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真山仁 / 文春文庫 (12件のレビュー)
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総合評価:
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mmcit
NHKスペシャルの「帝銀事件」を見て、帝銀事件の際の主任検事がロッキードのときの検事総長だったことを知った。そういえばこの事件についても、当時からずっと「アメリカの影」が囁かれていたのだった。 本…書は経済小説の大家である著者がいつか挑んでみたいと考えていたテーマに、ノンフィクションというかたちで迫ったもの。著者は、この事件の奇妙さは、誰かがシナリオを書いたというものではない、とする(だから田中角栄は米国によって足元をすくわれた、という見方を強く否定する)。 著者は、事件の本筋はロッキードと軍用機(海上自衛隊のP3C)であり、児玉誉士夫とGHQ(G2)の福田太郎との結びつきこそが、米国が隠し通したかったことであり、全日空の民間機問題はそのルートを守るために差し出された供犠だった、と主張する。よって、田中角栄は関与はしていたが、「職務権限」という点ではその前の佐藤栄作が問題になり、また、利害関係者としては中曽根康弘の方がより重要になる。ウォーターゲート事件から始まった米国の追及の流れと、「金権政治」の不公平感に鬱屈していた日本社会の「世論」とが結びついたことでこの事件が生まれた、というコンテクストへの目配りも重要。続きを読む
投稿日:2024.04.18
ほんのむし100
「田中角栄」 なんとなくは知っている リアルタイムで知らない 何故そこまで カリスマ性があったのか 急な転落があったのか ...冤罪⁉︎ そしてもっと深い疑惑... ドラマじゃなくて現実に あったこと…なんだよなぁ... 今の政治家サンは お金の集め方だけ 学んだのかしら? 主人の本棚から拝借続きを読む
投稿日:2024.04.12
ぱぐはぐ
読了。フィクション作家が挑むノンフィクション。その考察に作家ならではの視点を入れつつ、また読みやすくついついページを繰りたくなる技量に脱帽。面白かった。
投稿日:2024.04.10
keyakishibuya
在任期間が短いにも関わらず,良くも悪くも絶大な影響力を今だに発揮している政治家の関連した事件として,当時リアルタイムに体験していなくともその概要くらいは知っている位の大疑獄事件. でも…なんだかよく分…からない.田中角栄は,一体どんな犯罪を犯したのか?ネット上に散らばる情報を集めてもモヤモヤが増すばかり… 真山仁の手にかかると,極上のミステリさながらの緊迫感で真実に値する一つの仮説が鮮明に浮かび上がる! いつもながらの徹底した取材と資料の読み込みで緻密に組み上げられたノンフィクションは,普段の小説をも上回る最高のエンタメ文学としても成立してる!続きを読む
投稿日:2024.03.28
さえ
このレビューはネタバレを含みます
自分が生まれた頃の事件であり、恥ずかしながら漠然としか知らない事件だった。 読み進めれば読み進めるほどに、この事件の不可解さばかりが際立つ。 このノンフィクションが全て事実であるならば、角栄はさぞ無念であっただろうな…。 「真犯人」は他にもいるのではないか?と思わずにはいられない。 しかし…。令和の時代になったって、政治家は変わらず、「記憶にない」、「知らない」を連呼するばかり。変わっていないですね。
投稿日:2024.03.19
goldfish
長大な作品だったが、結局のところ結末はあっさりしたものだし、はっきりしない部分も。中曽根康弘があやしいと、そういうことなのだと思うが、長すぎて前半でまとめられていた田中角栄まわりの状況を忘れてしまって確信を持てず。
投稿日:2024.02.12
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