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安部公房 / 新潮文庫 (111件のレビュー)
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カフカ
かいわれ大根から始まる旅。 テンポ良くて、読みやすい。 死が其処此処に配置されているけれども、暗くない。
投稿日:2024.04.21
curicae
シュールの極みだった。世界観を楽しむ作品という気がする。あれこれ考えても全く訳がわからないけど、テンポがよくてリズム感もあって読みにくくはなかった。笑い転げるほど面白い場面もあるし、語り口調のおもしろ…いところもなんかかわいらしいところもあった。景色は暗いのだけども、どんよりとした気持ちになる作品ではなかった。 安部公房は初めて読んだけれど、癖になりそう。続きを読む
投稿日:2024.03.19
Anne
『こころの声を聴く―河合隼雄対話集』の中の、河合隼雄と安部公房の対話を読んで、読みたくなった本。この2人が、この本をきっかけに、「皮膚」とか「自己と他者の国境」について語っていたのが興味深くて。 け…ど、挫折。 なんか、気色悪くなってきてしまって。 言い換えると、それだけの筆力?のある作家さんなんだと思う。 途中で、もう一度上記の対談を読み返したりして、なんとかこの本を最後まで読み切るモチベーションを上げてみようとしたけど、無理だった。残念。続きを読む
投稿日:2024.03.12
ミイ
このレビューはネタバレを含みます
夢なのか現実なのか境目の見当たらない長編。これが安部公房の遺作と言われているのですね。その前提でストーリーを思い返すと、いろんな解釈ができそうです。 あらすじはメチャクチャで、意味があるのか無いのかもよくわからない。 膝に蟻走感。膝からカイワレ大根→近所の医者に行ったら自走ベッドに乗せられて硫黄泉へ→大黒屋で烏賊釣り船から襲撃を受ける→物欲ショップで看護婦現る→キャベツ畑で親子喧嘩→どこかの病院で鯛焼きを注文しつつ入院老人の安楽死幇助→ビールを飲んでピンク・フロイドのエコーズを聴く→廃駅で死体で発見される。 ベッドから動けずにいる末期患者が、まどろんだ意識の中で健康や自由への渇望と憧れを思い描いたら、こんな物語になるのかなという話でした。 死を意識させる描写は多いけど重苦しくはなくて、フワフワゆらゆらした雰囲気。なんとなくダラダラと読めてしまった一冊でした。
投稿日:2024.03.03
すあま
一言でいうと、よくわからない。 モチーフで見るなら、パロディとまでは言えなくても、見覚えのあるものが多用されている(というか私が連想しながら読んだだけかも)。例えば、案内役に誘われて穴の中に落ち込んでいくのは不思議の国のアリスだし、色々な世界を案内されるのは神曲だし…。哺乳類/有袋類、大根/かいわれ大根の類比をとるなら、似ているけれど劣っていると見做されるものとしてのパロディの話と言えないこともないのかも。この辺りは読み返してみないとわからないけれど。あと、最後の見ている私と見られている私が入れ子構造になっているって話はメタフィクショナルで、自己を対象化して描き切っているゆえの私性の強さを感じる(この辺りは解説でも触れられている)。
投稿日:2024.03.01
とばり
ある日突然足に「かいわれ大根」が生えた。 病院へ行くと、医師から「温泉療法」を勧められ、彼を乗せたベットは目的地に向けて走り出した。 ‥‥ 起承転結とか秩序とか辻褄なんてものはなく、なんといえばい…いのか。 ところどころ死に関連してる雰囲気が出ていて、この人どうなるんだろう?っていう疑問でずっと読み進めていた。 最後の結末を見ても、「そういうことか」とはならなかった。 2024年2月23日続きを読む
投稿日:2024.02.23
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