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久米 宏 / 朝日文庫 (4件のレビュー)
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なかちゅう
僕らの世代からは、ザ・ベストテン、ニュースステーションそのものと言っても良い久米宏氏、彼が放送と言う世界に飛び込み、様々な挑戦をし続けた歴史とその思いを綴った1冊。 テレビの本質を捉え、Live(生放…送)の醍醐味、中学生にも分かるニュース、見ている人の立場や生活からの視点、セットや衣装を含めたあらゆる物の細部、それぞれに強いこだわりを持ち、これまでに無いものを創り上げていった、その裏側を垣間見ることができる。今から思えば、そういうことだったのかと色々納得できる。 放送というものが変わっていく節目(過渡期)の時代にマッチしたことが、久米宏を生んだのではないかと思う。続きを読む
投稿日:2024.05.02
Masahiro Sera
ニュースステーションは、それまでの報道スタイルやキャスターの役割を一新した画期的な番組だったことを覚えている。 そしてその後、TBS や読売TVが同様な形を取ってきたことも。 久米宏さんが司会をつとめ…たが、彼がコンセプトからつくり込んできた番組だったことを知った。 「中学生にもわかるニュース」「テレビ的なニュース」「楽しめるニュース」が『ニュースステーション』が掲げたコンセプトらしいが、思い起こすに、それはしっかり伝わったな。 一つの事柄を深く掘りさげて報道することで、問題の本質をよりわかりやすく伝えるように考えてきたことも本書で知った。 一見、それまでのニュース番組と異なり、話し方や服装、そして表情もチャラチャラした雰囲気の人だなと思っていたし、徹底的に敵にまわしていた時の政権与党(自民党)の重鎮からは、いい加減な若僧だと見られていたようだ。 しかし、メディア、特にテレビや新聞報道の使命とは、時の権力を批判すること以外にはない。マスメディアが体制と同じ位置に立てば、その国が亡びの道を歩むことは、第二次世界大戦時の大本営発表を例に出すまでもなく歴史が証明している。現政権がどんな政権であろうが、それにおもねるメディアは消えていくべきだ。 との主張を読むに、良い意味で見方が変わった。 「テレビがすばらしいのは人間を映したときです。画面にしっかり生きている人間が現れたときのテレビの魅力は、筆舌に尽くしがたいものがあります。感動的な極限の状態に置かれた人間。そしてしっかり生きている人間を生々しく映し出したとき、テレビの可能性は無限大であると私は思っています。(1988年のペナントレースを決定付ける)10月19日のロッテと近鉄の選手たち、監督、コーチ、すばらしい役者がそろい、テレビに命を吹き込んでくれました」 は、テレビ人としての素晴らしいコメントだと感じた。続きを読む
投稿日:2024.03.12
shin2007
自分は、久米宏最後のラジオ番組「久米宏のラジオなんですけど」をほぼ全て聴いた。何度も聴き直すものではないし、どんなコーナーがあったかほとんど忘れているし、ゲストを10人思い出せと言われてもまず無理だ。…そんなリスナーだったが、本書に書かれていることは、なぜか知っていることばかりだった。15年続いた番組で久米宏が話したことは、知らず知らずのうちに、自分の記憶に植え付けられていたのだと思う。 ただし、こうやって活字にならなければ、自分が久米宏のことをかなり知っているという事実は浮き彫りにならなかった。本書があることで、リスナーであったことの証明になり、その客観的証拠になった。 おそらく、久米宏は「ラジオなんですけど」で、もっと多くのことを話している。多くの久米宏らしいテクニック、演出、エンターテイメントを受け取っている。 それらが、少しでも自分の中に残っていたと気づかせてくれたのが本書である。久米宏の番組を少しでも見たり聴いたりしたことがある人なら、本書によって自分の中に埋め込まれた久米宏を感じることができるんじゃないかな、と私は思う。続きを読む
投稿日:2024.01.28
ひ
学生時代、夢中でみていたニュースステーション。あんな番組が作りたいと、テレビ業界に飛び込んで、はや30年。懐かしいけど、現代のテレビ制作者にも、ぜひ読んでもらいたい。
投稿日:2023.10.17
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