【感想】2050年の世界 見えない未来の考え方

ヘイミシュ・マクレイ, 遠藤真美 / 日本経済新聞出版
(26件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
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7
0
1

ブクログレビュー

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  • toro

    toro

    このレビューはネタバレを含みます

    そうなるかもしれないし、ならないかもしれないっていう話。

    当たる当たらないを抜きにしても、日本に居ると普段あまりニュースも入って来ない南アメリカやアフリカの情勢含めて、全世界的な30年後を予想しているだけでも興味深かった。

    中国とインド。




    p. 264

    イエール大学ロースクール教授のダニエル・マルコヴィッツは、2019年の著書「能力主義の罠』で、エリート内の熾烈な競争が上位1%とそれ以外の人たちの格差が広がっている原因であるとして、強く批判している。
    「「能力』は偽善と化し、偽りの偶像になりさがっている。……憎悪と分断を生むカースト制だ。新たな上流階級だと言ってもいい」


    p. 336

    理論上では、大規模な移住があれば人口の減少を遅くできる。だが実際には、そうはならないだろう。ほかの国々が混乱すればするほど、日本人は国境を閉じるのは正しい選択だったという確信を強くする。日本の社会には、お互いに困ったときは助け合い、助けられた人は労力でお返しをするという精神が根付いている。日本社会を一つにまとめる接着剤となってきたこうした社会契約は残る。

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    投稿日:2024.04.13

  • powanda

    powanda

    2050年の日本、やはりこうなるのだと率直に思う。超高齢化、内向きで快適・清潔・安全に満足、経済規模は大きいものの国際社会では存在感が減じていく。財政赤字が膨らみ過ぎて何らかの形でデフォルトが起こり、痛みを伴う施策は不可避。異色の小国になるのか。
    ビジネスの周囲も変わりきれない経営者、人事、従業員、企業文化。子供や自分も内向きで満足してしまっている。
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    投稿日:2024.04.01

  • asahiro

    asahiro

    ちょっと楽観的な予測な気もしないでもないけれど、とても興味深いレポート。
    何度か読み直して自分のプランにいかしたい。

    投稿日:2024.03.23

  • 陽

    400P、1Pあたりもそこそこ文字が詰まっておりボリュームたっぷりの1冊。

    内容的にも今の私には読み進むのが難しく、途中で断念。
    また改めてチャレンジしてみたい。

    投稿日:2024.03.12

  • kimukeng

    kimukeng

    1世代先の未来の世界を予想した本。未来を予測するなど不可能ではあるものの、現在の状況を把握した上でエビデンスがあれば30年程先であればある程度は予測できるとの著者は主張している。今後世界に影響をもたらすであろう5つの力(人口動態、資源と環境、貿易と金融、テクノロジーの進化、政府とその統治の変化)があり、世界の各国で何が起こるかを予想。最後に10の不安と10の希望をまとめている。かなりのボリュームであり読み切るのに相当時間がかかってしまったが、果たしてこの予想がどこまで当たるのか、30年後を楽しみにしたい。続きを読む

    投稿日:2024.02.22

  • オリ

    オリ

    読んでいる間ずっと面白かった。話し上手な教授の講義を受けているような感覚。国際政治や経済、投資に興味がある人にお勧め!
    世界の力関係は北米・欧州からアジア=中国・インドへシフトしていくが、中国の高齢化が進みアメリカが返り咲く。日本は日本でありつづけるが、内向きな姿勢が強まる。

    以下気になった点のまとめ
    ・新興国でもサービス経済へのシフトが進む。今後は世界が買いたいと思うサービスを創造するスキルがなによりも重要になる。買いたいものリストのトップには教育と医療がくる。営利目的の大学が成長することもあるかもしれない。
    ・少子高齢化が進んで自分の親よりも生活水準が下がることを若い人たちが受け入れる覚悟ができているのであれば、高齢化社会は円滑に機能できる。この点で日本は和を尊ぶ伝統的な精神のおかげでいまはなんとかなっているが、この先どうなるかはまったくわからない。
    ・北朝鮮の出生率は2弱と高い。なぜ経済が成功している国の人が選ぶ子どもの数のほうが、貧困にあえぐ国の人よりも少ないのかは謎である。
    ・先進国のグリーン化が地球の反対側で環境に悪影響を与えるときがあることを知っておかなければいけない。
    ・アジアの人々は西側の模倣ではなく、自分たちの未来を自分たちで選びとるようになる。西側はそれを品位と敬意を持って受け入れなければならない。
    ・西側社会の一部の特徴、とくに集団としての調和よりも個人の人権を過剰に重んじる傾向は、人を幸せにしないと気づくようになるとも期待している。
    ・日本は2050年も世界の大国でありつづけ、国民は文化生活を送っているが、経済のほとんどの分野で世界の最先端から遠ざかっている。結束力のある安定した社会でありつづけるが、世界にあまり関心を持たなくなる。
    ・いまは世界で不寛容が高まっているが、寛容と不寛容は定期的に入れ替わり、もうすぐサイクルが逆転するかもしれない。
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    投稿日:2024.02.19

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