【無料試し読みあり！】おすすめ鬱漫画17選！心にくるトラウマ級作品を一挙ご紹介

作品紹介
山田愛子は、物心ついたときから父親からの性的虐待を受けていた。家族がのめりこむ宗教に合わせて、電車で2時間かかる学校に通い、教祖である猪木先生のありがたいお話を聞く。教師に褒められるような言葉を選んで話し、友人たちと一緒に好きな男子の話で盛り上がるフリをする毎日。
そんなある日、愛子は、生理がまだ来ていないという共通点をきっかけに仲良くなった佐藤さんに誘われ、一緒に帰ることになる。帰りの電車の中で、これから家に遊びに来ないかと誘う佐藤さん。母親に絶対寄り道をしてはいけないと言われている愛子だったが、「一回だけやったらばれへんって」という彼女の言葉に乗って、遊びに行くことに。おしゃれなケーキでのおもてなしに、仲良さそうに言い合いをする佐藤さん親子。帰り道、自分の家へと向かう愛子の足取りは重くて……？

2017年から文芸誌『yom yom』で連載された本作は、1990年代を過ごした著者自身の半自伝的な作品。オウム真理教や酒鬼薔薇事件など、実際に起こった出来事に影響されながら、成長していく愛子の様子が容赦ない描写で描かれます。地方都市の閉塞感の中、どこまでも生きにくさがつきまとう愛子の姿を、ぜひその目でお確かめください。

作品紹介
小学5年生の男の子・プン山プンプンは、その日学校へ行くのが憂鬱で仕方なかった。プンプンの想い人・ミヨちゃんが転校してしまったからだ。ミヨちゃんとは、一年前の下校中に一度話したきりだったが、彼はミヨちゃんのことが好きだった。
しかし、そんな憂鬱な月曜日、プンプンのクラスに、練馬区から田中愛子という少女が転校してくる。一目見た瞬間、彼女に恋に落ちたプンプン。その日の帰り道、さっそく愛子ちゃんの後をつける。すぐにバレてしまったものの、なんと一緒に帰れることに。学校で出された将来の夢に関する作文の話をする二人。彼女は、絶対に女優か歌手かモデルになると決めているらしい。あと数年で地球は人間が住めない星になるから、若いうちにやりたいことをやるのだと言い切る愛子ちゃんの姿に、プンプンは圧倒されて……？

2007年から2013年にかけて連載された本作は、普通の男の子・プンプンの半生を描いたヒューマンドラマ。プンプンの人生が少しずつ崩れていく様が、前衛的な技法で表現されます。2009年には「第13回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門で審査員委員会推薦作品に選ばれました。人や社会の闇を圧倒的表現力で感じさせられる本作を、ぜひご覧ください。

作品紹介
孤児院・柳荘(ウィローズ)の玄関先には、養女として引き取られる少女・ダイアナを見送る子どもたちが集まっていた。彼女が引き取られる先は、この国で第4位の資産を持つ公爵家・ブラッドハーレー。少女たちにとってここの養女になるということは、先生に連れられて年に一度だけ観に行ける「ブラッドハーレー聖公女歌劇団」の舞台に上がるチャンスを掴むことと等しい。一抹の寂しさを感じながらも、ダイアナのこれからの幸せを確信して送り出す仲間たち。当のダイアナも、馬車に揺られながら、今まで見てきたブラッドハーレー聖公女歌劇団の舞台を思い出し、小さな期待で胸をいっぱいに膨らませていた。しばらくして馬車が到着したのは、見たこともない奇妙な形の塀に囲まれた建物。とてもお屋敷とは思えないその建物の中でダイアナが見たものは……？

『無限の住人』や『波よ聞いてくれ』で知られる沙村広明による本作は、孤児院で暮らす少女たちのあこがれである、ブラッドハーレー家の養女として引き取られた少女たちの悪夢のような日々を描いた作品。少女たちの希望を容赦なく絶つ出来事の連続に、目をそむけたくなること間違いなしでしょう。ぜひご刮目ください。

