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村山由佳 / 文春文庫 (100件のレビュー)
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上巻までならよくある恋愛小説に近い雰囲気
仕事を持つ女性とそれに依存してしまっている夫、倦怠期とも言える夫婦仲。 上巻ではそこから抜け出そうとする主人公と、そこに理解を置く男性との不倫。 それすらもうまくいかなくなってきたときに現れた元彼な先…輩との再会。 官能的とはいえ、まだ比較的共感されやすい内容だと思うし、これからどうなるのかなと期待して読むことができた。 ただ、下巻まで行ってしまうと、ある程度の人生経験や女性への理解がないと理解しづらい部分があるように思う。続きを読む
投稿日:2014.08.26
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ゆつ
感情の浮き沈みの激しさが、35にして新しい世界を見ようともがく様子を表していると思う。 初めは、なんてイタい旦那なんだと思ったけど、奈津もなかなかめんどくさい女だ。 志澤も、シチュエーションに酔って…いるだけなのか?と思ったり。 でも、突然、相手に冷めてすべてが滑稽に思えてくる感じや、圧倒的な自信と余裕をもつ人物に溺れる感覚もよくわかる。 それぞれの人物との関係がこれからどうなっていくのか楽しみ。続きを読む
投稿日:2024.05.22
イトミ
第一章からフルスロットルだねー 官能小説のままで終わるんかねー と思いきや、後半では夫婦関係の崩壊や浮気相手からの放擲が緻密に描かれる。 結婚して10年経って伴侶の長所と短所の天秤が狂い始める、性生…活の均衡が崩れる、いやはなから均衡を保っていたわけじゃない。要するに我慢していただけで、伴侶が能天気にもその我慢に気づかず気遣えず、限界がきてしまった。いや我慢を自覚する出逢いがあった。 我慢し過ぎると、解放された後の際限の無さは猟奇的になる。下巻が楽しみなのと、上巻で物語の幕を引いても良かったのではむしろその方が良いのではという二律背反。 それにしても、相手に依存し始めてしまった時の自信の無さからの「幼児退行」は刺さり過ぎますって。反省の反芻で「心臓が、背中に体当たりを繰り返していた。」 作品内の表現が自分に過去の反省を促している。続きを読む
投稿日:2024.04.11
山賊パスタ
束縛系の夫から、野獣系の男へ。さもありなん。 ただの浮気というわけではなく、主人公の才能を潰している夫から、野獣系の男がきっかけとなって解放されていくお話。
投稿日:2024.03.23
kmsusami
大胆な性描写と女性の男に対する恋愛感情をこれでもかと書いている。性描写が多くてちょっとだれるけど今現在の文学なんだろう。中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、島清文学賞を授賞している。最後まで読みきると文学作…品だと認識する。続きを読む
投稿日:2023.12.30
ブックオフちゃん
好きな表現が多かったです。めも。 愛憎の問題は論理で解決してはならない 好きな人への想いの根幹に絶対的な尊敬と信頼があるというのはこんなにも幸せで、豊かな気持ちになれることだったのか 言い返すのは相手…の変化を期待するからだ。期待そのものを手放してしまえばもはや言い返す必要もない続きを読む
投稿日:2023.09.18
パナマの潤
ざくざく刺さって痛かった。手元に置くために買おうか、ちょっと迷っている。 「成長期に着ていた、とても好きな服」の例えがつらかった。 大好きで、似合っていて、心が安らぎ昂ぶりももたらしてくれる、最愛の…服。でもからだが大きくなって、着られなくなってしまった。でも大好きなのだ。大切にしまって、掌で優しく撫でたりする。そうすると癒されるし、なくてはならないものだと感じる…でももう、着ることはできない。骨格が違ってしまっているのだから。 それは人に対してもそうだとしても、自分のガワについても言えること。私はこれまでの「ガワ」をどうしても捨てられない。もう私の姿には合わないモノになってしまったけれど、それに縋ってしまう。元々志澤が例えていた、人間関係もそう。そちらはもちろん自分のガワよりももっと捨てがたい…。大好きなのだから。 ああー苦しい!苦しい!!! ☆5なのは「もう忘れられない」から。続きを読む
投稿日:2023.08.25
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