【感想】何かが道をやってくる

レイ・ブラッドベリ, 中村融 / 創元SF文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • Mar

    Mar

    レイ・ブラッドベリの1962年発表のダークファンタジー。著者は短篇のイメージが強いですが、これは長篇。1983年にディズニーで実写映画化(映画自体は凡作との評価)。

    10月のある夜、田舎町に突然現れたカーニバル。親友同士の少年2人は、そのカーニバルの奇怪で異常な様子を覗き見てしまいます。やがて2人は、そのカーニバルの邪悪な秘密を知ってしまい、その魔の手から逃れようと苦闘して、父親も巻き込みながら物語は佳境に突き進んで行きます…という話し。

    人々の弱点である人生における若さや老いを巧みについてくる、カーニバル座長のミスター・ダークと、少年2人や父親の心の動きの描き方が素晴らしく、物語に引き込まれました。また、この手の冒険譚は、子供だけで解決することが多いのですが、この物語は父親がとてもいい役割りをしていたのが印象深かったです。特に、28節にある父と子の会話が秀逸ですね。ラストもいい終わり方だと思いました。

    追記:
    訳者あとがきによると、スティーブン・キングがブラッドベリの最高傑作と思っているとの発言を引用していました。
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    投稿日:2024.03.10

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