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作品紹介
元気いっぱいな小学6年生・玉依シイナは、夏休みを使用して田舎に住む祖父母の家へ里帰りに訪れる。毎年恒例なものの、家に一人残してきた父親は、シイナがいない一週間、元気がなくなるらしい。優しい祖父母の家に到着すると、さっそくのびのびと過ごすシイナ。図工の宿題で絵を描かなくてはいけないが、どうも紙が小さすぎる。シイナの夢を描くには地球ほどのサイズが必要なのだ。
その夜、シイナは誰かに名前を呼ばれるような夢を見る。近所のさとるの声で目覚めると、なんとすでにお昼の11時。お昼ご飯をたっぷり食べ、さとると他の仲間とともに海へ泳ぎに繰り出す。街に住んでいるにも関わらず、泳ぎが得意なシイナにさとるは悔しそうな顔。そんな彼に海の中に浮かぶ鳥居までの勝負を仕掛けるシイナだったが、あそこには近づいてはいけないと断られてしまい……？

1997年から『アフタヌーン』で連載された本作は、不思議な生き物・ホシ丸との出会いをきっかけに、普通の女の子だったシイナが大きな戦いの渦に巻きこまれていく様子を描いたファンタジー漫画。登場人物の死やいじめの描写が残酷に描かれることから、鬱漫画としても知られています。『ぼくらの』でも知られる鬼頭莫宏による本作、ぜひご覧ください。

作品紹介
チェンソーのついた犬型の悪魔・ポチタとともに暮らす少年・デンジは、死んだ父親の借金を返すため、デビルハンターとして活動している。木を切ったり臓器を売ったりもしたが、結局一番儲かるのは、悪魔を殺してヤクザに売り渡すこと。毎回、食費に使えるお金はほとんど残らない中、デンジとポチタは支え合いながらなんとか生きていた。二人の出会いはデンジの父親が多額の借金を残して死んでしまった時のことだった。翌日までに70万円用意しなければ殺すと言われ、どうしようもなくなっていたデンジの前に、けがをして死にそうなポチタが現れたのだ。お互い生き残るため、血をあげる代わりに自分を助けるよう契約を言い渡したデンジ。その日から二人はバディを組んでデビルハンターをしている。しかし、それもそろそろ限界が近い。ある晩、デンジは突然吐血してしまい……？

2019年から『週刊少年ジャンプ』で連載された本作は、悪魔が蔓延る世界を舞台に、借金まみれだった少年・デンジが公安所属のデビルハンターとして活躍していく姿を描きます。独自の世界観で繰り広げられる衝撃の展開の数々に、怯えながらも目が離せない作品です。「このマンガがすごい！2021」のオトコ編で1位を獲得した話題作をぜひご覧ください。

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作品紹介
中学3年生の野咲春花(のざき はるか)は、父親の転勤により、東京から小さな田舎町に引っ越してきて約半年が経つ。転校先の大津馬中学校は、少子化と過疎化によって生徒数が激減した影響で廃校になることが決定している小さな学校だ。2年半以上通い続け、深い絆でつながった生徒たちにとって、卒業間際にやってきた春花は邪魔者でしかない。この半年間、春花は陰湿ないじめを受け続けていた。そんな彼女にとって学校で唯一の味方が、相場晄(あいば みつる)。教師も含め、彼だけがいじめに異論を訴え続けてくれているのだ。
家族も薄々いじめに勘付いている様子だが、頑なに否定する春花を尊重してか、深くは追求してこない。幼い妹にまで心配させてしまっていることに申し訳なさを覚えながらも、家族のことだけは守りたいと思っていた矢先、春花の家に火がつけられて……？

『ホラーミステリー』で連載された本作は、クラスメイトのいじめにより、家族を焼き殺された主人公・春花が、いじめっ子たちに復讐を果たす様子を描いたサイコホラー。主人公に襲い掛かる目を覆いたくなるような現実の数々はもちろん、彼女を取り巻く登場人物たちの陰湿な人間関係も見逃せません。実写映画化もされた本作を、ぜひご覧ください。

