【感想】禍

小田雅久仁 / 新潮社
(81件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
13
20
27
8
2

ブクログレビュー

"powered by"

  • へろ

    へろ

    なんという発想力か!
    小説だから出来る怪しくも不思議で意味不明な話ながら、予想もできない展開が魅力的でグイグイ引っ張って行かされる。

    残月記を読んだ際にあまり好みの作風でなかったので、小田氏の著作は避けていたのだが拙速な評価を反省している。
    七篇からなる異世界を思わせる話の数々は、著者のイメージする世界観の広さに打ちのめされる。
    食書、耳もぐり、喪色記、農場、髪禍が、特に好みの作品だった。
    小説だからこそ別世界に誘ってくれる醍醐味を、この一冊で大変満足させてもらった。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.28

  • 不眠のコアラ

    不眠のコアラ

    ゾッとしたりひゃーっとしたり、ふふっとしたりと1冊でいろんな気分になった。
    ちょっと言葉が正確で、読みにくいと感じたけど、きっとその単語がしっくりくる表現なんだろう。
    もし、この本食べちゃったらどうなるかな。続きを読む

    投稿日:2024.04.26

  • tonari0701

    tonari0701

    不条理で荒唐無稽な設定なのだがグイグイと引き込まれました。
    もしかしたら、世界のどこかでこんなことが起こらないとも限らないなーと思わせる説得力は、小田さんの卓抜した文章力によるものでしょう。兎に角、描写力が凄まじくて、匂いや音、触感まで伝わってくるようなゾクゾクする読み心地でした。ホラーというかSFというか、どこにカテゴライズされるのか分かりませんが、もっと読みたいと思う短編集でした。続きを読む

    投稿日:2024.04.21

  • とまと

    とまと

    確かに。禍々しい話だった。
    ジャンル分けできない独特の世界観というか。
    途中で読むのをやめようかと思ったのに、最後まで読んでしまった。すぐに再読しないが、ふと思い出しそうな作品。

    投稿日:2024.04.19

  • ちもち

    ちもち

    夢見が悪くなりそうな本で引き込まれた
    体の部位に関する奇妙な短編集
    でも読み進めるうちに狂気がやや不足してる気がした 世界観は面白かった
    最初の本を食べる話が1番好き

    投稿日:2024.04.18

  • shintak5555

    shintak5555

    読書備忘録813号。
    ★★★☆。

    なるほどなるほど。この作家のこの作品。
    ブクログである方々とフォロー、フォロワー関係にならなければ絶対に出会わなかった作品。
    7編の短編集ですが、1編目を読み始めた瞬間にゾクゾクッと来ました。
    それぞれの作品の主人公にきっかけとなる禍が降り掛かる。そして背徳感満点のエログロの世界へ!
    ありがとうございました!ある特定フォロワーの皆様!

    「食書」
    読んで字の如く読書ならぬ食書。
    主人公はバツイチの作家。とあるショッピングセンターの多目的トイレを使おうと扉を開ける。
    正面の便器に座って本を食う女がいた。女は「一度食ったら引き返せないよ」と。
    試しに1ページ食べてみよう。作品は「夜更けのマンションで起こること」というエログロホラー短編小説。
    食べた瞬間、本の主人公に。主人公が住む古い集合住宅のエレベーターに張り紙が。集合住宅の敷地でオシッコをするな!と。すぐ元の世界に戻ってきた。先が気になる!また何枚か食べた。再び本の世界に。エレベーターで女がしゃがんで何かしている・・・。本を食べることが止まらなくなった。
    そしてなんと、現実世界にオ○○コ女子関本夏美が。ゾクゾク!

    「耳もぐり」
    主人公中原光太。交際相手の女性が連絡が取れなくなった。
    女性が住む集合住宅。女性の部屋の隣の部屋の男に何か知らないかを尋ねる。そして男から語られる、昔電車の中で起きた出来事。電車で寝ている女性の耳に男が潜り込んだ話!ゾクゾク!
    そしてその男から潜り方を教わった。
    潜るときの禁忌。
    自分に潜るな、消える。
    誰かに潜っている時に更に重ねて潜るな、誰が誰だか分からなくなる。
    長時間潜るな、人格が融合する。
    そして禁忌は破るためにある。ぶるぶる。

    「喪色記」
    主人公はメンタルを患い不眠症に。
    薬でなんとか眠るが夢を見る。
    夢の世界でマナという少女と遭う。今はまだ、世界は色に満ちているが、灰色の獣が襲ってきて灰化すると。
    そして、現実世界で主人公の眼からマナが生まれ落ちる???
    主人公はマナと結婚して幸せな家庭を築くも、現実世界が灰色の獣に蹂躙されていく。
    なんだこれ?

    「柔らかなところに帰る」
    主人公はスレンダーな妻がいる男性。
    バスで豊満な女性が横に座り身体を弄られる。痴女に出会い性癖が180度変わってしまった。ひたすら太った女性を探す。しかしなかなか痴女行為をしてくれない。そしてやっと痴女と再会。痴女に連れていかれた屋敷は超巨大な女王デブが君臨する異様な世界。そして男は帰っていく。キモッ!

    「農場」
    主人公井上輝生28歳。ホームレス。
    60才くらいの男から仕事があるがやらないかと誘われついていく。そこは農場?
    培養液が充満したタンクにへんなモノが浮遊している。へんなモノ?顔のパーツ。
    そしてへんなモノは苗であり、畝に植えられる。収穫の時。地中から出てきたのは・・・。キモッ!

    「髪禍」
    主人公のサヤカ。介護の仕事をしていたがアル中になり仕事を辞める。そして昔つき合いのあった風俗店のマネージャと偶然会い、仕事があるけどやるか?と誘われる。髪にまつわる怪しい宗教団体でサクラとして巫女を演じる仕事。10万円。
    宗教団体の儀式で繰り広げられる恐ろく禍々しい耐え難い出来事!

    「裸婦と裸夫」
    みんな裸になって、皮膚も脱いで、海で生きていく。
    新人類だ。夏になると部屋の中で裸族になるシンタロウにとって、ちょっと興味があった!

    まあ、キモイ小説を読んだ。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.27

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。