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ファミ通書籍編集部 / ファミ通の攻略本 (1件のレビュー)
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まいつき
P5Rの公式美術設定集。いや、出るタイミング今なの?と思ったけどP5R発売が2022年なので、そこまで時間が空いているわけではないのか。体感的には5年ぐらいだったのですが、当てにならないものですね。 … かすみの総攻撃トドメのカットインイラストで、『かすみのイメージは某美少女たちが戦う作品と某世界を革命しようとする作品を足して2で割った世界線のイメージ』というコメントがありました。セーラームーンとウテナですか。最近ウテナを見たばかりなので、なんとなく納得。己の闇に向き合いきれずに、逃避依存できる別のものに寄りかかってしまうのが、ウテナの黒い部分と共通しているのかな、と思いました。あれ、世界を革命しようとしている人自身が、誰よりも成長することを拒んでいる結果になってしまっているのが皮肉だったな、と思います。 あと、ウテナたち主人公メンバーが世界を革命するために決闘していても、内輪で盛り上がっているだけで、鳳学園のその他大勢の面々には関係なく世界は回っているというのも、無常感でした。最終回ウテナがいなくなってしまった時のモブたちの感想がね、あれだけ学園の有名人だった彼女がいなくなっても、あの人いたよねー、で済まされてしまう。世界を革命するのは、自分を革命することでしかなくて、人間一人が関わることができるのは、ほんの少ししかないのだよ、という悲しい現実。 その悲しい現実を見せつけてはいるけど、アンシーを革命することができたことで、ウテナの行動が無駄ではなかった独りよがりではなかった、という救いがあるのだと思います。一番夢想家だった七実が、学園の革命に異常さに気付いたのも、皮肉ではあるのかな。彼女の場合は、夢想家ゆえの潔癖から来てる気もしますが、夢想と現実の区別をきっぱりつけたことで、ただのコメディ担当じゃなかったんだと思います。 長々とウテナの感想喋ってしまった。P5Rの公式美術設定集です。 P5Rで追加された怪盗団メンバーの第3進化ペルソナのビジュアル。正直、どれもピンと来なかったんですよ。かっこいいけど、華美に豪華になりすぎでは?というのが第一印象でした。どれも活躍の舞台が少ないとはいえ、印象が薄い。 進化の過程もあるのかもしれない。丸喜が作り出した架空の幸福を与える3学期。あの世界がとても嫌いで。 それぞれの努力や決意覚悟を、そんなに頑張らなくてもいいんだよ、と言ってしまうかのような堕落させる優しさの世界だと思います。ただ、怪盗団メンバーが望んだ幸福な世界が、まごう事なく彼ら彼女らが望んでいた世界だということがわかるのが余計にきつい。すごく楽しそう幸せそうなんだもの。 あの丸喜世界。明智の世界が描かれていたら、どうだったんだろうとは思う。母親と仲睦まじく暮らすのか、獅童も家庭に入ってくるのか。それとも、自らの生まれを否定するような面も多少はありそうなので、存在そのものがいなくなってしまうのか。 なんらかの晴れ舞台に立つ明智を、自慢の息子ですと満足そうに見つめる獅童みたいなことになるのかな。丸喜世界の明智がいたら、もっと残酷でもっと嫌いになっていたと思います。 あの世界に感じる嫌悪感は「うしおととら」の記憶喰われた時間に感じたものと同じくらいです。 正直、自分のゲーム遍歴の中でも随一の鬱展開だとおもっているP5Rの3学期です。それを打倒した先に、自らの足で進む世界があるから物語として好きなのですが。 ただ、本当に丸喜世界は幸福に溢れているんだよな。今回、丸喜エンドのイラスト初めて見たのですが、取り戻すことのできない失ってしまったものを、手に入れることのできたメンバーは幸せに溢れている。 竜司も杏も悠介も真も双葉も春もモナも。その失ってしまったものに囚われ身動きできなかった自分と向き合い、決別の覚悟をもった過去がなかったことになってしまっているのが残酷なのです。 丸喜世界はよくない。続きを読む
投稿日:2024.03.30
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