【感想】この世界からは出ていくけれど

キム・チョヨプ, カン・バンファ, ユン・ジヨン / 早川書房
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • skellig

    skellig

    わざと違う世界観との理解に焦点を当てた話。結局よく分からないなものもあったけど、全体的に分かるように説明しようとしていた技量は凄いと思う。

    投稿日:2024.04.12

  • nobwow

    nobwow

    早川書房の編集者が邦訳タイトルをつけたと序文で書かれてたけど、「この世界からは出ていくけれど」というタイトルに惹かれて何となく手に取った。

    読み終えたいま、七篇を射抜いた素晴らしいタイトルだとあらためて思う。

    どれも好きだったけど、『ブレスシャドー』が特に好きだった。
    あとがきも短いけどとても好き。
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    投稿日:2024.03.29

  • 家計法廷

    家計法廷

    このレビューはネタバレを含みます

    韓国のSF作家、キム・チョヨプの短編集。邦訳では2作目の短編集。長編もあるはず。図書館を利用。

    どの作品も非常に良かった。
    SFの味付けではあるが、人、もしくは異星人の
    マイノリティを扱った短編を集めた作品集。マイノリティの内容は、どこか遠くの話ではなく、自分の身近に置き換えて考えることができる題材ばかりであるため、読みやすかった。

    おすすめは『最後のライオニ』、『マリのダンス』、『ブレスシャドー』。作品全てに言えることだが、終わり方が切なく、読後感が良い。

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    投稿日:2024.03.25

  • あゆこず

    あゆこず

    「光の速さで〜」よりSF色強い気が。
    ↑これはでも40年くらい前の日本の女性作家SFみがあって好き。
    マイノリティからの視点、でもどこか希望を探している雰囲気がとても好き。

    投稿日:2024.01.15

  • na2ko3

    na2ko3

    姿は仲間とそっくりでも、鋳型に性格的弱点があって任務遂行に苦戦するクローン。
    ダンスを習いにきたマリは、視知覚刺激の認知の仕方が異なるため、美しさを目で見ることができない。
    呼吸から意味を読み取るブレスシャドーの人々は、空間に粒子を残しておくことで時間差を置いた会話が可能。ただひとり、音声言語話者のダンヒを除いて。

    さまざまなマイノリティの人を想起させる設定が並ぶ。
    キム・チョヨプさん、なんて賢く、想像力豊かで、思慮深いSF作家なのだろう。
    ひとりひとりの違いを尊重して、共生するための補助線をそっと引いてくれる、そんな物語集。動揺してしまうほどグッときた。
    未来に開かれたSFの可能性が眩しい。

    どれも大好きな中、いちばんは「マリのダンス」
    視知覚刺激を具体的な形象ではなく抽象的に組み立てるモーグの存在が鮮烈だった。
    目が見える・見えないの二択のみと思ってた自分は世界が狭すぎる。また主人公のわたしは世代によっては人口の5%をも占めるモーグに今まで出会ったことがなく、その不自然さに気付かないところも居た堪れなかった。
    モーグのマリと、そうじゃないわたし。互いが自分の感覚についていくら説明してもまるで分かり合えない。
    それでも関わっていたいのは、好奇心という、不純かもしれない動機から。
    混乱してもがいている二人が見せる切実さに、未来が少しずつ変わっていく予感がした。
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    投稿日:2023.12.19

  • nekomurice

    nekomurice

    ブレスシャドーが好き。 難しい言葉が沢山出てくるけれど、何を伝えたいのか最後にパズルのピースがぴったりハマって温かい気持ちになれるキム・チョヨプさんの小説が好きです。

    投稿日:2023.12.19

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