【感想】病気の9割は歩くだけで治る!PART3 自律神経と腸活が健康のキーワード

長尾 和宏 / 山と溪谷社
(6件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • みみたろ@ダイエット中

    みみたろ@ダイエット中

    各章ごとにまとめがあるから読みやすい。腸活と自律神経を整えることで、免疫が高まることがわかった。
    ダイエットのために3ヶ月近く10.000歩毎日歩いてるけど、メンタル良くなった自覚はあります。
    元気な生活をするためにも、続けていけたら良いなって思いました。続きを読む

    投稿日:2024.04.13

  • yonogrit

    yonogrit

    1287

    長尾 和宏
    昭和33(1958)年6月生まれ。香川県出身。趣味はゴルフと音楽。昭和59年東京医科大学卒業後、大阪大学第二内科に入局。昭和61年より 大阪大学病院第二内科勤務。平成3年より市立芦屋病院内科勤務。平成7年に、尼崎市に長尾クリニッックを開業、外来と在宅医療を両立。あえて「町医者」という言葉にこだわり、「町全体が私の病棟、自宅は世界最高の特別室」をモットーに、病院で1000人、在宅で1000人を看取ってきた。在宅医療のリーダー的存在、また、<日本尊厳死協会>副理事という立場から、高齢者の健康、終末期医療、尊厳死・平穏死について硬軟自在な論調で多くの提言を行っている。毎日綴るブログは医師部門ほぼ1位をキープ。有料メルマガまぐまぐ!「痛くない死に方」では、読者からのあらゆる死の質問に相談するコーナーを設け、好評を得ている。ほか、多くの媒体に連載を抱え、『平穏死10の条件』『抗がん剤10のやめどき』『薬のやめどき』『痛くない死に方』『親の老いを受け入れる』など、ベストセラー書籍多数。


    だから、ステイホームなどといって、移動の自由、歩き回る自由を奪うことは本当に体に良くありません。多くの人が思っている以上に、悪影響があります。

    また、「どうせマスクで隠れるから」と、歯磨きが疎かになっていませんか? 見た目を気にする若い女性でも、歯を磨かない人が増えています。さらに、コロナ禍で歯医者通いをやめた人も少なくありません。つまり、口の中の手入れを怠る人が増えているのです。その結果、口腔内は大変なことになっています。自粛生活を続けている人はみんな舌が白いのです。つまり、細菌やカビがべったり付着している状態です。  口の中の状態が悪くなると、噛む力、飲み込む力が弱まり、唾液もさらに出にくくなります。これがまさにオーラルフレイルの症状で、さらに、オーラルフレイルになると増えるのが「誤嚥性肺炎」です。誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が間違って気管に入り、その際に一緒に飲み込んでしまった細菌が気管から肺に入り込むことで起こる肺炎のことです。   この誤嚥性肺炎が、実際、非常に増えているのです。 厚生労働省の統計によると、誤嚥性肺炎で亡くなった人は、2019年には約4万人だったのが、2020年には約4万3千人に、2021年には約4万9千人に増えています(厚労省「令和2年・3年 人口動態統計〈確定数〉の概況」より)。

    高橋監督は弱い者の味方なので、そういうふうに言っていましたが、私の町医者としての視点は少し違います。自助の力は、多くの人が想像している以上に大きいからです。私のいう自助とは、自分自身の自律神経機能を改善すること。その有力な方法であり、誰もが無料でできるのが、歩くことです。

    幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は、実は9割以上が腸でつくられています。 セロトニンは、気持ちを前向きにしたり落ち着かせてくれたりするホルモンです。セロトニンを増やす作用を持つ薬が抗うつ剤として使われているほど、心の安定には欠かせない存在です。  腸内環境が良くなるとセロトニンも増えます。だから、腸活は心の健康にも効果的です。

