【感想】深追い

横山秀夫 / JIPPIノベルス
(15件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
3
10
1
0
0
  • 警察もの短編集

    長編もいいけど短編もいいですね。
    警察にも様々な部署があって、そこで働く人たちの想いとか、苦悩とか・・・サスペンスやミステリーみたいな
    ハラハラドキドキはありませんが、人間臭いところがいいです。
    若干長い新聞記事を読んでるような気がしないでもないですが・・・
    書いてる対象は地味なんですけど、なんでこんなに引き込まれるですかね!?
    ホントにハズレのない作家さんです。
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    投稿日:2015.07.26

  • 「刑事物」ではなく、「警察物」。

    舞台となっているのはある一つの警察署ですが、そこに勤務する様々な立場の警察官(警察事務官)がそれぞれの短編の主人公です。
    交通課や警務課、生活安全課やまさかの会計課までも。
    当たり前のことなのかもしれませんが、警察という組織が様々な視点、様々な人間関係で構築されているのだなと改めて思わせてくれます。
    時代設定がちょっと古いので、時々「ん?」と思うこともありますが(「深追い」はポケベルがキーアイテムです)、あぁ、そんな時代もあったなぁ、という程度。
    大して気になりません。
    むしろ登場人物たちの人間性が普遍的なものだということに気づかせてくれます。
    私はあまり他の警察物は読んでいないのですが、この作品には大満足です。
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    投稿日:2016.06.04

  • 推理小説でも、刑事ドラマでもない。これはまさに「警察小説」

    様々な職に就く「警察官」を主人公にした短編、計7編。
    TVドラマのような殺人事件の謎を鮮やかに解決するでもない、怪盗を追うでもない。
    制服、鑑識、盗犯、少年係、出世、会計、再雇用…。一般社会と同じく、警察の世界にも、ありとあらゆる職務があり、そしてそこには、華やかな表舞台とは別の事件・ドラマがある。そんな警察のリアルを描かせたら、さすがの横山秀夫クオリティ。
    内容は地味だが、謎解きミステリーとはまた別の魅力を持つ、渋い「警察小説」。
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    投稿日:2013.10.19

  • 三ツ鐘署のそれぞれの課の警察官を主人公にした短編集

    いわゆる「警察物」ではあるが血なまぐさい話はほとんどなく、事故といってもいいような案件ばかり。また、人情話でホロリとさせるという展開ではなく、その課に所属している警官をよく熟知した話ばかりなので、語りが安定している。
    やや解決へ至る天啓が唐突に現われる回(「仕返し」)もあるが、「又聞き」のような鑑識に入ったからこそ感じる違和感を出発点した作品や、「締め出し」のようなこれぞ短編といった"体言止め"的な終わり方をした作品など、どれも魅力が多い。

    中でも一番良かったのは、「訳あり」。意想外の展開や伏線の見事さも美点だが、やはり警察官になりたくてなれなかった大里富士男の存在感が凄すぎて、読後この人物しか印象に残らないほど。
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    投稿日:2013.12.12

  • 物語を構成するのは人間。それを再認識できる良いミステリです

    所轄の警察署を舞台に日常の事件と関わる警察官の生き様を描く短編集。
    第三の時効とは対照的で、交通課、警務課、会計課などあくまで「普通の」警察官に焦点を当てた横山作品ならではの一作。
    当然派手な殺人事件等は起きませんが、人間の心の機微が基となる謎は複雑に入り組んでいて重厚。それを写真加工、花の知識、泥棒の侵入手口などちょっとした専門知識のギミックを切り口に解き明かしていく様からは、技巧のみに囚われたミステリでは中々体験できない深みを味わうことが出来ます。
    物語を構成するのは人間。それを再認識できる良い作品でした。
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    投稿日:2014.06.02

ブクログレビュー

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  • yajjj

    yajjj

    地方警察署の短篇、7つ「深追い」「引き継ぎ」「又聞き」「訳あり」「締め出し」「仕返し」「人ごと」。短いという事は登場人物の描写は軽めであるが、じわじわくる人間ドラマ。

    投稿日:2018.10.09

  • はるなつ

    はるなつ

    「また聞き」は涙が出ます
    「締め出し」は続きが読みたい内容でした。
    三ツ鐘村、リアリティあると思います。

    投稿日:2018.08.30

  • mamizeau

    mamizeau

    ある地方の警察署を舞台とした人間ドラマ。人間臭さとサツの男臭さの描写がとても上手。人間の汚い部分をえぐり取りつつ、でも必ず最後に希望がある。

    投稿日:2014.07.14

  • makoyan

    makoyan

    このレビューはネタバレを含みます

    短編集。警察ものの短編集で従来読んだものと同様なパターン。男の潔さや出世競争、昔ほれた女への未練、男の矜持を描く。内容はそれぞれに興味深い。エンディングは想像に任せている。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2011.05.13

  • あおニャン

    あおニャン

    横山さんの刑事モノ短編集です。主人公の敵対する人間が所轄内の人物だったりして、警察の内情を詳細に描いた面白い作品集です。

    投稿日:2007.04.20

  • メジ

    メジ

    地方都市の三ツ鐘警察署が舞台となる横山秀夫お決まりの警察小説だ。「陰の季節」で描き出された警察内部の手柄争いのようなドロドロさはなく、それぞれの短編に登場するこの警察署の主人公たちのヒューマニズムが表現されており、また違った面を味わうことができる。続きを読む

    投稿日:2007.02.28

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