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大野晋 / 岩波新書 (111件のレビュー)
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総合評価:
マンデリン
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日常の言葉を深く理解する
日本語をもっと理解して使いこなしたい、そう考える人たちの為に書かれた日本語勉強の本です。理論の説明ではなく、練習問題を解く形式で勉強をしていきます。問題を考えてみて、答えを書いてみて、日本語の基本的な…考え方が身についてくる本です。 難しい言葉や漢字は出てきません、代わりに、日頃使っている言葉や文章が問題になっています。簡単なようで、よく考えると答えられず、自分の理解が曖昧なままであったことに気付かされます。(十分に理解していなくても、それなりに使えるのが母国語なのかもしれません。) 基本的な単語や、意味が似ているものを比較すると、それぞれの単語が根幹に持っている意味を理解することが、単語の意味を掴むのに重要なことだと改めて教えられます。 多くの言葉や文章を知っている人は、文章の良し悪しを的確に判断できるそうです。それは美術品の目利きにも似ています。良いと感じる文章を熟読すること、良い文章と評判のものを多く読んでみることがいいそうです。 続きを読む
投稿日:2013.10.19
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おはよっちゃん
200ページ程度の、さぼど分厚くない新書。ただ、随所に練習問題が出てくるので、それを解きながら時間をかけて読んだ。 最後の「相手がわからないと言ったら分からない表現をした自分が悪い」「言語は天然自然…に通じるものではなくて相手にわかってもらえるように努力して表現し相手をよく理解できるようにと努力して 読み あるいは 聞く そういう行為が 言語 なのだ」という言葉を、大事にしなければと思った。 何で相手は自分のことをわかってくれないんだろう、と思ってしまうことがあるが、それは自分の驕りである。相手がわかってくれないのは自分の表現が適切ではないのだ。同じ言語が使えるなら、対話するのが大事なのだ。 続きを読む
投稿日:2024.05.02
chocoberry
社内の上司がおすすめしていたと知り、手に取ってみた。 日本語の練習をするための本。中には課題が織り込まれている。 単語から文の組み立て、文章の展開、敬語について書かれていた。こういう考え方があるのかと…参考になった。続きを読む
投稿日:2024.03.12
honnyomimann
良い読み手・書き手になるには →良質な文をまずは読むこと. 引き出しを増やさないと. 不適切な言葉に対する違和感をそもそも持てない. 骨董品屋になるには,一流品をたくさん見ないとなりようがない…. 適切とは言えない表現は何からくるか →適切な語彙を知らない →事実を観る眼が曇っている 新聞で1年間のうちに使われる単語の数は30,000。だけどそのほとんどが登場回数一回。 生活に必要不可欠な言葉だけであれば三千程度。 言語生活を営む者であればこの年に一度目にするかどうかわからない単語を収めていざという時に引き出せるかどうかが問われる 「は」の働き→「一つのことを取り上げて、他の同類と比較する」が本質 ①問題を設定しその下に答えが来ることを予約する 山田くん"は"ビデオ視聴が大好き。 →"は"の文を理解するには文末に注目。 山田くんは→大好き ②対比 一方佐藤くん"は"野球が好き。 ③限度 ケーキを6時に"は"持ってきてください。 ④再問題化 美しく"は"見えた 訪ねて"は"来た →再審をにおわせる 文章の難解さはセンテンスの長さに比例する。 「が」の働き ①名詞と名詞をくっつける 「は」→文末と呼応 「が」→直後の名詞句と呼応 私"が"田中くんに約束の時間"は"3時と伝えたの"は"、佐藤くんからその時間を聞いていたからだ →が:直後の名詞句との接続 →一つ目のは:限定 →二つ目のは:話題(伝えたのは)にたいする答え(聞いていたからだ) ②現象文を作る 花が咲いていた 鍵が見つかった →現象の描写 →①と違い、"が"の直後が動詞 花は... →すでに話題になっていた"花"に対する答え 花が... → 新発見、新情報、新知識 A...が、B 逆説→ 晴れているが、寒い 留保 → 彼は試験勉強に励んだが、試験予定日までまだ日があったので... →いずれにせよ「が」の後ろに文章の本体たる内容がくる。→読み手をもったいぶらせる書き方→わかりづらい→「A...が、B」は避けるべし。 のだ、のである →お前の知らないことを教えてやる。ここはことさら大事な内容であるというニュアンスを含む(一般的には断定) 縮約・要約 新聞記事の縮約は良い作文練習になる 丁寧語、尊敬語、謙譲語、美化語 続きを読む
投稿日:2024.01.04
タッキー
要約筆記の講師の人からお薦めいただいた本。だいぶ前にベストセラーになった本らしい。いかに読みやすく、正しい文章にするかがテーマ。印象的なのは、『は』と『が』の使い方の説明。『は』に続く術語は、もちろん…近いところにと、今まで意識していましたが、より意識しないとと思いました。ほかにも敬語のことなど、普段それほど意識することなく、使っている表現を論理的に、解説していて、興味深く読めました。続きを読む
投稿日:2023.08.13
ajiantamsong
「思う」と「考える」の違い、「自」と「独」と「孤」の違い、考えたこともなかった。読むと面白い。でも途中で読むのをやめた。
投稿日:2023.07.29
横
水泳ができるようになるためには、練習が必要であるように、文章についても、初心者である方にも日本語の練習が必要である。そのための『日本語の練習帳』を用意したとのことです。 気になったことは以下です。 … 単語に敏感になる ・考えるとは、理性的な働きで、思うとは感情的なものである ・思い込むとは、一つの考えを心にもったときに、それ1つを固く信じて他の考えをもてないこと 考えこむとは、問題に関わって、あれこれとしきりに考えをめぐらして止まらないこと 似たような言葉をならべると微妙にニュアンスが違う。それを知るには、辞書をたくさん引いてその単語を調べること。 助詞の使い方 「は」と「が」の使い方、どう違うのか。 日本語文法のアプローチ。そもそも「文法が必要なのは、知らない言葉(言語)を学ぶとき」 文章は長いより短くする 区切るとセンテンスが明確となり、言葉が鮮明となる 文章をわかりやすくするコツ ① 「のである」「のだ」を消せ ② 「が、」を使うな 縮約と要約の違い 各段落ごとに要点をまとめてそれをひとまとめにするが、縮約 文章全体の骨格と論旨、要件を集約してまとめるのが、要約 大事なのは、わからない言葉があったら、辞書などをつかって調べておくこと 文を書く上での要旨は、メモとしてまとめることができる。文を書くためには ① 頭にある事項を思いつくままにばらばらにメモに書きつけてみる ② それをできるだけ細かく書く。雑多な項目を眺めて、どれを最初に次に何をと、見定め、項目に番号を振っていく ③ その途中で、ある項目についての準備不足、知識不足、考察不足が見えてくる。その内容をもとに不足な材料を集める、調べる、考える ④ 書き上げた内容のまずいところを修正する。つぎに、自分の内容の要点を項目として、順に書きあげて並べてみる。すると順序が逆になっている、錯綜してることに気づく。それを整える 文章を書くにあたって、求める限り、短く、細かく小分けに分割する 目次 まえがき Ⅰ 単語に敏感になろう Ⅱ 文法なんか嫌い 役に立つか Ⅲ 二つの心得 Ⅳ 文章の骨格 Ⅴ 敬語の基本 配点表 あとがき ISBN:9784004305965 出版社:岩波書店 判型:新書 ページ数:215ページ 定価:780円(本体) 発行年月日: 1999年01月20日第1刷発行 2018年06月15日第62刷発行続きを読む
投稿日:2023.01.18
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