【感想】愛について アイデンティティと欲望の政治学

竹村和子 / 岩波現代文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • kalsj

    kalsj

    このレビューはネタバレを含みます

    第1章はふつうに為になる。
    第2章「愛について」がいちばんおもしろかった。精神分析の〔ヘテロ〕セクシズムを精緻に批判して取り除いていったうえで愛の不可能性の議論に到達するロジックと文章の美しさ。
    第3章「あなたを忘れない」は、自分が「女」ではないため母-娘関係の議論に自分事として深く感情移入しながら読むことはできなかったが、そうして辿り着いた「「不在」の子供への呼びかけ/母に対する娘の呼びかけ」をまさに実践するかたちでの終盤の誌的でありながら論理的な総まとめの文章の連なりには圧倒された。
    たほうアイデンティティが主題となる後半の3, 4章は抽象的で難解過ぎて今の自分にはしっかり付いていくことができなかった。

    この密度の哲学的なフェミニズム批評書を一冊読み通すのは初めての経験だったが、竹村和子がさまざまな意味で稀有な思想家であり書き手であったことだけはまざまざと思い知らされた。

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    投稿日:2023.10.20

  • こん

    こん

    再読する。三宅夏帆さんが文庫化の知らせに対して「名著」と言っていたことから借りてみた。読み始めるまで知らなかったけど、性差別と異性愛主義についての論文集。フェミニズムの理論を述べるのにここまで多くの哲学者の名前が出てくるんだとビックリ、そして全く知らない分野だったので、理解できないところ(特に4.5章)が多かったけれど、理解できるようになりたい。続きを読む

    投稿日:2022.01.24

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