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澤田瞳子 / 文春e-book (12件のレビュー)
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総合評価:
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hosinotuki
このレビューはネタバレを含みます
赤染衛門の栄花物語の背景、つまりは藤原道長の朝廷掌握の独断専横とそれに翻弄された女房や宮廷人たちの物語、三条天皇の皇后を恨む藤原原子の養い児頼賢の事件の真相探しのミステリー色もあって、面白い時代小説になっている。彰子や紫式部なども登場し、また違った視点から眺められるのが新鮮だった。
投稿日:2024.04.14
くじら
権力争いがメインだと思うけれど、私には筆の力を感じた。何かを書こうとする主人公、書物で師弟関係を結ぶ主人公と頼賢、和歌を詠む習慣。
投稿日:2024.03.23
あおつき
物語と歴史の意義に正面から向き合った作品。 主人公は歌人として名高い赤染衛門ですが、ここではとても親しみやすい人物。 仕事をやめて家庭に専念していたら世間に疎くなっていたり、成人した子どもたちとの齟…齬に悩んだりしつつ、夫亡き後の人生へと踏み出す姿は、なんだか他人事とは思えませんでした。 時代は三条天皇の御世。平安朝の華やかさよりもドロドロとした闇い部分が中心なのでエンタメ性は弱いのですが、大事な場面で詠まれる和歌に心を打たれます。 作品内容を知らずに読んだので、最後の方で『栄花物語』だとわかる喜びを味わえました。 最後の章が暁月なのもぐっときます。続きを読む
投稿日:2024.03.19
sky
人はとかく、目を惹くものばかりを信じがちである…人目にはつかねど内心で案じている者は幾人もいる…p.336 順調でなかったり不幸だったりどん底では辛く悲しく孤独に陥ったりしたこともあり、そんなこともあ…ったときには静か〜 に寄り添ってくれる優しさもあったなと…この本を読み終え改めて思い心温もる。 頼賢の生い立ちには辛いこと悲しいことが多々あったけど、受けた優しさは心に染み込んでいいて、朝児との出会いが転機となり難ありながらも良い方へ成長していくののが微笑ましく嬉しく読み進めました。 この物語の三条天皇の妃達の心内は平安時代の姫で卑しくないのがよかった。続きを読む
投稿日:2024.03.18
wisteria0609
澤田瞳子さんの文章は、とても素敵でグッとくる表現が多い。本作も物語や史書の在り方の箇所は、とても良かった。 内容は赤染衛門を中心に据えて、生い立ちとか『栄花物語』を書くきっかけといったような内容かと…思い読み始めてしまったので、頼賢がメインになったり謎解きのようになってしまったりと、少し自分の読みたかった物とは方向性がズレてしまった。続きを読む
投稿日:2024.03.06
ハマ太郎
大河ドラマ「光る君へ」の舞台や登場人物を、ドラマとは違う視点から眺められる一冊。 百人一首を覚えたことがあるが、歌の意味や詠み手のことはほぼ知らない私にとっては、終盤に出てくるある歌について、なるほど…背景にはこのような事情が!ということがわかって(?)興味深かった。 大河ドラマのおかげで、ビジュアルが具体的に脳内補完されつつ、読了。続きを読む
投稿日:2024.02.29
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