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村山由佳 / 集英社文芸単行本 (33件のレビュー)
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わかさやあや
実際にあった阿部定事件をモチーフにした小説。 相当昔の事件なので、単なる猟奇殺人という認識でいたが、この小説を読むとそうではなかったのかなという気が少しした。 主人公は阿部定事件の被害者の愛人の息子で…、事件に関わった人達に会って話を聞いていく。 最終的には阿部定自身に会って交流を深めていく。 どの人物にも共感は出来ないが、それぞれの複雑な心のうちを描いている話だと思った。 続きを読む
投稿日:2024.05.21
True Colors
不倫やお妾さんがいることが肯定される世界は、私には理解できない世界だから、定さんと吉さんがどれだけ愛し合っていたかが描かれても、なんの感情も湧いてこなかった。 ただ、阿部定を描くとともに、大正から昭…和の時代背景、その当時の人たちの生活習慣、226事件や大東亜戦争など歴史的な出来事などが書かれていて、一つの歴史小説を読んでいるようで、そっちの方の興味の方が大きかった。続きを読む
投稿日:2024.05.12
ふくちー
読み応えたっぷりの大作でした。私にとっての「アベサダ」はやっぱり猟奇殺人の記号でしかなかった人だけど、この本に出会えて、全く違う印象になりました。読書
投稿日:2024.05.07
ころ。
あの有名な「阿部定事件」を題材にした作品。 超大作映画を見終わった感覚…。 フィクションなのに、ものすごいリアリティー。 たった1ヶ月程の関係かもしれないけど、間違いなく純愛だったと言える。
投稿日:2024.05.05
まいまい
凄いものを読んでしまった…。 有名な阿部定事件。幼少期にTVでチラッと見てあまりの猟奇的事件に恐怖を感じた。阿部定の幼少期から事件後を周りの証言と共に多角的に、事実と虚構を交ぜ描かれている。何故事件は…起きたのか…。 現代で言う境界性パーソナリティ障害、愛着障害なんだろうなと感じた。執着、依存。どちらか一人が少しでも冷静でいられたら…出会うべくして出会ってしまった二人。 出会ってから25日であそこまでのめり込み殺してしまうとか。 愛なのか…?続きを読む
たけやん
これだけの情念が持てるとはある意味天晴れとも思ってしまった。「阿部定」という名前とセンセーショナルな事件は頭の片隅にあったものの、その詳細や人となりなどは全然知らずにいた。フィクションとはいえ壮絶な一…代記だった。少女時代からませており、愛欲にまみれた人生なのでゴシップ的な興味を満たしてくれつつも下品にはならないのは流石村山さん。単に阿部定を知る人のインタビュー形式というわけではなく、様々な角度から書かれているので構成にも工夫がされていると思った。それでも分厚い本なので流石に後半はもう疲れてきてグッタリ。続きを読む
投稿日:2024.05.02
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