    腸活というと、善玉菌を増やす食事ばかりが注目されますが、それだけではなく、腸を適切に動かすことも大事です。  実は腸の動きをコントロールしているのも、自律神経です。そのため、自律神経の働きが悪くなると、腸の動きも悪くなります。逆に、自律神経の働きが良いと、腸の動きも良くなります。  歩くことは、自律神経のバランスを整えて、さらにその自律神経がコントロールしている腸の動きも良くすることで、腸内の免疫細胞の働きを活性化させたり、セロトニンを増やしたりして、心と体を健康にするという効果もあるのです。

    リンパ球には「NK(ナチュラルキラー)細胞」や「T細胞」「B細胞」があります。NK細胞は、体中を常にパトロールしながら、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を見つけ出してはやっつけてくれるので、天然の殺し屋(ナチュラルキラー)と呼ばれています。T細胞とB細胞は、チームをつくって病原菌などの異物を攻撃・排除しています。  ここで大事なのが、顆粒球(好中球)とリンパ球の割合です。多くの人は、顆粒球とリンパ球の割合は「6対4」ぐらい。顆粒球のほうがやや多め。  ところが、交感神経ばかりが高ぶって、交感神経優位な状態が続くと、顆粒球が増えます。白血球の中の割合が変わって、顆粒球の割合が通常よりも多くなるのです。  そうすると、動脈硬化や炎症が起こり、がんにもなりやすくなります。

    また、がんも、「がん免疫」という言葉があるほど、実は免疫とのかかわりが大きい病気です。というのは、健康な人の体内でも、日々、がん細胞ができては消えているのです。  一日に5000個ものがん細胞ができているともいわれています。それを見つけては片っ端からやっつけてくれているのが、天然の殺し屋こと、リンパ球のNK細胞です。「がん細胞対リンパ球」の見えない攻防は常に行われていて、それによって私たちの体は守られているのです。

    では、本来の自律神経失調症はどういう意味かというと、自律神経のバランスが崩れた状態が慢性的に続いていることです。その結果、さまざまな不調が出ていること。  日々多くの患者さんを診ている立場からいえば、自律神経失調症の人は、一目でわかります。端的にいうと、オーラがなくなるのです。  よく「あの人はオーラがある」なんていいますが、オーラは芸能人や政治家などの特別な人だけにあるわけではありません。誰にでも等しくその人らしさを表すオーラがあるものです。定期的に診ている患者さんの場合、「この人はこういうオーラの人」と記憶しているので、オーラが変わると、「あれっ?」と気づくのです。 「医者のくせにオーラなんて曖昧な言葉を使うのか」と怒られそうですが、オーラという表現がいちばんピッタリくるのです。もう少し具体的な言葉に言い換えるなら、顔の色つやや表情、声の大きさ、トーンといったものの総合でしょうか。  自律神経失調症の方は、笑顔がなくなって、顔の色つやも悪くなり、声のトーンも落ちて、全体的にオーラが薄れます。だから、診察室に入ってきてから椅子に座るまでの様子を見ていたらすぐにわかります。

    その意味では、何らかの病気や不調のある人は皆、自律神経失調症といえます。

    ところで、『射精道』という本を知っていますか。泌尿器科医の今井伸先生が書かれた新書です。男たるもの、正しく射精をする練習をしなければ病気になる、と新渡戸稲造の『武士道』に倣って、〝男の刀〟の磨き方について大真面目に書かれた本です。

    ワクチン後遺症については欧米でも問題になっており、アメリカの救急医が集まって立ち上げられた、コロナの予防と治療を支援する団体FLCCC(Front Line COVID-19 Critical Care)は、ワクチンを打った人の100人に1人に後遺症がみられる、と報告しています。  日本での実態は不明ですが、深刻な後遺症の頻度を聞かれたら、私は「宝くじに当たるぐらい」と答えます。だから、何千人に1人ぐらいでしょうか。  100人に1人という頻度に比べれば少なく感じるかもしれませんが、たとえ頻度は低いにしても、ワクチンは健康な人に打つもの。深刻な後遺症や死亡例がある以上、見過ごすことはできません。そのため自分自身も患者さんへのワクチン接種も2回目まででやめました。同じように4回目以降のワクチン接種をやめる病院が全国で続出しています。

