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茨木のり子 / 岩波ジュニア新書 (91件のレビュー)
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総合評価:
Bookbery
4
疲れた心を癒してくれる詩の世界をわかりやすく
茨木のり子さんは教科書にも出てくる有名詩人です。その茨木さんが、厳選した詩を解説してくれます。 選ばれた詩はどれもわかりやすくしみ入りやすいものばかり。しかし、バラエティに富んだ厳選で詩のフルコースを…頂いているよう。どこから読んでも良いでしょう、通勤やちょっとしたスキマ時間に心を豊かに出来る、そして何度でも読み返したくなるそんな名著です。 かさ張らない電子書籍だからこそ常に持ち歩きたい本の1つとしてお薦め出来ます。続きを読む
投稿日:2013.10.01
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サニー
素晴らしい本でした。 私の中では石垣りんの「くらし」が白眉の一編でした。 詩のことはよくわからないからという理由であまり触れてこなかった。 けれどこの本の中にある詩に一つひとつ触れ、解説を読む。… 少しだけわかったような気がする。詩にもう少し触れてみようかなと思う。 私は宇多田ヒカルの歌詞が好きなのだけれど、(特にFantome以降)彼女の詩のどの部分に惹かれているのか、言葉のチョイスなのか、その飛躍なのか、とか自分なりに理解出来るかもしれない。 音楽が好きなのでたくさんの詩に触れてきた、とも言えるのだ。 歌詞も詩だと仮定する。私の世界はこれから途方もなく広がる。 姪っ子柄中学生になったら、高校生になったら渡してあげたい。読むか読まないかは本人にお任せするけれど。続きを読む
投稿日:2024.04.09
ひろ
詩はてんで疎くよくわからないものが大半な私ですが、こちらの本で詩の読み方、視点や視座を教えてもらった気がする。 解釈を読んだあともう一度詩を読み返した時の、腑におちる感覚が心地よく、詩の苦手な私には…とても新鮮な体験ができました。 詩の捉え方はおそらく人それぞれだと思うけれど、今の私には最適な1冊だった。 楽しみ方がもうちょっと身に付いたら詩集なんかにも手を出したい。 ちなみに好きな詩も出来てホクホク♪続きを読む
投稿日:2023.12.17
akikobb
詩、単体で「好き」と思うものと、茨木のり子さんの鑑賞により「おお、そうか」と思うものと。生まれて/恋唄/生きるじたばた/峠/別れ、という章の編み方も良い。 また十年後に読みたい。
投稿日:2023.12.11
nahokoy
若いときはまず自立して生きていくことに必死で、プラス旅行やら趣味やらひとつひとつ新たな経験ができれば十分満足だった。詩というのはそういう価値観と距離がある気がする。感じ方の木目の細かさに充実感があると…いうか。折に触れて覚えている詩を思い出して自分の今を思う、というのは素敵だな。私も少し近づけるとよいな、詩に。続きを読む
投稿日:2023.11.27
yonogrit
858 月の満ち欠けの周期に関係ありと言われてきた女の生理現象を、第一連第二連で触れ ています。男よりも、より自然に近い女のからだのリズム、そのようなリズムをくりか えしながら、心はどうあれ、からだ…は月々確実に待っているのです。第三連では、まる で古代の母系制社会のように、主体性は女の側にあり、堂々と健やかで、「遊ぶ」とい う言葉が、まるで新品のように洗い出され、輝いています。いつかやってくるだろう夫 と子供たち、ととれば未来のことになりますし、すでにいる夫や子供たちと思ってもか まわないでしょう。 女の生理現象、結合、生殖も、猥に語ろうとすればどこまでも卑猥にすることがで へんげん きるし、この詩のように、どこまでも涼しく高い次元であらわすこともできる変幻きわ まりなさです。 詩は感情の領分に属していて、感情の奥底から発したものでなければ他人の心に達す ることはできません。どんなに上手にソツなく作られていても「死んでいる詩」という しかばね のがあって、無残な屍 をさらすのは、感情の耕しかたがたりず、生きた花を咲かせら れなかったためでしょう。 ときどき頭が痛くなったりするのも、弱い頭をそんなに酷使してもらっちゃ困るとい う、頭脳のストライキです。下痢するのは胃腸の、風邪ひくのはからだぜんたいのスト ライキ。からだに関しては一人ひとりがそれぞれの経営者であり、労働者でもあって、 歯車の一つが「もう厭!」と言えばちぐはぐになって、全体がダウンです。休めという ことで、その言いぶんを聞いてやらなくてはなりません。続きを読む
投稿日:2023.07.12
airi0729
良い音楽や美術は、あさましさを描いて、読み終えた後に浄化してくれる。 大人になってから出会って価値観を変えられた詩人の方が茨木のり子さんでした。 普通に生きていたら取りこぼしてしまうような風景のど…うしようもなさや、素晴らしさ。既存の言葉だけでは、表現できない心のゆらぎを捉えるものの最たるものが詩だと思います。 しかし、簡単な言葉で分かりやすいことばかりでは、詩の価値は下がるのでは?と思った 茨木のり子は、言葉の本質と向き合うことを日々鍛錬しているから人が選ぶ言葉にもとても鋭い眼差しを持っている。自らの信じるものの価値を高めるために、この視線はとても重要だし、自分の人生の価値を高めるためも必要な視線だと感じた続きを読む
投稿日:2023.04.06
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