【感想】深い穴に落ちてしまった

イバン・レピラ, 白川貴子 / 創元推理文庫
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
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ブクログレビュー

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  • ozkzo

    ozkzo

    このレビューはネタバレを含みます

    穴の底。
    滲み出る泥水と虫で凌ぐ。
    袋に入った母のための食料には手を付けない。

    章の数字が素数と言うことに全く気付かなかった。
    読むのに疲れたので、隠された暗号を読み解く気もしない。
    兄に生きていて欲しい。

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    投稿日:2024.04.29

  • yanobook

    yanobook

    これは、難しい…気になる…気になるというのは、どうにもひっかかっていくというような
    「現代の星の王子さま」というキャッチコピーは、シチュエーションとしては似てるところもあるけど、もっと暗くて生々しい肉肉しさの印象が強くて、星の王子さまではないかな、と思う。現時点では。

    一周読んだだけで、生々しい爪痕を残していくような作品だった、私は十分気になる(面白い)作品だった。
    けど、どうやら様々な解釈があるらしい。普段はそういうの読まないけど、これは気になるので調べてみたい。そうしたらまた感想も変わるかもしれない。
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    投稿日:2024.03.22

  • knkt09222

    knkt09222

    このレビューはネタバレを含みます

    皆川博子「彗星図書館」で取り上げられていて、興味を持った。
    またカバーイラストが不気味可愛くて好きそうだと思った。
    その上、作者がバスク地方出身ということで、これは読まねばと後押しになった。

    原題は「El niño que robó el caballo de Atila」……「アッティラの馬を盗んだ少年」。
    邦題の変更は、いい作戦だと思う。
    原著の表紙は木の根っこ。
    訳書のカバーイラストはやっぱりナイス。
    手掛けたのは宮嶋結香。好きです。
    この画家を選んだ編集者様? 装幀者様? ありがとう。

    ほんわかと思わせておいて、超過酷な描写。
    7メートルの穴の下で、兄弟(?)が壮絶。
    会話と描写で、強烈な象徴を浮かび上がらせる、寓話。
    とはいえ寓話というには過酷なサバイバル描写に、惹かれた。
    そのため、作中に暗号が埋め込まれていますよ、と訳者解説にあって、ちょっと鼻白む。
    この暗号を自力で解くことはせず、ネタバレサイトに頼ってしまったが、実に直截に政治的なメッセージで、またがっかり。
    秘密は秘密のままで埋めっぱなしにしたほうがよかったのでは。
    非政治的な読書をしているつもりで、秘密裏に読者に伝わるほうが、醸成されるものがあるはず、なのに、暗号ありまっせと謎解きゲームになると、ねえ。
    個人的にアジテーションが嫌いというのも、ある。
    同じくバスク地方出身のビクトル・エリセ監督「ミツバチのささやき」、あるいはアゴタ・クリストフ「悪童日記」、安部公房「砂の女」の持つ政治性って、決してゲームではなかった。
    解説の西崎憲「『深い穴に落ちてしまった』副読本」のポップさが苦手なのかな。

    と、つい色々愚痴ってしまったが、凄い小説であるのは間違いない。
    ちなみにWeb東京創元社マガジンの特集ページが面白い。
    編集部新刊レポート「深い穴に落ちてしまったので『深い穴に落ちてしまった』の話をする」
    http://www.webmysteries.jp/archives/32221745.html



    深い森の奥にある、深い深い穴の底。兄弟は土にまみれ、脱出の方法を思案している。地上を想い、泥水を飲んで生きる日々が綴られるなか、やがて物語は奇妙な幻覚と、めくるめく謎に満たされていく──。なぜ章番号は素数だけなのか。兄弟は何者で、なぜ穴に落ちたのか。ふたりが辿りつく結末は、驚愕と共に力強い感動をもたらす。暗闇で生きるあなたに捧げる、現代版『星の王子さま』。

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    投稿日:2023.11.28

  • 文音こずむ@『はじめての』文芸部1期生

    文音こずむ@『はじめての』文芸部1期生

    私がここから何かを読み解こうとするには何かが足りなかった。幼い兄弟が穴の中に落ちた物語。章番号は素数。明示されない暗号。物語以外の面白さがあるのにも関わらず、それを読み解く力がないことが悔しい。

    投稿日:2023.08.29

  • さくら

    さくら

    深い穴に落ちてしまった兄弟の話し。
    つ、つらい。
    どんどん病んでいく様が。
    精神削られる。
    結局なんだったのか、は読者に委ねられる系。
    『現代版星の王子さま』と書かれているけど、いやぁ・・・暗黒すぎでしょ。続きを読む

    投稿日:2023.06.21

  • MISERY

    MISERY

    森の奥深くにある、深い穴に落ちてしまった兄弟。脱出方法を考えるも見つからない。食料は虫たち、飲料は泥水という環境の中でどうやって生き延びていくのか。絶望的な日々と、幻覚、幻想のようなものが広がったりと、狭い穴の中でさまざまな感情に出会う。どうやって脱出するのか、二人が選んだ道は。その先には何があるのか。ラストの余韻が読み終わった後も残り続ける。続きを読む

    投稿日:2023.06.12

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