    この慢性疲労症候群タイプ以外の人におすすめしているのが、歩くことです。歩くことをすすめる理由はいくつかあるのですが、一つは、トゲトゲ症候群の大もとには自律神経障害があるからです。副交感神経がダメージを受けて、相対的に交感神経優位に偏っている状態なので、そのバランスを改善するために、「ゆっくり無理のない範囲内で歩いてください」といつも指導しています。

    そもそも、生物の原型はちくわです。先に腸ができて、あとから脳ができた。現存する生物でも、脳のない生き物はいますが、腸のない生き物はいません。だから、発生学的にも、脳より腸が先なのです。

    また、最近では「脳腸相関」 という言葉が専門家の間でよく使われるようになりました。脳と腸には、みなさんが思っている以上に密接な関係があることがわかってきたのです。  たとえば、人前で話をするなど、緊張するときにはお腹が痛くなったり、お腹の調子が悪くなったりしますよね。これは脳の状態が腸に影響を与えている証しです。

    もう 30 年ほど前になりますが、消化器の分野でいちばん権威のある医学雑誌『Gastroenterology』に、世界のいろいろな民族の便の分析が掲載されたことがありました。その論文で、いちばん太くて重い便を出す民族として紹介されたのが日本人でした。  日本人は小柄な民族のわりには、便だけは実は世界一立派だったのです。そのあたりに、かつての日本人の躍進の秘密があったのかもしれません。

    歩くこと」と「歌うこと」や「計算すること」など二つの違うことを同時に行うのは、「デュアルタスク」 といって、認知症の予防にもなります。

     1時間程度のウォーキングを習慣にしている方の前頭葉を定期的に測定したところ、前頭葉を含めた大脳皮質が大きくなっていたという研究結果が出ています。   歩くと脳が成長するのです。  歩いているうちに清々しい気持ちになることは、多くの方が体験しておられると思います。清々しさは歩いているあとまで続き、さらにそれ以上の効果が得られるということです。歩くことで脳と心が鍛えられ、ストレスに振り回されにくくなります。

    時間のあるときには、広い公園や遊歩道など自然豊かな場所を歩きましょう。風の音や鳥のさえずり、草木のざわめきなど自然のなかにある「ゆらぎ」の癒やし効果は絶大です。

    高齢者が増え、亡くなる人も増え、一方でますます少子化が進んでいく。それに拍車をかけたのが、コロナ騒ぎです。感染症そのものではなく、マスクだ、自粛だ、ステイホームだ……と社会生活を過度に抑制してきたことの弊害で、日本がどんどん負のスパイラルに陥っているのではないかと危惧しています。  コロナよりも大切なものがいくらでもあるはずです。  個人のレベルでいえば健康寿命であり、毎日の生活に幸せを感じること。  国のレベルでいえば、国家の繁栄です。  にもかかわらず、コロナという、実体以上に大きく映し出された敵に怯えるあまり、自粛生活で生活習慣病や不調、うつ、不眠、依存症、自殺を増やし、少子化を加速させるなど、日本は幸せとは逆の方向に向かっています。

    腸内のお掃除隊であるとともに、善玉菌のエサになるのです。  では、食物繊維がお掃除してくれるものとは何でしょう? それは、コレステロールやナトリウム、有害物質です。  食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」があり、それぞれ体内での働きは違います。

    我慢してまで食べなくていいと思います。なぜなら、ストレスになるから。  どんなに健康効果の高い食品でも、食べる本人が「おいしい」と感じられなければ、それはストレスになって、腸内環境の悪化や自律神経を乱すことにつながります。  誰にでも、ものすごく好きな食べ物から、好きでも嫌いでもないもの、嫌いまたは苦手な食べ物までグラデーションがあります。そのなかで、嫌いなもの、苦手なものは食べなくていいと思うのです。でも、好きなものばかりを食べていると、偏りが出て良くありません。ですから、「好きでも嫌いでもないもの」、または「好きなもの」のなかで「体に良いもの」のレパートリーを少しずつ増やしていってください。

