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秦郁彦 / 新潮新書 (2件のレビュー)
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ウモンキー
1回目読了。 ウクライナ対ロシアの戦争を軍事的な視点でよく分析されていた。また、私達の予想を裏切り、ウクライナが検討している理由がよく分かる。 この戦争が現代戦における教科書となるだろう。アメリカも中…東から撤退し、自国の兵器を使用する機会がなくなり、また他国においてもこの戦争で兵器の性能を試す機会になるはずである。兵器の性能、戦略作戦戦術、サイバー宇宙領域、ドローン、情報、ミリタリーからノンミリタリーまで全てを使用したハイブリット戦により、大国ロシアを退かせることができることがわかる。これは、中国やイスラエルもよく学んでいるはずである。日本も学ばなければならない。 また、この戦争を停めるには、アメリカや中国ではだめだろう。ロシアはアメリカを嫌うし、中国は中立的に見えても、自国利益の為であるだろう。(中国は、ロシアとウクライナに恩を売りたいはずである。台湾侵攻や輸出入面で考えると。)だからこそ、日本が間に入るべきではないか。両者ともに友好的であり、被爆国の日本が中立的に停戦協議を設けることは、大きな意義があると思う。ただ金を出すだけでなく、世界平和を実現させる為動くときではないだろうか。続きを読む
投稿日:2024.04.24
DJ Charlie
関心を寄せている問題に関する本で、こういう本は積極的に読んでみるべきだと思っている。そういう訳で興味深く、素早く読了した。 ウクライナでの戦争は、残念ながら、未だ進行中である。だからこそ、「何が起きた…?何故そうなった?」を少し整理する必要性も高いように思う。本書はそういう必要性を過不足なく満たすべく綴られたとしている。そして、その目標とした辺りには到達していると思う。 両陣営が武器を置いて、停戦というようなことになっても、状況が落ち着くのに相当な時間も要してしまいそうな状況になってしまっているようにも見える。戦闘そのものは「膠着」と呼び得るような時期も経ているのだが、本書は開戦の頃やその以前の話題から、本年4月頃迄の事柄、ここまでの経過を踏まえた展望というような内容になっている。 本書は「ここまでのあらすじ」ということでもないが、“開戦”以来の主だった戦闘を巡って伝えられていることが巧く整理されていて、非常に好かったと思う。 また、話題になっている事柄に関して、「それはこういうモノである」と要領よく説明しているのも本書の好さだと思う。「ドローン」やら「無人機」から、兵士が携行する対戦車ロケット、大口径榴弾砲やロケット弾発射装置、各種艦艇や航空機というような、ニュースに登場するモノが判り易く説明されているのだ。 ウクライナの戦禍の件は「進行中の事案」であり、「虚実入り交じっていると見受けられる多くの情報が飛び交っている」という情況であり、様々な観方、意見の発信も在る。そういう中ながら、本書は「後世の人が“あの時期?”と思いながら顧みることも出来るかもしれない」というような感じ、「判る範囲で“歴史”として事態を見詰めて綴る」というような雰囲気が感じられた。そういう意味で、出逢って善かった一冊だ。広く御薦めしたい。続きを読む
投稿日:2023.06.30
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