【感想】裏と表から考えなさい

日下公人 / PHP文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
0
0
1
0
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 2号、

    2号、

    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    日本の首相がアジア各国で侵略を詫びると、向こうがあきれる話は毎度のことだし、社会党の人が中国で詫びると、周恩来は「とんでもない。日本が中華民国と戦ってくれたおかげで、中華人民共和国が誕生したのです」と答えたという話もある。169
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    今の発展途上国の多くは、先進国から平気で奨学金をもらい、有力者の子弟がコネでその選に入り、留学しても勉強せず、たまたま勉強してもその成果は個人財産にして、帰国後仲間に教えるということをしない。愛国心はどこにもないと思うが、それでも口を開くときは、「わが国は貧乏です」「豊かな国は援助する義務がある」と国の話にして、人間の生き方の問題を逃げる。178
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    マスコミ報道に限ったことではないが、どうしてこんなに画一的になるかというと、要は、道徳ぶるというところにその原因がある。道徳偏向が日本は強すぎる。すべての言論が、結論がどうも道徳的になる。そこへ落とそう、落とそうと思って喋っている。そこへ落ちれば、できたと思うらしい。(…)結局、情報的実力がない人は道徳のほうへ行きたがる。184
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    道徳的結論にも、実は二通りある。すなわち、「何々すべし」というのと、「何々すべからず」というものの二つである。(…)「すべし」というほうは言った側に責任がかかる。だから、小学校、中学校の先生は「すべし」のほうはあまり言わないで、「すべからず」を多用する。子供はそれで育ってしまうから、話がいつも「すべからず」になる。その「すべからず」の道徳の世界へ話がいくと、話が画一的になる。185
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    アメリカが沖縄に固執しているなら、このことを日本はもう少しうまく使えばいいのだが、そういうこと考える力がない。おそらく、日本は自ら軍事力を持つことにも自信がないのだろう。軍事力を掌握して存分に使いこなせる自信がない日本は、どのタイミングで武力をちらつかせるか、あるいは発動するかといった常識がゼロで、そのため、相手から操作されている場合も、それが分からない国である。252
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    牧師上がりでヒステリックに日本批判をする下院議員がいるが、通産省はその人のご機嫌をよくしようと、その議員の選挙区の州に盛んに工場を建ててあげた。そうしたら、落選寸前だったその議員は、連続当選して有力政治家になった。にもかかわらず、その議員は相変わらず反日を続けている。反日のほうが工場は来てくれるし、儲かるのだから当然である。こうなると、それを見習って他の議員も反日になる。デービッド・ロックフェラー氏は、「私は親日家として有名だ。しかし私の選挙区には日本企業の工場進出がたった三社しかない。これでは今に私は落選する。親日家は全員落選していなくなる。日本は反日を育てる政策をとっているが、それでいいのか」と言って帰った。270
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    続きを読む

    投稿日:2012.05.05

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。