【感想】梔子の木 小烏神社奇譚

篠綾子 / 幻冬舎時代小説文庫
(1件のレビュー)

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    〈小烏神社奇譚〉シリーズ7作目。

    前作で起きた、不眠や悪夢を見る人が続出する話の続き。
    前作でその一端を解決したが、黒幕は掴めずにいた。
    今作ではその黒幕に切り込んでいくのだが、市井の人々だけでなく公方さままで悪夢を見るようになったり竜晴の親友で医師の泰山にピンチが迫る。

    だがチーム竜晴にも更なる付喪神仲間が増える。
    「獅子王」という名前だけでも強そうな刀の付喪神。姿は獅子ではないが、そこに関連した形になっている。
    まあ表紙に描かれているのでネタバレにはならないか。
    それにしても付喪神とはなぜ揃いも揃って偉そうな口ぶりなのか。ちょっと可笑しくなる。

    タイトルの「梔子」の実は心を落ち着かせる薬になるという。ただ熟した実を干すという手間がかかるために、不眠や悪夢で落ち着かない患者が急増している現在では泰山の手持ちの薬ではとても間に合わない。
    そんな時に現れた『薬師四郎』なる少年が現れ、悩める人々を救い始める。読み進めれば見るからに怪しいのだが、苦しむ人々はもちろん彼を崇め始める。

    『薬師四郎』の狙いは何なのか、前作で登場した妖と関係があるのか。そしてチーム竜晴は敵とどう闘うのか。

    個人的には泰山が妖に見せられた夢の内容が切なかった。
    そしてその夢から覚めた後の泰山と竜晴の関係が良かった。二人は本当に親友なのだと思った。

    そして以前から気になっていた、小烏丸の記憶がついに明らかになる。しかしやはり本体は不明のままということなのか。
    それでもいつか本体が見つかる日が来ると思いたい。

    最後になって再び不穏な空気が。『これで終わりと思うな』という敵の捨て台詞は本当だったのか。
    小烏丸の今後と共に気になるところ。

    ※シリーズ作品一覧 全てレビュー登録あり
    ①弟切草
    ②梅雨葵
    ③蛇含草
    ④狐の眉刷毛
    ⑤猫戯らし
    ⑥吾亦紅
    ⑦梔子の木(本作)
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    投稿日:2023.09.06

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