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作品紹介
南山千恵=ちーちゃんは、元気いっぱいな中学2年生の女の子。周囲よりも少しだけ頭が足りないところがあるが、幼馴染の小林ナツ、頭が良くて彼氏もいる旭とともに楽しい毎日を送っている。
今日は授業中、教室に蜂が入ってくる緊急事態が発生。クラス中が騒然となる中、追い払おうとしない男子や先生に代わり、ちーちゃんが蜂と対峙することに。追い払うはずが、容赦なく平手打ちをかましていくちーちゃん。パンチやキックを繰り出すが、一向に当たる気配はない。そうこうしているうちに、ちーちゃんは手のひらを蜂に刺されてしまう。号泣しながら、「おしっこかけて―――」とお願いするちーちゃんだったが、「なに言ってるの!?」とナツは一刀両断。昼休み、今朝の蜂事件のことを話題に出すと、ちーちゃんは「泣いてないが？」と隠蔽しようとして……？

2013年に発表された本作は、少し足りない少女・ちーちゃんを中心に、彼女とその友人たちの日々を描いた青春漫画。前半はギャグ要素多めで進められるものの、後半に行くにつれ、思春期特有のモヤモヤが浮き彫りになっていきます。「第18回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門で新人賞を受賞した本作を、ぜひご覧ください。

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1巻完結名作コミック

作品紹介
鬱野たけしは就職浪人中の22歳。自己紹介をする機会はないものの、もしするとしても、今の鬱野には相手に気を遣わせない程度の卑屈さで自分を説明することができない。まずは表情筋を鍛え直すために、ポケットに入れっぱなしだったガムを食べることに。弾力のない古いガムは口の中ですぐに折れてしまい食べにくい。すぐに味がなくなったので口から出すと、なんだかナメクジの交尾を思い出してしまう。鬱野にとって、食事はそんなに楽しいものではないのだ。
とぼとぼとした足取りで向かった先は、ファミリーレストラン。好きな絵画のような情景の一部になることにあこがれ、鬱野は時折、深夜のファミレスにやってくる。ご法度とは分かっていながら、ついうとうとしてしまう鬱野。ハッと目覚めると、ちょうど起こそうとこちらへ向かって来ていた店員と目が合って……？

2010年から『ヤングチャンピオン烈』で連載されている本作は、食に対する興味が特にない主人公・鬱野が、鬱々とした気分の中、食事を繰り広げるアンチグルメ漫画。就職浪人中という状況も相まって、どこかやるせない雰囲気が漂います。読むと食欲が失せる本作、ぜひ一度ご覧ください。

作品紹介
地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人・タコピー。助けてくれた少女・しずかの笑顔を取り戻すため奔走するが、少女を取り巻く環境は壮絶。無垢なタコピーには想像がつかないものだった。ただ笑って欲しかったタコピーが犯す罪とは…!?

2021年から2022年にかけて少年ジャンプ＋で配信されていた タイザン5による作品。たった3カ月半しか連載されなかったものの、えげつない描写が物議を醸し、ネット上で大きな反響を呼びました。
表紙を見ただけで、ただならぬ気配を感じてしまう「タコピーの原罪」。
一見、ゆるキャラのようなかわいらしい見た目の宇宙人・タコピー と、幼い少女たちのダークサイドを繋げたつなげた本作に心をえぐられてしまう読者も少なくないかもしれません。トラウマ覚悟で読んでみてください。

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ダークファンタジー漫画 / 鬱漫画

作品紹介
僕の実家には怪物たちが住んでいる。29歳、夏。会社から長めの休みをもらった僕は、久しぶりに実家に帰省した。住んでいたのは父母、姉、そして35歳、無業無言の兄だった・・・。これは変な家族なのか？それとも家族は変なのか？新ホームドラマ、登場！ビートたけし氏、麒麟・川島明氏、絶賛!!　漫画クチコミサイト「マンバ」にて新連載ランキング１位獲得！超話題作!!

