【感想】鋼の錬金術師1巻

荒川弘 / 月刊少年ガンガン
(501件のレビュー)

総合評価:

平均 4.6
310
119
39
3
0
  • 壮大な物語の幕開け

    全部で27巻あるのですが、1巻からの伏線がキッチリと回収されてますし、本当に完成度高いです。最後まで読み終えた時に、長い旅路を歩いてきたなあと、しみじみ感動してしまいました。
    で、この1巻は、軽くジャブというか世界観の紹介みたいな感じの軽い感じで始まるのですが、ここから巻を重ねるにつれて壮大で深遠な物語が紡がれていきます。登場人物は敵も味方も魅力的。
    徹夜覚悟で読み始めて下さい!
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    投稿日:2013.11.23

  • 人間の在り方を規定するものとは何か

    2001年から2010年まで連載9年に及んだ長編物ですが、作者の荒川弘さんの名声を確立した代表作と思います。荒川さんは、その後「銀の匙」で人気を博し、「アルスラーン戦記」の漫画化に挑戦されていますね。「鋼の錬金術師」も「銀の匙」もアニメ化されましたが、プロットの良い作品というのは、作品自身が成長力を持ち、花咲いていくようです。

    本作品は、主人公兄弟や取り巻くキャラクターの葛藤・成長がその魅力ですが、描かれる世界観そのものが成長・発展していくことによる魅力の方が大きいという印象を受けました。各巻巻末の「あとがき」まで読むと、作者が世界観を広げていく現場がどのような雰囲気なのかが分かります。

    ジャンルとしては少年マンガとは言え、大人でも充分鑑賞に堪える(もっと言えば大人の方が楽しめる)内容です。展開されるのは、現実ではありえない世界ではありますが、こんな世界があってもおかしくないと思わせるものがあります。というのも、人知を超えた法則の下で、法則の原理と利用方法を手にしたモノが世の中を支配するという構図は、科学の力で世界をコントロールしようとする現実社会の構図と同じだからです。そういう意味で、人間の在り方を規定する存在としての宗教と科学がテーマになっている深い作品だと思います。

    あと、数字遊びではありますが、9年の連載で、108回(12ヶ月×9年)で完結としたのは、九年(くなん)を通じて108(煩悩の数)を超えないということ勝手に解釈しました。
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    投稿日:2015.05.12

  • 恥ずかしながら、こんな名作を今まで見逃していました。

    (全巻読んだ感想です)タイトルは知っていましたが、オタク向けなのかなと思って敬遠していました。1巻無料キャンペーンにつられて、読み始め、まんまとはまって全巻購入。月刊誌のせいか、中身が非常に濃いです。錬金術と呼ばれる魔法に近い力を駆使する主人公が、仲間を作り、戦いながら、成長し、徐々に明らかになる巨大な敵達に立ち向かっていく物語。作者が女性のせいか、戦いの場面よりも、登場人物の間のストーリーを重視している印象です。過去の話が割と長く挿入され、読んでいる途中はそれが助長と思うこともありましたが、全巻読むと結果それも必要十分だったかなと思います。看板漫画ならではの無駄な引き延ばしは目立たず、すっきりと終わっています。試し読みで面白かったならば、全巻購入しても損はないと思います。続きを読む

    投稿日:2017.04.05

  • おもしろい

    流行っていただけあり、とてもおもしろかったです。マンガなのでアニメより深く理解できました。


    投稿日:2013.09.24

  • 禁忌を犯した兄弟の物語

     人間を作るという禁忌を犯した結果、肉体を失った弟と左足と右腕を失った兄の物語です。1巻はその後の物語へのスタート台という感じです。全巻読みましたが、とても面白かったです。前の話から次はこんなことが分かっていき・・という感じで物語は進んでいきます。途中で挟む、過去編もそんなに長くはありません。一気読みしてしまう漫画でした。ちなみに単なる自分探しの旅みたいな作品ではありません。戦闘シーンが多いです。

     敵の正体が少しずつ分かっていくのですが、この敵の正体とその計画を止めることに物語の後半は、展開していきます。 もう連載は終了していますが、魅力にあふれた作品です。未読の方は、ぜひ読んでみてください。
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    投稿日:2013.12.07

  • じっくり派にもあっさり派にも

    アニメ化され映画化もされた、言わずと知れた名作です。内容は主人公兄弟の冒険の成長の物語です。
    漫画だと意外と書き込みが多くて、主人公の家の様子や、敵の服装や風景なんかまで細かく設定されている様子がうかがえます。ストーリーだけ追うとあっさり(といっても所用時間はそれなりに必要です)、細かいところや伏線や人物同士の関係性まで読み込むとかなりじっくり楽しめます。
    名前は知ってる、内容は何となく一部なら知ってるかなーという方は、まとめて読んで損はないかと思われます。読み終わると世界観に浸り過ぎてぼーっとなる所が唯一の心配事かも。
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    投稿日:2015.04.25

