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丸尾末広, 江戸川乱歩 / 月刊コミックビーム (1件のレビュー)
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総合評価:
h-m
5
乱歩の世界観をうまく漫画で表現していると思います
乱歩作品は電子書籍より古びた文庫本で読むほうがふさわしいかと思いつつ、検索してみるとそもそも本人の作品はなく、代わりにこの漫画が目に留まり、購入しました。 (追記 購入当時、iPadに書籍が対応してい…なかったのですが、現在は乱歩自身の作品も読めるようです) 乱歩が描く、いわゆるエログロナンセンスと言われる部分や、男が持つ女へのひねくれた感情や性欲のようなものは、文学作品だからこそ表現できるものだと思っていました。 しかし、この作品は漫画ながら、乱歩の世界観の少なくとも一部は高いレベルで表現できているように思えますし、著者の乱歩へのリスペクトというのか、著者自身乱歩好きであることをうかがわせます。 漫画に詳しい人は別とすれば、この本に目が止まった人は乱歩ファンだと思います。 (著者は有名な実力派の漫画家だそうですが) もし表紙の絵柄に、大正~昭和の香り・乱歩の香りを感じてなんだか気になるという乱歩通なら、取りあえずは購入してみてもいいと思います。 口では、 「まあ、乱歩は漫画じゃやっぱり無理だった」 と言いつつ、やっぱり何度か読み返すことになると思います。 本棚に立てておくには抵抗があっても、電子書籍なら問題なし。 この後、「芋虫」も購入しましたが、私の意見では、この「パノラマ島綺譚」がおすすめです。続きを読む
投稿日:2014.07.05
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