【感想】銀河パトロール隊

E・E・スミス, 小隅黎 / 東京創元社
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
7
6
4
2
1
  • スペースオペラの古典ながら今だに新鮮

    40代のかつての男の子だったら、レンズマンという言葉に懐かしさを覚える人が多いのではないだろうか。私も内容は全然憶えていないが、手の甲にレンズを埋め込んだ人たちが、宇宙を舞台に活躍するアニメがあったことを思い出した。
    レンズマンに強い思い入れを持った訳者の翻訳文は読みやすく、すぐに未来世界にのめり込める。レンズマンは何人も、また地球人以外にもいるのだが、本編の主人公は、首席の成績でレンズマンになったばかりのエリート地球人。彼の成長物語という側面もある(後半、彼はスゴい能力を身につける)。が、主軸は宇宙海賊との戦闘。牽引ビームとかスクリーン(画面という意味ではない)ほか普段聞かない用語が出てくるが、あまり気にならない。
    宇宙ですらところ狭しと飛び回り、果ては他の星団(天の川銀河の外?)にまで進んでいく。
    スペースオペラかくあるべし。
    ただ、唐突にラストになるので要注意。
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    投稿日:2014.03.29

  • SFファンタジー

    ヒーローが銀河を股にかけての活躍をする冒険活劇です。宇宙が舞台ですが、科学的考証がなされているわけではないので、ファンタジーですね。頭を使わずに、ハラハラドキドキを楽しめる作品です。

    投稿日:2013.10.01

  • サクセス・ストーリーでもある宇宙冒険活劇

    コテコテのドシリアスSF小説とは違って、宇宙冒険活劇とでもいったふうな軽妙さを持った作品です。
    主人公は、ヒーローはかくあるべしのようなキャラクターで、宇宙を舞台にした大サクセス・ストーリーでもあります。
    日本でアニメ化されたこともあるので、「レンズマン」という言葉が記憶にひっかかるかたも多いのではないでしょうか。
    かなり古い作品ではありますが、今年初めて発行されたと言ってもじゅうぶん通用する内容です。
    コテコテのSFではない、しかし、荒唐無稽ともいえないSF娯楽小説です。
    レンズマン・シリーズ全体を通して、爽快な気分で読めることは間違いありません。
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    投稿日:2013.10.01

ブクログレビュー

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  • あしげ

    あしげ

    なんだろう、翻訳が古いのか、非常に読みづらい。
    アニメの印象が強すぎたか、あまり「わくわく」しなかった。

    投稿日:2023.02.08

  • dekadanna

    dekadanna

    言わずと知れた、レンズマンシリーズの第一作。読み直すのは、大学生以来かも?古い話のはずだが、その内容のぶっ飛びようは、今でもまだまだ新しい。ワクワクドキドキ一気に読ませる。SF好きには本当にたまらない一品。続きを読む

    投稿日:2018.11.12

  • 酒井一成

    酒井一成

    ずいぶん古いスペースオペラで、というよりもスペースオペラの創生期の作品と言うことになるのだろうけれど、既に現在使われているアイデアが、これでもかとばかり盛りこまれていることにびっくりした。銀河英雄伝説もスターウォーズもアイアンマンも、全部このあたりから始まっているんだと言うことが実感できる。すごいなって思った。

    ストーリィそのものは、わりあい単純でその分すっきりと楽しめる。今の感覚で言えば、敵味方がすっぱりと分けられていて、まるでボードゲームを見ているようだ。さらにヒーローの特出の仕方が読んでいて照れてしまいそうなほどなので、とっても楽に最後まで読んでいける。これは短所と言うよりも長所だろう。

    古典であり、シリーズ第1作であるわけだけど、この後に続く物語に飛びつくかといえば微妙。自分の本棚に並べてあれば暇つぶし的に読むだろうし、読めばきっとその間楽しいと思うんだけど、現代となっては、お金を出すなら他に読みたいものがたくさんあるかな、という気分である。おもしろいのは確かなんだけど、文庫本1冊分のお金を出すにはコクが足りない、というのが本音である。
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    投稿日:2018.05.15

