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三浦英之 / 新潮社 (3件のレビュー)
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あぽろ
「事実 ー この国はまだ東日本大震災における外国人の犠牲者数を知らない。」 このような一文から始まるこのルポルタージュ。東北で暮らし、東日本大震災に関して取材し続けてきた記者・三浦秀之…さんが書いたものである。 三浦さんは、ある日取材で知り合ったモンゴル人青年との話のなかである事実を知る。それは「東日本大震災での外国人の犠牲者数を誰も把握していない」ということだった。そのことをきっかけとして、三浦さんは震災で亡くなった外国人の方々に関して残された人々を取材していく。 そういえば、私自身も東日本大震災以降、日本人で被災された方が取材されたものをTVや新聞等で見たが、外国人の方の被害というものはあまり見聞きした覚えがなかった。本書のなかで「震災で亡くなった白人のアメリカ人女性の死は毎年大きく報道される」とされた"テイラー文庫"のテイラー・アンダーソンさんに関しても、恥ずかしながらこの本を読んで初めて知った。 日本にはさまざまな外国人の方々が住んでいるし、旅行等短期滞在で日本を訪れて命までは落とさなくても震災の被害にあわれた方もいたかもしれない。そうしたときの涙や悲しみというものは、人種や性別、国籍にとらわれるものではないと色々と考えさせられた一冊だった。 津波で妹のようにかわいがっていた同胞の女性を失った、フィリピン人女性・アメリアさんが取材で三浦さんに語りかけた「涙にも国籍があるのかしらね」という言葉。 そこに込められた一言では言い尽くせないであろう深い思いを考えると、グッとくる。 続きを読む
投稿日:2024.05.03
spica2015
震災や津波によって突然亡くなった人には、それまでの人生の日々があり、家族、友人がいる。 外国から日本に来て亡くなった人もそれは同じだ。でも、外国人の犠牲者の数は正確に把握できていないらしい。 外国人の…犠牲者の足跡を辿ったルポ。 亡くなった人の人生を知り、できるだけ心の中で覚えておきたい。忘れないでいたい。 家族が犠牲になっても、新たな生きがいを見つけ、毎日生き続ける人たちのことも忘れずにいたい。 三浦さんの本を読み、いつもそのことを確認する。続きを読む
投稿日:2024.03.29
shimayan14
ずっと楽しみにしていた三浦記者の新著。発売日に読了。紙面でも読んでた内容だけど、深みが違う。素晴らしいノンフィクションだった。
投稿日:2024.02.21
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