2021年からビッグコミックスペリオールで連載されている 、たかたけしの作品です。
読み始めて1分も経たずに「こいつはだいぶパンチのある漫画だなあ……」と思いました。唯一まとも（？）である主人公・末吉 と、キャラ立ちがすごい家族によるホームドラマ。他人にはわからない家庭の事情や暮らしぶりがなんとも奇妙に描かれていて、なにかいけないものを見ている気分にすらなってしまいます。
「普通の家族」とはどういうものなのでしょうか。とにかく読んでみてください。

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鬱漫画 / ヒューマンドラマコミック

作品紹介
何もない町、変わるはずもない日々の中で、高校生の黒瀬令児（くろせれいじ）は、“ただ”生きていた。家族、将来の夢、幼馴染。そのどれもが彼をこの町に縛り付けている。このまま“ただ”生きていく、そう思っていた。彼女に出会うまでは――。生きることに希望はあるのか。この先に光はあるのか。“今”を映し出すワールドエンド・ボーイ・ミーツ・ガール、開幕――。

2020年から週刊ヤングジャンプで連載されている、峰浪りょうによる本作。
2022年には荒木飛羽さん主演で実写ドラマ化されました。
未来に絶望した少年・令児 は、地元の小さな町でアイドル・青江ナギ と出会い、変わっていきます。タイトルにある「アビス」とは「深淵」のことで 、まさしくその後のストーリーをほのめかしているかのようです。ズブズブにダークな展開になっていくのですが、耽美な描写がたまりません。また、サスペンスがお好きな方にもおすすめできる漫画です！

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ボーイ・ミーツ・ガール漫画 / 2022年ドラマ化 / 名作サスペンス漫画 / 鬱漫画

作品紹介
ある集落で暮らす少年、よしきと光。同い年の2人はずっと一緒に育ってきた。しかしある日、よしきが光だと思っていたものは別のナニカにすり替わっていたことに確信を持ってしまう。それでも、一緒にいたい。友人の姿をしたナニカとの、いつも通りの日々が始まる。時を同じくして、集落では様々な事件が起こっていき――。新進気鋭の作家・モクモクれんが描く、未知のナニカへ堕ちていく物語、開幕。巻末には在りし日の2人を描いた、描き下ろし短編も収録。

2021年から「ヤングエースUP」で連載されている、 モクモクれんによる作品です。
主人公のよしきと、いつのまにか人外になっていた光。 その存在を受け入れ、これまでと同じように仲良く暮らしていこうとするよしきですが、そう簡単にはいかないようです。少年2人がじゃれつく微笑ましい描写と不穏な雰囲気で描かれる町の様子が不気味に混ざり合います。ホラーやBLが好きな方にもおすすめの、怪異譚漫画です。

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夏を感じるコミック / 怪異譚（コミック） / 次にくるマンガ大賞2022 / 鬱漫画

作品紹介
田舎町のスーパーで働く「深愛(みあ)」は、パート先の店長と不倫関係にあった。何のとりえもない自分に優しくしてくれる店長が大好きな深愛。しかし突然、別れを告げられる。理由は妻の鬱。家族の為に使う時間が必要で関係を続けられないという店長の言葉は耳に入らず、深愛が導き出した答えは、「私はやっぱり、店長と幸せになりたい」。その想いが一つの家庭を泥濘へと引きずり込む――。

2020年から「まんが王国」にて配信されている伊奈子による本作。 不倫と家庭問題を描いた、とても憂鬱な漫画です。主人公の捻木深愛(ねじき みあ)と不倫相手である店長を主軸に、周りの人間関係がどんどん泥沼化していきます。それでも純粋さを絶やさず、前向きに生きようとする深愛がなんとも気持ち悪い……。粘着質な作風がお好きな方、ぜひ読んでみてください。

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不倫・浮気（男性コミック） / 鬱漫画

作品紹介
金城宗幸（神さまの言うとおり）×荒木光（ヤンキー塾へ行く）が織りなす、「今日」に満足してる若人たちの「そこそこ」を目指す青春譚。だが、このタッグが、それだけで終わるハズがない!!　因果応報、驚天動地、賛否両論の第1巻!!!!!

