【感想】されど罪人は竜と踊る1(上) Dances with the Dragons(イラスト簡略版)

浅井ラボ, 宮城 / ガガガ文庫
(46件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
17
11
10
2
0
  • とんでもない力作です。

    竜、咒式(じゅしき:魔法)、教会などのワードから西洋ファンタジー世界かと思っていたら、アスファルト舗装の道路や単車、忍者、権謀術数などとにかくなんでもありの世界観です。
    咒式は、科学の知見を元に非常に練られており、思わず、そうきたかと唸ってしまいます。雰囲気としては、先行作品ではBASTARD!!に似ていると思います。
    また、ダークファンタジーの雰囲気がありますが、キャラクターの会話は面白く、シリアスになりすぎるのをうまく調整しているように思いました。

    この上巻では、主な登場人物の紹介や事件の導入がメインになっており、作品として評価するには下巻も読む必要があるので、以下、上下巻をとおした感想になります。
    本作では、主人公のガユスと相棒のギギナを中心として様々な事件が起こりますが、すさまじいまでの戦闘描写と会話“劇”とを通じて、それまでに回収されていない伏線が最終的に一つの真実に収束していく様は、もはや圧巻としか言えません。未読の方には、一読をおすすめします。

    ただ、ガユスとギギナは人格がほぼ完成しており、感情に揺れるような小説が好きな私としては、それほど感情移入できませんでした。
    また、緻密な化学・物理描写に比べて、それを実現する技術や機械の描写は、潔いほど削ぎ落とされており、機械好きの私としては少し残念でした。
    さらに、通読すれば明らかに分かる簡単な誤記も目立ちました。
    続きを読む

    投稿日:2014.01.04

  • ハード目設定のバディー物ファンタジー

    本作は、昨今の主人公巻き込まれ型おっぱい作品とは違い、ちょっとハード目設定のバディー物ファンタジー作品でした。
    特に出色なのが、作中に登場する咒式士(いわゆる魔法使い)が、脳内で科学的な法則に則って咒式を展開して発動するさまが、これでもかというくらいねっとりと描写される所でしょうか。
    いろいろ専門用語が頻出して、慣れるまではちょっと読みづらいかもしれませんが、読み進めるとだんだん独自のリズムが心地よくなってきます。
    あと、主人公のガユスと相棒のギギナ(最初女性かと勘違いしてた;)のコンビも、いい味を出しています。
    ちょっと歯ごたえのある作品を探している人は、一度読んでみることをおすすめします。
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    投稿日:2013.10.07

  • 読みづらい

    作品はおもしろい。
    ですが、Web小説とかを読み慣れてるので
    書籍としてのページの区切りが読みづらいかった

    投稿日:2015.08.28

ブクログレビュー

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  • 衣兎

    衣兎

    戦闘シーンはとにかく残酷。
    読み進めても絶望しかない。
    それでもページを捲ってしまう不思議な作品。
    咒式の発動原理が文系の私には難しすぎるのでちょこちょこ調べたりしながら読んでいます。

    投稿日:2023.06.09

  • たまご

    たまご

    魔法が化学で解明され、化学で超常現象を引き起こす力「咒式」。その咒式を咒力として使う攻性咒式士の不幸にして不運なガユス、美貌の戦闘狂ギギナ。2人は依頼を受けて竜を倒したことで、大きな陰謀には巻き込まれていく。
    咒式=魔法なので、別に理系じゃない、化学式、元素そういうのが分からなくても、そういうものなんだとスルー能力が必要かもしれない。ガチガチの戦闘シーンでも理系な文書があるが、魔法の呪文と同じ扱いだと思えばそこまで雰囲気をぶっ壊してる感じはしなかった。
    逆にモルディーンとの会話は政治、外交、その中につねに策略と駆け引きがあり、回りくどく無駄に長く感じられ読みにくかった。ガユスとギギナなのやり取りが小気味よくスイスイ読めるだけあって、残念だった。
    主人公のガユスと相棒のギギナ、恋人のジヴーニャ、登場人物は個性的でそれぞれの人物描写は丁寧に書かれていて良かった。だが、ガユスの過去に暗い何かあるという場面が度々出るのはガユスの軽い性格を台無ししていると思った。
    丹念に書くのはけっこうだが、やり過ぎは読者を呆れさせる。読む人を選ぶ作品かな?と思う。
    続きを読む

    投稿日:2021.08.06

  • 黒乃

    黒乃

     浅井ラボの暗黒ライトノベル、ガガガ版の第一巻。
    冴えない凡才の不幸体質ガユスがある龍を討伐してしまったが為に国家を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまうというライトノベルには良くある(?)展開。
     しかし、内容がとにかく濃い!暗黒ライトノベルの始祖にして最終作とは帯の売り文句だが、恐らく此れほど鬱々としながらも、其れでいて読み応えのある本作を超えることの出来る作品は現れないと思うので、言いえて妙な一文だ。続きを読む

    投稿日:2015.03.01

  • 野沢圭佑

    野沢圭佑

    ライトノベル界の舞城王太郎か。やんちゃを装いつつ、根っこの部分ではナイーブなまでに愚直なところも含めて。

    投稿日:2014.10.05

  • kogakura

    kogakura

    08/26/2014 読了。

    図書館から。

    以前から知っていて。
    ラノベ上の初暗黒?残忍?作品、だみたいなことは
    なんとなく情報としてありましたが、
    そこまで~っという感じでした。

    それよか咒式の構築の化学の方が
    文系の自分にはきつかった…。
    さっぱり入ってこず、技の凄さが図れない…。
    人物の掛け合いとかは好みだったんですけど、
    余裕のある時に借りて読もうと思いました。
    続きを読む

    投稿日:2014.08.26

  • ゆみ

    ゆみ

    やっぱりなんだかんだで離れられないラノベ。厨二時代の遺物だというのに……
    言葉遊びが好きなら好きそうな一作。たまにグロい。

    投稿日:2014.03.31

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