【感想】鈍色幻視行

恩田陸 / 集英社文芸単行本
(136件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
22
44
38
17
2

ブクログレビュー

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  • すまいる

    すまいる

    細かい章立てで場面が変わってゆくので、魅力的な登場人物の人となりが際立って面白く引き込まれて読了。
    『夜果つるところ』の作者飯愛梓について語り合う人々
    物語が世に出されたら後は読者の受け止め、感じ方で其々語られる

    先に『夜果つるところ』を読了していたので、自分も考察の仲間に入って語り合うような錯覚
    作品よりもそれを書いた人に興味がいくのは何故だろう

    考えても考えても判らず答えは鈍色の海原のその先にあるのか
    事件が解決したり未来に明るく光が差す様な展開はなく、物語の中で過ごした後日常にまた戻って行く感じがした
    続きを読む

    投稿日:2024.04.28

  • Arumat

    Arumat

    面白いのか面白くないのかいまいち判断がつかず。読みやすい文章だから読み切ったけど、小説を分析したり、自分の心と向き合ったりということが、長々と書かれていて、どこで盛り上がるんだろう?と思っているうちに、なんとなくいい感じに終わってしまい、すっきりはしなかった。続きを読む

    投稿日:2024.04.26

  • pocori

    pocori

    じんわりゆるゆるこの物語の世界観に惹き込まれていくまさに“いかに時間をかけるか”という船旅のよう。

    役者と状況がそろってくるといよいよ感が増します

    真鍋姉妹が曲者すぎて大好きでした
    原作者としては映像化されることへの複雑な心情
    “映画化されるのって、嬉しいのと同時に、同じくらい嫌なものなんですよ。(中略)こぼれ落ちるものも大きいし、どんなに頑張っても別のものにならざるを得ない。(中略)世界観を始め、いろいろなものが思ってもいない方向にずれていくのは避けられない”
    この小説の連載は長期的に更新されていて初出は2007年、、、なのに最近起こった漫画家が映像化に伴ってトラブルを想起します


    中盤になるにつれて同一化しそうになるいずみと梓
    そして二人の梓、いずみと梢

    船旅の途中で原点に戻ったときに思う
    “このテキストはどこかおかしい”
    にゾクッとする。え?もっかい読んでこようかって思わされる。


    架空のインタビューがものがたりのターニングポイント。いよいよはじまった感、再び。
    個別インタビューは、物語の展開を差し引いても、登場人物それぞれの創作者表現者鑑賞者としての思考、それも潜在的な思考が吐き出されていて、どれもこれも納得というか評論を読んでいるよう。


    恩田陸さんの物語が本当に大好き
    昔から大ファンです
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    投稿日:2024.04.20

  • いちまろ

    いちまろ

    掲載誌への連載開始から15年の月日を経て、本作『鈍色幻視行』と作中作の『夜果つるところ』の2冊が2ヶ月連続刊行された。(という情報はまったく知らずに読んだ。)

    いわくつきと噂される小説『夜果つるところ』と、その謎多き作者 飯合梓をめぐって物語はすすんでいく。
    舞台は、豪華客船という密室。
    そこに集った証言者は、クリエイターやコレクター、俳優や評論家たち。彼らによって交わされる作品論、作家論、映画論…様々な立ち位置からの『夜果つるところ』論が展開され、いわば壮大で贅沢な読書会を傍聴しているかのような気分になる。

    作品の映像化について、「自分だけのおもちゃを取り上げられちゃった感じ」p166と言わせたり、
    「ノンフィクションは見えるフィクションに過ぎない」 「鮮明な映像があっても〜人間は〜結局、見たいものしか見ていない」p314-5 といった作り手のジレンマだったりが、恩田さん自身の声でもあるのかなと想像するのは、楽しいし興味深い。

    作中でフランスの諺として紹介される「旅とは少し死ぬことである」p105 という一節が、この物語を象徴しているようで印象的。
    日常を離れて過ごす旅は、この世から少し乖離した時間軸と空間を生きること。
    2週間の船旅の途中にいる登場人物たちは、『夜果つるところ』と作者の飯合梓について考えながら、自らの過去と向き合い、死者と対話する体験をする。
    「答えのない、もはや確かめようのないものについて」p651 私たちは語りつづけ、思いを馳せ続けるしかない。



    作中作『夜果つるところ』、恩田さんが飯合梓になりきって書いたそうで、読むのが楽しみです。
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    投稿日:2024.04.18

  • のりぴ

    のりぴ

    ただただ長い。何が言いたかったのか?何か解決したのか?私にはわかりませんでした。時間をかけて読んだのに、残念。

    投稿日:2024.04.15

  • まきまきカタツムリ

    まきまきカタツムリ

    難しい…のか?
    よくわからない…映像化しようとすると必ず頓挫する「夜果つるところ」の原作者や曰くを掘り下げるため、今までの関係者一同、豪華客船の旅で集まり、話し合い、インタビューを受けていく。
    結論はないが、話す事で、それぞれが自己納得していく話。
    イマイチ入り込めず。
    夜果つるところも読んだが、むしろそっちの方が面白かった。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.10

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