2015年から 2017年 にかけて「週刊ヤングマガジン」で連載されていた本作。金城宗幸原作、荒木光作画による漫画です。2017年には窪田正孝さん主演で実写ドラマ化さ れました。
とある事件を起こしてしまったトビオ、マル、伊佐美とパイセン の４人。同じ高校の生徒とOBである彼らは、真実を隠しながら各々逃亡劇を繰り広げます。不良やヤクザとの繋がりつながりなど、ひたすらに憂鬱なストーリーが続くものの、ギャグ要素が多く笑える部分が多い作品です！

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アングラ漫画 / 10巻以内完結名作青年コミック / 鬱漫画

作品紹介
ぎこちなくも清純な交際をしている高校生、シュウジとちせ。札幌が突然の空爆に襲われたある日、シュウジは思いも寄らない姿に変身していたちせに出会った。背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもなく破壊能力を持つ、自衛隊によって改造された“最終兵器”。それがちせだった。地球のあちこちで紛争が起こるたびに呼び出され現場へ向っていくちせと、彼女を見守ることしかできないシュウジ。ふたりの未来はいったい…！？

1999年か ら2001年ま で「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていた、高橋しんの作品。2002年にアニメ化 され、2006年には 前田亜季さん主演で実写映画化されました。

高校生同士が素朴な交際を始めるやいなや、彼女のほうが国家に使われる「兵器」と化してしまうというせつないストーリー。互いに対する気持ちがどんどん強くなるにつれ、ちせのおかれた状況に葛藤が生まれます。名作ですが結構心がえぐれるので、用心して読んでみてください。SF好きな方にもおすすめの漫画です！

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方言マンガ / 北海道が舞台の漫画 / 自衛隊・自衛官漫画 / 10巻以内完結名作青年コミック / SFコミック / 鬱漫画

作品紹介
中学3年生の住田は、自分を特別だと思い込んでいる普通の連中が許せない。ほとんどの人間が極端な幸福にあわない代わりに、極端な不幸にあうこともなく一生を終える。そんな「普通」な人生を最高だと考える住田は、夢や才能などとのたまう人間への憎しみを抑えられないのだ。学校からの帰り道、そんな話をしながら、友人の夜野正造(よるの しょうぞう)と歩いていると、後ろから奇声が聞こえてくる。道を開けるよう大声で叫びながら走ってきたのは同級生の赤田健一。住田が足をかけて転ばすと、彼は追いかけてきたいじめられっ子にあっという間に捕まり、持っていた自作らしき漫画を川にばらまかれてしまう。正造が拾うのを手伝ったついでに話を聞くと、どうやら赤田の将来の夢は漫画家らしい。住田は、原稿を眺めながら冷静に「無理でしょ」と言い切るが……？

2001年から『ヤングマガジン』で連載された本作は、『行け！稲中卓球部』の古谷実による青春群像劇。著者がこれまで確立してきたギャグを封印し、青春の閉塞感や絶望感をシリアスな筆致で描きます。2012年には、染谷将太さん、二階堂ふみさん主演で実写映画化され、大きな話題になりました。ぜひご覧ください。

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映画化 / ホラーサスペンス漫画

作品紹介
別所たけしは東京都江東区にある別所軽印刷有限会社の長男坊。中卒で働きに出て以来、印刷一筋の父・富茂は、無学で苦労した自分の代わりに、息子を一流大学に入れてやろうと、最近、会社を独立したばかりだ。毎日、肉体労働に追われる中、息子たちの成績を見る瞬間が何よりの楽しみだった。その期待通り、たけしは都立の進学校であるK校でも上位の成績を修める秀才に成長。お金に余裕のない家のことを考え、私立の併願はせずに、国立の一橋大学一本に絞って受験に挑もうとしていた。
そんなある日、たけしは友人の立花英一から、ガールフレンドの恭子から預かったという手紙を渡される。勉強ばかりで自分を二の次にする彼ときちんと話し合おうと、恭子はたけしを喫茶店に呼び出したのだ。しかし、たけしの口から出る言葉はまるで誠実さに欠けていて……？

ねこぢるの夫として、そのプロヂューサーを務めてきた山野一の初連載作品である本作。決して裕福ではない家の育ちでありながら、努力を重ね、優秀な成績を修めてきた少年・たけしが、不幸の連鎖によってその人生を狂わせていく様子が描かれます。グロテスクなシーンも多く登場する本作、ぜひご覧ください。