【感想】半暮刻

月村了衛 / 双葉社
(86件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
38
37
8
0
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ブクログレビュー

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  • よっぴ

    よっぴ

    面白く一気読みしました。
    生まれの境遇により縛られる環境や処遇が明らかにあるのにも関わらず全て自己責任を問う寛容さのない社会にも一石を投じる、作者の実力に感嘆しました。
    作者の作品はいくつか読んでいますがいづれも期待を超えて面白く今後も楽しみです。続きを読む

    投稿日:2024.05.05

  • 門哉彗遥

    門哉彗遥

    初めての作家さん。一気読み。今の社会問題をうまく取り込んでいる。とことんダークになるのかなという予想を裏切り、モーパッサンの小説なんか出てきたり。脂肪の塊は読みたくなり、ネットで注文してしまった。

    投稿日:2024.05.04

  • cronista

    cronista

     週刊大衆連載の悪漢小説。ヤクザ、半グレの抗争劇かと思ったけど、焦点がちょっと違って、主人公は向上心が強い大学生。ホストクラブの人気トップになり、女の子を借金漬けにして、風俗送りにし、のちに店が摘発されるもうまくすり抜け、業界トップの広告会社(電通がモデル)に就職する。そこでも出世のために、上にはゴマすり、下にはパワハラ、頭が切れるので半グレも利用して、若手の筆頭株に。しかし世の中そんなに甘くない。やがて転落。ヤクザにヤクザよりたちが悪いと呆れられる。結果的に法の裁きは受けないんだけど、こういう悪人、確かに増えてるわ、といたく納得するストーリー。続きを読む

    投稿日:2024.04.30

  • グンジョ

    グンジョ

    このレビューはネタバレを含みます

    堅気とヤクザの中間であるグレーな存在「半グレ」は、堅気の世界で悪行をしても法律で取り締まることができない分、邪悪な存在であると語る本書。

    裏と表の世界で暗躍する半グレの存在を、ホスト、電通、東京オリンピックなど、時事ネタを絡めながら、浮き彫りにしていく。

    ノンフィクションと見紛うほど迫力があった。ボリュームはあるが、大変読みやすく、ガッツリハマって予想外に一気読みしてしまった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.24

  • botaro

    botaro

    どこかで見たような、どこかで聞いたような、今もこれからも、同じようなことがどこかで起こっているのだろうなと思わせる物語。二人の主人公は対照的。育ちや学歴と人間性は相容れない。真の邪悪を体現するような人物は、育ちもよく学歴も高い。どこまでも自分の学びは独善的で自己愛を追求するのみ。しかし人間の本質とはまさにこれかもしれない。コンラッドの闇の奥、ルシア・ベルリンの掃除婦のための手引き書、読んでみよう。続きを読む

    投稿日:2024.04.22

  • みーば

    みーば

    初めての作家さん。

    久々に社会派小説を読んだ。
    大満足!

    施設育ちの翔太と有名私立大学生で裕福な海斗、
    真逆な環境でありながら、出会った二人。
    犯罪に手を染めても、海斗は守られ、翔太は刑務所に。

    「罪」を償い、徐々に生活を変えようとしても、
    ヤクザは元ヤクザにしかなれない、
    なかったことにはなれない。
    それでも、懸命に立ち直ろうとする姿が感動する。

    けれど、海斗の意識や行動の、現実での問題の多い政治家や企業トップそのもの。
    読んでいて、気分が悪くなった。

    「悪」を自覚して行う事より、
    「悪」を認識しない事を、「邪悪」とあるが、
    まさにその通りだと思う。
    その「邪悪」に、群がるヤクザや半グレ・・・
    ドロドロな暗黒の世界、恐ろしい。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.12

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