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ブクログレビュー

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  • あいしす

    あいしす

    面白いって評判だったので見たかった漫画の1つ。

    3巻まで読んだのだけど、このあとどうなるんだろう、とまではいかなかった。世界観は良かった。

    同じ作者の「黄泉のツガイ」のほうが私は好みだった。

    投稿日:2024.05.12

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「アメストリス国の片田舎で暮らす、エドワードと弟のアルフォンス。2人は錬金術師としての類まれな才能を持って生まれてきた。しかしある時母を病で亡くす。母の死を受け入れられない2人は禁忌をお菓子、人体錬成で母を蘇らせようとするが・・。」

    「錬金術とは、無制限に何でも出せる便利な術ではあく、きちんとした法則が存在している。まず第一に、錬金術を使う際には「理解・分解・再構築」というステップを踏まなければならない。「理解」は、元の物質そのものの性質や構成する元素を知ること。「分解」は、それを新たなものに作り替えるために、元素レベルでバラバラにすること。「再構築」は、バラバラにしたものを新しい物質に再び作り替えることを指す。
     このステップを踏む際の注意点が二つある。それが「質量保存の法則」と「自然摂理の法則」という二つの法則。前者は、質量1のものからは同じく質量1のものしかつくり出せないということ。後者は、水の性質のものからは、同じく水属性のものしか作り出せない。
     2つの法則にのっとりながら、「理解・分解・再構築」を行うこと。それが錬金術の本質であり、実は現代科学が行っていることと全く同じなのだ。
     この作品における”錬金術”はあくまでファンタジーだ。しかし本来の錬金術がそうであったように、物語のその節々には、科学の理解につながるような知識が登場する。まさに、ファンタジーの世界で繰り広げられる冒険を楽しみつつも、科学の考えを身に着けられる一石二鳥な作品である。」
    (『東大×マンガ』東大カルペ・ディエム著 p108より)
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    投稿日:2024.04.16

  • サティ

    サティ

    小学生の時に読んで、元素を覚えようと思ったキッカケの作品だー!
    キャラクター達がみんな信念や葛藤の抱えて力強く生きているのが伝わってきて好き。
    今まで読んだ漫画で一番好きな作品の1つ。

    投稿日:2024.04.12

  • つき

    つき

    このレビューはネタバレを含みます

    グロそうで避けてきたので、今回初めて全巻読んだ。

    うーん、なにがおもしろいんだろう?
    理解できてないだけ??
    戦争で流れる血で錬成陣を描くのが狙いっていうのは、しばらく明言はされなかったからたぶん本来は驚きの展開!だったんだろうけど…
    だいぶ序盤で予想出来たので正直、読者にそうミスリードさせてのどんでん返しみたいなのあるのかなーと期待してた…。

    マスタング大佐、すぐ手袋破けたり濡れたりして戦えなくて何でこいつが強い言われてんねん…とか
    ホーエンハイムが俺は賢者の石の全員と対話したんだ!とつよつよ展開になるかと思いきや(対話の大切さを教えてくれるのかと思いきや)あっさり取り込まれてたり…とか
    等価交換等価交換言うけどいまのそれ、ほんとに等価か?とか
    最後は真理の扉いりませんで解決→つまり人間は全員誰かをゼロリスクで召還できるの…?とか
    ハテナばっかりです…

    あと何より、キャラの書き分けが出来てなくて混乱した。

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    投稿日:2023.08.26

  • おばしょ

    おばしょ

    これぞダークファンタジー。キャラ、ストーリー、伏線、作画、セリフ、どれを取っても素晴らしい。2巻目以降からずっと続きが気になる内容で、何回も読んでしまった。

    投稿日:2023.07.06

  • めざ

    めざ

    このレビューはネタバレを含みます

    やはり名作。
    すぐに引き込まれるし、ダラダラとしてしまう期間が無く壮大なのにうまくまとまっているという印象。

    ただファンタジーものの漫画なので、
    アルの体を取り返すための通行量に関しては
    少し無理があったのかなと感じた。
    しかし物語全体を読んだ上で、
    個人的には感動したのですごく気になるということではなかったし、余韻も残ってる。


    好きなフレーズ
    「10もらったら自分の1を上乗せして11にして次の人へ渡す」


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    投稿日:2023.04.12

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