【感想】有罪、とAIは告げた

中山七里 / 小学館
(28件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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7
2
0

ブクログレビュー

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  • ゆっこ

    ゆっこ

    中山七里さんの本は最後の最後の数10ページでいつも展開が全く違うものに変化する。そのスピード感と、頭に入りやすい日本語の組み合わせがとても好きだ。「裁判官は悩む事から逃げてはいけない。捌く側も捌かれる側と同等に足掻き煩悶する。そういうプロセスを経てこそ人が人を捌く免罪符になり得るのだ」というセリフがとても良かった。悩むことはしんどいけど、人を相手にしている以上、悩まない事なんてないのかもしれないと思った。続きを読む

    投稿日:2024.05.06

  • あくら

    あくら

    AI裁判官に判決を任せる日もそう遠くない。
    そんな風に思わせるストーリーが恐くもあり面白くもある。
    冒頭は法律の話が中心で多少の読みにくさはあるものの、途中からは一気に読める。
    業務効率化のためAI導入を推奨する者、全て自分の手で行おうとする者。
    両者相容れない中、18歳の少年が尊属殺人で起訴される。
    判決に頭を悩ませる一方で、彼の様子にはどこか気になる点がある。
    この先どんな展開が待ち受けているのかと思うと、頁を捲る手が止まらなかった。
    あと、円と公彦カップルのやり取りが読めて嬉しい。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.30

  • 芝生の住人

    芝生の住人

    土日で一気に読んでしまった。
    初めはAIもので、とっつきにくいかなと思ったが、サクサク読めました。

    裁判官がこなさなければならない仕事の量は膨大な上、体力と知力を削りながらの繊細な業務である。
    そんな折、日中関係に活路を見出したい外務省が内閣府と組み、中国からAI裁判官「法神2号」を導入するようにとのお達し。

    AIが人を裁くということにとても抵抗を感じたが、昼夜問わずアナログな業務に追われる裁判官を思うと、DX化も時代の流れなのかとも思う。

    18歳の息子が父親を殺害する「戸塚事件」を軸にストーリーが進むのだが、6名の裁判員を含め判断が揺らぎ…

    ラストは意外な真実が明かされ、良い結末にはなったかなと感じます。

    果たして東京高裁は「法神2号」をどうするのか…
    ここはぜひ読んでみてください。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.28

  • shifu0523

    shifu0523

    このレビューはネタバレを含みます

    東京地方裁判所の新人裁判官・高遠寺円と葛城公彦警部補もの。

    円は、中国から提供されたAIの〈法神2〉が実用に値するかの検証を命じられる。過去の裁判記録を数値化して入力したあと、〈法神2〉は実際の判決と全く同じ結論を導き出す。効果に納得した裁判官たちは活用し始め、業務はめざましく効率化されたが、円はその導入に懐疑的だった。
    そんななか、円は18歳の少年が起こした父親殺しの事件を担当することになる。逮捕した葛城は事件に納得できないものを感じ、捜査を続けていた。

    そもそも他国が売り込んできたものをソフトの検証なしに導入しようというのが乱暴。現実にはそんなことはあるまいと思いたいが……。事件の真相は想定内。

    私たちがAIに対する幻想をもっているのが危険。AIにどんなデータを集めさせ、どんな思考のもと論理を構築させるのか、そのベースを決めるのは設計する人間だということを忘れてはいけない。AIは万能でもなければ、客観性が担保された公平なものでもない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.27

  • sonnenblume827

    sonnenblume827

    法律の蘊蓄やAIの蘊蓄が多くて面白くなってこないな〜と思いながら読み進めたものの、結末はある種のハッピーエンド、満たされてスッキリした。
    殺人事件の犯人・罪状・量刑、裁判AI「法神」の評価、今後の展望、いずれも限られた条件の中では最適解ではなかろうか。続きを読む

    投稿日:2024.04.25

  • とまと

    とまと

    AIのことはよく知らないけれど、使うのではなく使われることになりかねないのだなと感じた。
    感情と創造ばかりでもダメかとは思うが、全くないのもダメということか。

    投稿日:2024.04.22

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