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瀬川貴次 / 集英社文庫 (4件のレビュー)
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Cherry Kacy
現実ではありえないような物語、いや!本当に!紫式部と清少納言が出会ってたり、友達だったりしたらー。(現実的に無理ですけど…あ、最初でも言ってました)紫式部日記、人をレビューしてる感じらしいから、現代語…訳のものを読んでみたいと思った!続きを読む
投稿日:2024.04.21
ao-neko
「源氏物語」が大人気で、しかし続きを急かされスランプになった紫式部。彼女は夜中に宮中を彷徨う白い影を目撃してしまう。皇后定子の霊鬼ではないかと噂される中、さらに不可解な事象が起こり怯える紫式部。一方で…出家していた清少納言はその噂に憤りを感じ、二人は霊鬼の正体を突き止めようとする。こんなことがあったのなら楽しいかも、と思える物語です。 もちろんまったくのフィクションとはいえ、ある程度は史実。詳しい人もそうでない人も楽しめそうです。才気煥発な二人の女房のコンビがもう楽しくって仕方ありませんでした。ホラー要素もあり、ミステリ要素もあり、そして少しコミカルでもあり。平安時代って華やかな宮中で色恋ばっかりのイメージなのですが、政治の絡んだあれやこれやの愛憎劇が、ってのも面白いしね。 紫式部と清少納言、どちらのキャラクターも良いのですが。ダントツは和泉式部かも。彼女が凄すぎるでしょ! そして解説が瀬川ことびさんだというのも、絶妙なツボです。続きを読む
投稿日:2024.03.31
fuku ※たまにレビューします
「ばけもの好む中将」シリーズの作家さんだけに、テンポよく読めて楽しめた。 表紙の二人はずいぶん愛らしく描かれているが、作中の二人は当時で言えば中年。清少納言に至ってはまだ四十前後のはずだが出家姿の髪…は白くなっている。 この作品での源氏物語は、紫式部(香子)が中宮・彰子に仕える前に第一部は出来ていて評判になっているという設定。その評判をわが娘・彰子と主上とを繋ぐ手段に使おうと、道長が香子を御所に呼ぶ。 一方の清少納言の方は、御所を下がって何年も経ちあばら家暮らし。 そんな二人が御所を徘徊する霊鬼の正体をあばくためにタッグを組むことになり…という作家さんお得意の展開。 個人的に興味深く読んだのは、ジャンルは違えど作家である二人が互いの作品について語り合うシーン。 香子が自信をもって描いたシーンを清少納言にけなされて反論したり、逆に好感触を得ると嬉しくなったり。逆に香子が枕草子で描かれている清少納言の賢さ自慢を非難したり。 そしてもう一人、和泉式部という名前しかしらない歌人の描き方も面白かった。香子から見ればさして美人とも思われないのに何故かモテモテ。だが彼女にはそれだけではないある能力もあったりする。 結末としては思った通りの部分もあり、意外な部分もありだったが、やはり一番は紫式部と清少納言の友情関係。実際こんな感じだったら嬉しいなと思う。 そして『かわいがってやってつかぁさい』の元ネタはやはり…。続きを読む
投稿日:2024.03.30
ロカ
このレビューはネタバレを含みます
今回も笑わせていただきました。 亡くした定子への思いを彰子に向けさせるために道長に選ばれた『源氏物語』と作者である紫式部。 続きを急げと責められる姿に、まるで締め切り追われる人気作家のよう...( = =) トオイメ目 確かに人気があったがゆえに彰子に使えることになったわけですしねぇ。でも、好き勝手に言っては消えていく道長や赤染衛門にいら立つのもわからなくはないですよねぇ。 そんな時に代内裏の中に亡くなった定子の霊鬼が現れて、紫式部は姿を見るだけではなくて、部屋の壁を叩かれてパニック! そこで彼女は嘘をついて出家した清少納言の元へ。 この清少納言が私のめちゃ好みの性格でした。いやぁ、彼女にはこういう老後を過ごしてもらいたいと切に思っちゃいましたよ。かっこいい! 或る意味ではとんでも設定なのですが、小説とはこういうものでよいのです♪
投稿日:2024.01.22
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