【感想】見知らぬ妻へ

浅田次郎 / 光文社文庫
(41件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
7
14
17
2
0
  • なんだ、この幸せなようで切ない話は。。。

    ハッピーエンドなように見えて、実はマイナスからゼロに戻っただけのように感じてしまう話が多い。でも、それはハッピーなんだろうな。次郎さん、幸せや安息を上手く伝えてくれてますなぁ〜
    「かくれんぼ」は、子供の頃、似たようなことやってた。かえってこい、ジョージ。
    「うたかた」は、おじさん泣いたよ。
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    投稿日:2014.10.27

  • 人間、最後は自分?

    人は一人では生きていない…
    しかし 何かが動く時、それはやはり自分が何か行動
    した時なのかな
    決断、覚悟、我慢…
    自分の中の動きと、それを取り巻くまわりの変化が
    異なるシチュエーションで描かれ、自分の日常と
    比べながらの不思議な感覚で読めた作品。
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    投稿日:2015.09.27

ブクログレビュー

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  • れん

    れん

    この短編集は全話主人公が孤独であった。孤独となってしまったのか孤独を選んだのか。どうであれ人は結局孤独であるのだと痛感した。
    自分のため、他者のため、理由はどうであれ人は孤独であるのだろうと感じてしまう。
    さらにこの短編集に出てくる人物はみな自分で望んで孤独になっている。なんとも切ない感情が湧いてくるが生きている中で誰しもが同じような経験をするのではないかと思っている。


    「踊り子」
    相手の全てを知らずとも愛は存在するのだと感じさせられた
    「スターダストレヴュー」
    私の読解力がないのだろうが、最後主人公は自分の手を切り落とそうとしたのだろうか?才能のある自分の手を切り落としてもいいと思ってしまったのだろうかと疑問が残った
    「うたかた」
    おばあさんは自身納得のいく死であったのだろう。ただ第三者から見たらとても切なさが残る
    「金の鎖」
    強い女なのか強く見せるのが上手い女なのか。本人がどう思っていようが他者から見たら彼女は強い女だった。私もそうなりたいと思った。
    「見知らぬ妻へ」
    この短編集の中で1番心が動かされた。鉄道屋の中のラブ•レターににたような感覚になった。
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    投稿日:2024.02.21

  • 草浪千都子

    草浪千都子

    今更ですが
    浅田次郎を初めて読んだ
    映画やドラマになるので何となく避けてきた
    短編の中にある密な表現に驚き感情をヒリヒリと刺激された
    作者の見てきた住んできた世界なのか
    実体験であってもこのように読者にさらせる力はさすがと
    遅ればせながら他の作品をむさぼるように読んでいる
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    投稿日:2023.06.01

  • やんばる

    やんばる

    浅田次郎さんの短編集。

    躓いたさきに何とか生きている。周りの助けもあるがそれを拒み、他人のため孤独を選ぶ。そんな人物ばかり。

    その意地に何の意味もないのかもしれないが、それでも想いを自分の内に抱えてしまう。
    破滅的に不器用な選択をする大人たちの生き様が胸に染みて、後を引いてしまいます。

    「うたかた」
    頼子は人生を完遂できたのだろう。こんな最期も潔く感じてしまう。

    「スターダストレビュー」
    圭二もやり直すチャンスはあったのに、、、節子とやり直して欲しかったと悔しくなってしまう。
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    投稿日:2023.05.19

  • フィドラー

    フィドラー

    浅田次郎さんといえば「鉄道員」。何度読んで何度目頭が潤んだことだろう。その「鉄道員」を読むきっかけとなったのがこの本。最初の浅田次郎さんだった。
     20数年ぶりの再読。その時は何とも言えない読了感を持った。ノスタルジックな物語に心がやんわりとやさしく包まれたことを覚えている。
     少し前にラジオの朗読番組で「うたかた」を聞いた。切なくもあたたかく悲しいけれど悲しくない(?)ノスタルジー…2回3回と聞き直した。この物語がこの本に掲載されていると知って読もうと思った次第であります。んで、今回の再読だけど、どの物語もまったく内容を覚えていなかった。そして20数年前に味わったあの読後感は残念ながら訪れてこなかった。自分が年を取って心がさび付いたのかもしれない。
     「スターダストレビュー」は割と好きな作品だ。ブルースっぽい小説というのか廃れた感が好きだ。少し主人公の意固地頑固さがやりすぎのようにも思えるのだけど。 
     ただ、やっぱり「うたかた」にはじ~んときた。隅々までにじみ出てくる昭和レトロ感。あの時代が日本人にとって一番幸せだったのではないかと思う。「うたかた」というタイトルに万感の思いを感じる。この本の中ではこれが一番好きだ。
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    投稿日:2022.09.09

  • tatsuyaokamoto

    tatsuyaokamoto

    浅田次郎の短編集。
    この小説は過去と現在が逡巡する。自分が意図していないことに直面する、そんな過去を繰り返して現在がある。
    私達がいま目の当たりに幸せ/不幸せも実は凄く脆いもので、しばらくすると全く変わっているかもしれない。
    そんな当たり前のことを今一度認識させてくれる一冊。
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    投稿日:2022.05.01

  • yappinkun

    yappinkun

    短編集。全編、昭和の香りが漂う切ない人間達のドラマが描かれている。
    中でも、落ちぶれた元チェリストの男の話しはいい。肚をくくって、人生の指揮台に上り、タクトを振り、自分の人生の音楽を前向きに作り上げるなんて、洒落た生き方だ。続きを読む

    投稿日:2021.03.04

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