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長谷川櫂 / 岩波現代文庫 (2件のレビュー)
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総合評価:
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Mkengar
「和」とは何か、本書ではそれを和菓子から考えてみます。和菓子とは「江戸時代の終わりまでに完成していたお菓子」という定義があるようで、この定義に照らすと羊羹も饅頭も和菓子になります。しかしこれが「純正日…本発」かというとまったくそんなことはなく、江戸時代よりもずっと昔に中国などから輸入されたものを起源としているわけです。 そのうえで著者は「和」とは外国からの「受容」「選択」「変容」という創造的プロセスを指すと結論付けます。これは納得のいく説明でした。 また本書では俳句の解説に多くのページを割いていますが、松尾芭蕉の有名な句「古池や 蛙飛び込む水の音」の解説が面白かった。それは現実世界の現象と「心の世界」を同時に表現した句であるということなのですが、思えば、平安時代の短歌はむしろその同時記述(現実世界の現象と心の世界の表現)が当たり前であったわけです。 本書を読んで日本人の創造力、あるいは想像力についていろいろ考えさせられました。続きを読む
投稿日:2024.04.17
hopstep
本書が説くように、相互の違いを認めたうえで違いを止揚した和なら良い。が、現実には暗黙の上下関係があり、下位の立場の人が空気に従っているにすぎない。 「わ」は古代日本人の自称で、中国人が「倭」とし、後に…「和」としたという説が面白かった。続きを読む
投稿日:2022.11.20
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