  • とら

    とら

    スペースオペラ史上燦然と輝く古典、レンズマンシリーズの第1巻。その中で、シリーズでは中心的なヒーロー、キムボール・キニスンが候補生を卒業し、晴れてレンズマンとなった瞬間から、グレー・レンズマンにんるまでの部分を描く。
    アメリカのスペオペ黄金期に登場した作品で、すなわち大変古いものになるのだが、今でも古さを感じさせない。そして、ドク・スミスの本領はその壮大さにある。
    別シリーズのスカイラーク・シリーズにも登場するが、惑星サイズの宇宙船など、ざら。時間的にも、超古代から未来にまで及ぶ。それを背景に、レンズマンと呼ばれる一種のスーパー・ポリス(というか、日本にはないが軍警察)が活躍する物語だ。
    シリーズ第二の人気者、竜にそっくりのヴェランシア人レンズマンウォーゼルもこの巻で登場する。
    ヒーローが公共の場で喫煙するなど、さすがに今では古さを感じさせるシーンもあるものの、壮大なストーリーは何度再読しても全く飽きる事がない。
    続きを読む

    投稿日:2017.03.08

  • 消息子

    消息子

     斎藤環の『母は娘の人生を支配する』の冒頭を拾い読みしたら、娘が父と和解する感動的なお話「鏡の法則」に言及し、これに感動した人はもはやケータイ小説の単純さを笑えない、と述べられていた。私は思わず「鏡の法則」の代わりに『レンズマン』を入れて了解してしまった。『レンズマン』に感動してたらもはやケータイ小説の単純さを笑えない。

     確か中学生時分に夢中になって読んだものである。こんな面白いものがあるかというくらい面白かった。それが新訳で読んでみると、登場人物の薄っぺらいこと。いや、平行してジーン・ウルフなんかを読んでいたのも悪い。かたや、ある人物が「もっとも複雑な人間」であるのは「単純になろうと努力している複雑な人だったから」などという小説である。だいたい、1950年代の黄金時代のSFと1980年代のSFを比べてはいけないのであるが。

     『銀河パトロール隊』はスケール壮大で話はどんどん進み、最強の相手を一気にたたきのめしてしまう痛快なストーリーである。そうするとさらに最強の敵が登場し、主人公もレベルを上げていくというのがレンズマン・シリーズなのだが、少年ジャンプのマンガの元型はここにあったのか。
     キニスンほか正義の味方たちは「複雑になろうとも思わない単純な人たち」であり、敵ボスコーンの首領がもしかすると「複雑になろうと努力している単純な人」なのかも知れない。そうすると敵方の方が魅力的になってくるのがヒーローものの常だなあと思い、単純になろうと努力しながら、次、『グレー・レンズマン』を読むのである。
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    投稿日:2016.02.09

  • ま鴨

    ま鴨

    泣く子も黙るスペース・オペラの伝説的金字塔、御大"Doc"スミスの代表作「レンズマン・シリーズ」第1作の開幕、開幕!飛び交う宇宙戦艦、必殺武器「Q砲」で宇宙海賊を粉砕だ!立ち向かうは我らがヒーロー、キムボール・キニスンと無敵の仲間達だ!悪い奴らをばったばったと打ちのめし、あらゆる危機をくぐり抜ける、キニスンの大活躍や如何に!

    ・・・スミマセン、鴨はこれダメですわ・・・(^_^;
    ヒーローはとことん強く、悪役はとことん悪く、仲間達はとことん従順で、ヒロインはとことんチャーミング・・・ハマれる人はハマりまくれる世界なんでしょうけどね~。子供向けのアニメの筋書きのような「わかりやすさ」の塊で、鴨はまったく魅力を感じませんでした。古いSFが必ずしも子供っぽいというわけではないんだけどなぁ。うーむ。
    続きを読む

    投稿日:2014.12.30

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