【感想】カラー版 名画を見る眼 印象派からピカソまで Ⅱ

高階秀爾 / 岩波新書
(8件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ボンベべ

    ボンベべ

    第I巻の15作品は、1434年のヤン・ファン・アイクの作品から1863年のエドゥアール・マネまでの約400年を駆け抜けてきたのに対し、第II巻の14作品は、印象派のモネから始まって造形主義や抽象画に大きく移り変わっていく、わずか100年足らずの絵画の変遷を追っています。
    現代人の多くにとって魅力的で絵画として「完成」しているように感じる印象主義が、絵画としてどのような限界を抱えているのか、そして画家たちがそこからどう脱却して(あるいはそれを極めて)いったのかが分かりやすく解説されています。以前、国立西洋美術館で開催されていた「キュビズム展」と扱われている時代が同じで、おさらいする気分で読むことができました。
    まるで小説を読んでいるような、筆者の豊かな表現力はこの第II巻でも健在です。

    ―モネの「パラソルをさす女」は、印象派の技法による人物表現のいわばぎりぎりの限界であった。色彩分割をさらにおし進めていけば、モネの人物は光の波に溺れて溶解してしまうであろう。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.29

  • pctr

    pctr

    外界を見る人間の眼は、習慣や約束に規制されているが、画家はこれにとらわれない新しい感覚を拓く。

    まず絵画を見て読み進め、改めて観ると新しい感想を覚える新鮮な鑑賞体験。実物を見たい。

    絵のリアルとは。これまでの系譜。

    現実を追求した印象派が色彩分離により平面化していき、キュビズム、フォーヴィズムを経て抽象画に繋がる。色彩と造形。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.20

  • hiro1548

    hiro1548

    第Ⅱ作はモネの「パラソルをさす女」からモンドリアンの「ブロードウェイ・ブギウギ」まで。驚いちゃうのはこの間が60年しかないこと。この短期間で印象派から抽象絵画まで遷移している。抽象絵画といえども突然変異で生まれてきたわけでは無いことがよく分かる。続きを読む

    投稿日:2023.11.10

  • のぶ

    のぶ

    モネの「パラソルをさす女」からモンドリアンの「ブロードウェイ・ブギウギ」まで年代順に14の絵の解説です。
    この他、関連する絵も一つの作品につき、2,3点全てカラーで印刷されています。
    これを新書(の値段)で見ることができるのはお得感たっぷりでした。
    私は、やっぱりモネの絵がいちばん好きでした。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.10

  • hopstep

    hopstep

    古い版から文章はほとんど変更していないそうだが、ごもっともです。
    修正する隙のない名文です。
    日本人の大好きな印象派を抑えるうえで必読の文献。

    投稿日:2023.10.14

  • 桜色の世界(sakurairoworld)

    桜色の世界(sakurairoworld)

    名画を見る眼Iの続編、名画を見る眼II。
    前作のIが、マネまでであったので、IIのモネからが楽しみで読みました。
    モネを数多く所蔵している西洋美術館にいらした高階さん。この人ならではの表現があり、次にモネを見るときにはその視点で見ようと思えるヒントがあったら。
    パラソルの女性も作品がいくつか存在すると知れた。

    出会っていなかった画家も掲載されており、新しいトキメキがありました。

    続きを読む

    投稿日:2023.10.12

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