【感想】箱男(新潮文庫)

安部公房 / 新潮文庫
(379件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
81
126
103
21
4

ブクログレビュー

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  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。」

    「生きることに疲れたら、とりあえず箱をかぶってみませんか?すっぽり被れば、あら不思議、あなた自信は存在し世界を見続けられるのに、世間から消えることができちゃいます!」
    (未来屋書店 本屋従業員によるおススメ本の紹介 2023 の紹介より)
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    投稿日:2024.05.07

  • 麦とろ

    麦とろ

    高熱でうなされた夜の夢のような、筒井康隆『パプリカ』の映画版のような、はたまた『ボーはおそれている』のような、ふわふわと掴みどころのないまま言葉の渦に巻き取られていく気持ちよさ。
    中学生のころ読み切れなかった箱男ですが、新装版&安部公房生誕100年とのことで再挑戦しました。とても面白かった!

    論理的に詰めて理解するというよりも、読んだときの感情や文章のテンポを楽しむ作品のように感じます。
    言葉選びが好みで、何度も読み返したくなるような比喩(p46.その微笑は固めた空気を彫って、光の刷毛で色をつけたように淡くしかも無防備で...)や官能的な表現も魅力的。

    必ず再読します。
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    投稿日:2024.04.20

  • 水戸充希

    水戸充希

    万華鏡の中にいるような、前後左右がなくなるような不思議な気持ちになった。
    新聞記事風のフォーマットのページや作者自身が撮った写真も数多く掲載されている複合的な作品でびっくりした。
    全体的な流れをつかめなかったので、再読する予定。

    【再読後の感想】
    登場人物を整理しながら読んだら、ぼんやりと各節のつながりがわかってきた。
    メインのストーリーを様々な角度から描いていて、それこそ1つのカラクリ装置を前後左右から見ているような作品であった。
    箱を被るという安心感、誰からも自分を見られないという安心感は、Twitterの匿名垢と通ずるものがあるような気がした。
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    投稿日:2024.04.07

  • トモミ

    トモミ

    見ることと見られることに、恐ろしいほどに敏感。
    現代の匿名SNS時代にも何か通じるものがありそうだと感じる。

    また落ち着いて読み直して、ゆっくり咀嚼したい

    投稿日:2024.04.07

  • LKS

    LKS

    “箱男”はキャッチーな題材であるものの、その内実は複雑で贋箱男なるものも登場し困惑してしまう。この手記すらも一体なんだ?となる。コンサンス英和辞典は箱男になるために必要なのか? 必要なのかもしれない。

    投稿日:2024.04.07

  • dipnoi

    dipnoi

    久しぶりに再読したが。エキサイティングすぎる。後半の視点が変わりまくるあたりのついていけなさすごい。

    投稿日:2024.04.01

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