貫多が16~25歳の話です。
    なぜ、年齢がそんなに正確に分かるのかというと、「本の雑誌」(6月号)が西村賢太特集を組み、その中に「北町貫多クロニクル」と題して、貫多の年表が収録されているのです。
    これはファンにはたまらないでしょう。
    なかなか本題に入れません。
    本作で貫多は、中卒の日雇い人夫として相変わらず明日の見えない生活を送っています。
    「貧窶の沼」は、そんな17歳の貫多が上野赤札堂前でナンパした佐久間悠美江と付き合い、やっと見つけた居酒屋でアルバイトする日々を描きます。
    4度目の逢瀬で悠美江と肌を重ねることになりますが、あることが原因で貫多は悠美江に幻滅します。
    卑猥過ぎて、ここにその原因は書けませんが、あくまで身勝手な貫多は、こう考えて悠美江と付き合い続けます。
    「これから自分には、心底から本当に愛しく思える、可愛い恋人といくらでも出会えるチャンスもあるだろうから、その日まではこの小汚い悠美江を一種の『練習台』として、いろんなことを試してやろう、とも考えたのであった」
    「春は青いバスに乗って」は、25歳の貫多がバイト先の先輩をカッとなって暴行し、警察に捕まって留置所で過ごす日々を描いたもの。
    「潰走」は、16歳の貫多が高齢の大家を相手に家賃を踏み倒す話です。
    「腋臭風呂」は、18歳の貫多が空いている銭湯を見つけてくつろいで入浴していたら、腋臭の男が入ってきたという話(しょーもない笑)。
    その後、月日を経てて39歳の貫多がホテルに呼び出したデリヘル嬢が腋臭だったため往生し、銭湯の一件を懐旧するという展開となっています。
    常識って何だろう、普通って何だろう。
    西村さんの小説を読みながら、48歳のぼくはいつも考えています。
    それから、「金輪際、きれいごとは口にすまい」と心に誓うのであります。
    続きを読む

    投稿日:2022.05.23

  • getdownto

    getdownto

    私のブログ
    http://blog.livedoor.jp/funky_intelligence/archives/1993998.html
    から転載しています。

    西村賢太作品の時系列はこちらをご覧ください。
    http://blog.livedoor.jp/funky_intelligence/archives/1998219.html

    タイトルを見てすぐに分かった。著者の西村賢太(主人公の貫多)があちこちで不義理を働き、再訪することができないのでは、と。

    当たりだった。あまりに振り切った不義理に拍手をしたくなるほど。が、こちらも短編4つで構成されており、そのうち2つは他作品にて読了済みなので、半分の2つだけがお初。読了済みのものも面白いので再読したけど。

    「貧窶の沼」
    「けがれなき酒のへど」にて読了済み。
    http://blog.livedoor.jp/funky_intelligence/archives/1993795.html


    「春は青いバスに乗って」
    公務執行妨害で逮捕された西村賢太の一人称小説。警察署での取り調べ、留置場での他者との交流などの体験談が生々しい。

    「潰走」
    貫多を主人公としての三人称小説。16歳の頃、雑司が谷は鬼子母神のアパートに引っ越してきたはいいが、家賃を滞納しまくり家主である老夫婦とバトル。好好爺が厳しい爺さんキャラに変貌する様子が面白すぎる。
    そして貫多の毒付きがまた凄い。よくもまぁこんな言葉が出てくるもんだ。
    「この乞食(ほいと)ジジイに白癬(しらくも)ババアはよ、そんなに12000円が大事だと言うんなら、貴様ら12000円の為に余生を台無しにされてみるか」
    まぁ、これは実際に発した訳でなく、独り言なのだが。

    「腋臭風呂」
    「けがれなき酒のへど」にて読了済み。
    http://blog.livedoor.jp/funky_intelligence/archives/1993795.html
    続きを読む

    投稿日:2022.01.22

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