【感想】SHELTER/CAGE 囚人と看守の輪舞曲

織守きょうや / 双葉文庫
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • むぎぎ

    むぎぎ

     そうなんですよ、看守と囚人の話なんだから、きっとこんな感じとかあんな感じとソーゾーします。でも、話がすすむに連れて境界線が怪しくなって、どちらも様々な過去を背負って生きているとジワリジワリ染み込んでくる、その辺りがウデの見せ所。読ませます。続きを読む

    投稿日:2024.03.17

  • shifu0523

    shifu0523

    このレビューはネタバレを含みます

    【収録作品】
    第一話 鉄格子と空-河合凪
    第二話 罪人-阿久津真哉
    第三話 贖罪-山本芳史/北田楓
    第四話 獣と目撃者-奥田佐奈/高塚智明
    第五話 追放/解放

    民営刑務所を舞台に、受刑者とそこで働く刑務官らが抱える事情を描く。
    受刑者は人間か。
    罪を犯した人と犯さない人に決定的な違いはあるのか。
    理解できない人間は存在する。それでも相手を人間と見るのか。

    一線を越える、と言うけれど、その一線は普通に生きていても意外にたやすく越えてしまうことがあるような気がする。越えようとして越えるのではなく、「間が悪い」ということもあるだろう。
    一方で、赤崎のような人間もいる。意識するもなにもない。本能のままに生きるだけ。時代が違えば、許される生き方かもしれない。
    悪いと分かっていて罪を犯しまんまと逃げおおせて舌を出している人間と、赤崎のような人間と、どっちがタチが悪いんだろうな。どっちも少しも関わりたくないけれど。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.07.23

  • NFCC図書館

    NFCC図書館

    民営刑務所で働くことになった河合凪は殺人犯の阿久津に興味を惹かれていた。彼は長期受刑者だが悠々自適に生活していて何かがおかしい―‐。看守と囚人が織りなす人間模様を描いた傑作ミステリー。(e-honより続きを読む

    投稿日:2023.06.12

  • よつば

    よつば

    民営刑務所が舞台だが、荒々しさは感じられず、むしろ静けさを伴いながら物語は進んでいく。

    五話収録の連作短編は各話ごとに視点が変化する。

    新人の女性刑務官・河合凪と復讐殺人を犯した囚人・阿久津真哉の二人を中心に、事件に関わった者達の心情が丁寧な心理描写で描かれる。

    被害者は加害者になり、新たな被害者を生む。
    負の連鎖を断ち切る事の難しさを痛感する。

    少年法で守られ、罪悪感を持たない少年や、家庭内暴力を繰り返す輩に怒りが込み上げた。

    文中に何度も登場する「後悔してますか」の言葉が印象的。
    看守と囚人達の思いが胸に迫る一冊。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.09

  • 蒼

    このレビューはネタバレを含みます

    タイトルの通り、囚人と看守の輪舞曲でした。

    視点がコロコロ変わり、看守や囚人がいかにしてそこに行き着いたかが色々なドラマがありました。
    新人看守の河合凪と受刑者の阿久津のやり取りがとても印象的でした。ラストの刑期を終えて外に出た時、凪が待っていてくれたのもとても良かったです。

    弁護士の高塚があのシリーズの弁護士だって解説読んで初めて気づきました。中々良いキャラでお気に入りです。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.05.28

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