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中村航 / 河出文庫 (99件のレビュー)
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総合評価:
getsu
7
おとなのおとぎばなし
ある日とつぜん、擬似姉弟になった「僕」と「姉さん」との奇妙な生活を描いたおはなし。 大人向けのおとぎばなしだと思って読むと楽しめるかと思います。 どういった経緯で擬似姉弟になったかとか詳細を知らない…と楽しめないという現実主義者の方にはおすすめできません。 軽い気持ちでさらっと読めて、読み終わってにこっとできるそんなおはなしでした。続きを読む
投稿日:2016.11.08
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タカス
ぬくぬく、ほわっ
全体的にほわっとした作品。登場人物すべての人が魅力的で、やり取りも気持ちがいい。 夜の散歩に出かけたくなりますよ♪
投稿日:2013.10.07
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ビーム
このレビューはネタバレを含みます
現実的な話なのにどこかおとぎ話を読んでいるかのよう。主人公と姉の関係性や偽名の理由は明かされずとも読んでいてほろ酔いな感じだった。文庫本のゴーイングアンダーグラウンドの方の解説がすごく良かった。
投稿日:2023.09.28
tikuo
半沢良。近所のガソリンスタンドでアルバイトをするために履歴書を書く。それと同時に、妄想を取り混ぜたリレキショを作成するのだが。半沢良が姉の弟として、姉の友達の山崎と馬鹿話をしながら深夜のアルバイトをし…ながら暮らしているある日、原付きのスクーターで給油に来たある少女から白い封筒を渡される。少女の名はウルシバラ。 そうか、中村航のもともとの(?)スタイルってこういうのだったなと。『トリガール』などのような青春ストーリーと言うより、なんだかふんわりした純文学の手触りを感じる作品である。 姉と山崎の間に入って、酒を飲みながらダラダラと過ごすものの、過去がない人生が続いていく。護身術を独学で学びつつ、山崎にもらった自転車「どこ2」を整備していく。それをカールツァイスで眺めるウルシバラ。 知らない少女から手紙を渡されるのが、本作で最も大きい事件かもしれない。いや、山崎と姉が出会うところか。それぞれの白紙の人生が交わったと来、白紙が色を持ち始める、そういった部分を楽しむための一冊である。続きを読む
投稿日:2023.04.03
雨こんこ
なんていうか、ほろ酔い感。舞台は現実世界なのにふわふわした不思議な小説。 フルフェイス姿で登場し表情が読めないのに手紙の中では饒舌な漆原さんの存在がこの物語のアクセントだが、姉さんと山崎さんがそれにも増して魅力的なキャラクター。 橙子の言う「テーブルを買うのに半年かけた、全てをやり遂げた」というのすごくわかる。言葉にするのが難しい気持ちだったのだが、そうか、これは満足感だったんだな。 所々で山崎さんの歌(コード付)が挿入されるのも愉快である。(是非どなたかメロディにしてYouTubeにあげてほしい) “僕”はやはり“ホッシー”なのだろうか。本当は星川だと加藤さんに名乗る場面だけ一人称が“俺”になっているところからも僕は過去を捨てて新しい自分になりたいのかと読んだ。 癖の強い女子3人に比べ、主人公の僕“半沢良”は無個性。姉さんに拾われた経緯も過去も何も書かれない。でもきっとそんなことはどうでもよくて、結局のところ、姉さんの言う通り意志と勇気があれば何だってできるよ、変えられるよ、という著者からのメッセージなのだろうと思う。 加藤さんがお金を何度も数える場面からの厚みのある封筒へのクローズアップ(と言っていいのかな?)は何度読んでも不穏な感じが拭えない。厚みのある封筒=漆原からの手紙と見せかけて実は良がレジ金を抜いたのか?良=ホッシー=昔悪い事をしていた?とも思えてしまうのだが完全に邪推だよな。単純に加藤さんが喋るのに夢中で何度も数えるのを失敗している、という解釈でよいのだろうか。中村航作品では一番好きな小説なのだけど、ここだけ釈然とせず気になっている。
投稿日:2023.01.24
オニオン☆スライス
はじめての中村航さんの本。 語彙が豊富で、柔らかい文章が心地よかった。 読後は爽やかな気分になった。 また別の本も読んでみたい。
投稿日:2022.05.03
ますたぁ
拾われた男の子が、ガソリンスタンドで深夜バイトをしているときにラブレターをもらうお話 ストーリーはあってないような、会話の雰囲気を楽しむものなんじゃなかろうか 現代を舞台にしながら、どこかリアリティ…のない関係性 「現代のおとぎ話」という評価が的を射ている 主な登場人物は5人くらいでさくっと読める ページ数も200と少ないし厚さの割に軽いので密度の低い紙を使ってるのかな? バイトのために履歴書を書く描写から始まるが 姉さんと呼ぶ人から良という名前を指定されていることから、実の姉弟ではなくどうやらかりそめの関係なのがわかる 姉さんの家に遊びに来る山崎さん、ガソリンスタンドで手紙を渡してきた漆原さん、バイトの先輩の加藤 「大切なのは意志と勇気。それだけでね、大抵のことは上手くいくのよ」というセリフ 履歴書なんて、その人の過去が書かれてあるようで実態のないもの 半沢良が、免許「どこにでもいける切符」趣味・特技「護身術」「アイロンがけ」という認識をしてからアイロンがけや護身術を始めるように、自分の思うことをやっていいというメッセージにも思える メンテナンスした自転車を「どこにでもいける切符」と評するあたりも、ハチミツとクローバーで描かれているような青春の御本尊を感じる 休日の散策、漆原とのデートなど、若いときだからこそ感じる感性ってあるんでしょうねぇ もっと若いときに読んでいたらもっと評価が高かったかもしれない ただ、昔だったらこんな「雰囲気小説」の良さもわからなかったのでは?とも思う 本との出会いってタイミングが重要ですねぇ続きを読む
投稿日:2021.09.27
あつやきたまご。
心が温まる、ほっこりする本でした。文章、物語の内容、個性的な登場人物や登場人物達の会話、ひとつひとつに温めてもらいました。こんなにも優しさと暖かさで包まれてる本は珍しいと思います。
投稿日:2021.09.16
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