【感想】逆説の日本史26 明治激闘編 日露戦争と日比谷焼打の謎

井沢元彦 / 小学館文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 雷竜

    雷竜

     井沢元彦氏の「逆説の日本史」はやはり凄いと読むたびに思う。30年以上かけてやっと26巻で日露戦争が終わったところである。
     私は文庫で揃えたいので文庫化するまで待って読んでいるのだが、週刊ポストの連載からはかなり遅れるのだが、それを読むこともしないし、単行本を買うこともしないでひたすら文庫本になるのを待って読むことにしている。日本史は、この本を読まないとわからないことが結構沢山あると思う。たとえば、日露戦争における陸軍軍医の最高権力者は、高瀬舟などの名作を多く遺した「森鷗外」なのであるが、日露戦争中に陸軍では脚気で2万7千人もの死者を出している一方で海軍では殆ど出さなかった、その責任は森鷗外にあるのだ。
     というのも森鷗外は東大医学部の先輩である緒方正規の脚気病原菌説を信じており、白米ばかり兵士に食べさせていた結果、陸軍30万人中なんと22万2千人もの脚気罹患者を出してしまったというのだから驚きである。森鷗外は東大医学部の権威ある先生が最近が原因だというのだから麦飯にすれば脚気が治るなんて迷信扱いしたのだ。
     とにかく井沢元彦の日本史は細かいことにも詳しいし、その細部に本当の歴史が隠されていることが多いので、面白い。
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    投稿日:2024.02.29

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