     眠りに悩みを持つ人は「どうやって寝るか」にこだわりがちですが、不眠症の本質は「不安」です。

    まずは不安を手放すことです。そのためにも、たとえば、仕事でストレスを抱えがちな人は、短い時間でもいいので帰り道にゆっくり歩いて、高ぶった交感神経を鎮めておきます。このときに、歩くこともがんばりすぎないことが肝心。あくまでも心地よさを感じる程度に歩くことです。そうすると、ほどよい体の疲れとともに夜には自然な眠気がやってきます。

    ところで、私は、このコロナ禍でSNSの類を一切やめました。SNSは、良い交流が生まれることもありますが、事実無根の誹謗中傷もバンバン書かれます。見ると腹が立つので、見ないのが一番。腹を立てるぐらいなら少し離れようと、SNSを中断しています。それでもツイッターのアカウントは残してあるので、相変わらず暇な人たちから攻撃が来ます。私にしてみれば、しつこく攻撃コメントを書き込んでいる人たちの自律神経が心配です。病んでいるのでしょう。  攻撃コメントを書き込んでいる人のなかには医者と思われる人もいます。ワクチン後遺症なんて存在しないと思い込んでいる人は、私の言動が許せないようです。長尾を攻撃する暇があるのなら、目の前の患者さんを診てほしい。そうすれば後遺症で困っている患者さんがいることがわかるはずです。救い方がわからないのなら、せめて患者さんの話を聞いてあげてほしいものです。

    山極先生の講演は「『今ここにいる。ここに生きている』ことが、そこそこの幸せだ」と考えることがこれからの幸せじゃないかという結論だったのです。つまり、幸せは遠くにあるわけではなく、今ここにあるということです。「ああ、そうやなあ」と思いました。  そしてもう一つ、山極先生の話で印象に残ったのが、人間の持つ3つの自由についてでした。人間社会には、ほかの類人猿が持たない3つの自由があると山極先生は言います。何だと思いますか?  それは、「移動する自由」「集まる自由」「対話する自由」 です。

    人間は一人ひとりみんな違います。好きなことも嫌いなことも違う。みんな違うからこそ「出会う」ことに価値があり、そこに「気づき」が生まれます。そうやって移動して、集まって、対話をして、新しい出会いと新しい気づきを得ながら社会を築いてきたわけです。

    ちなみに対話の8割はゴシップ、つまり噂話だそうです。ゴシップも、起こったことを忘れないために重要なのです。ただ、それを文字にすると暴力になるとも指摘されていました。特にSNS時代には肝に銘じておくべきことですね。

    もし「いちばん好きな本は何ですか?」「自分にとっていちばん大事な本は何ですか?」と聞かれたら、私は 池田清彦先生の『ほどほどのすすめ』 を挙げます。明石家さんまさんが司会の「ホンマでっか!? TV」にも出演されている、あの池田先生の本です。ずっと尊敬している先生で、数年前に「オスは生きてるムダなのか?」というテーマで3時間ほど一緒にトークショーをやらせてもらったことがあります。

    こう書くと冷たく感じられるかもしれませんが、 ワクチンよりも何よりも、まずは普段から自然免疫を高めておくことが肝心です。 それがいちばん頼りになります。具体的には、この本で紹介してきたような自律神経の機能を高める生活を送ること、腸活を行うこと、そのためによく歩くことです。
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    投稿日:2024.03.21

  • Bikkie

    Bikkie

    アンデシュ・ハンセンの『運動脳』が参考文献に入っているところに”新しさ”を感じる。

    印象に残ったキーワード/提言は以下のとおり。

    ・オーラルフレイル
    ・年間2万人がお風呂で亡くなる
    ・歩く時は姿勢が大事
    ・『ほどほどのすすめ』(池田清彦)
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    投稿日:2024.03.13

  • takeshidesuyo

    takeshidesuyo

    なるほどねー
    とにかく歩いてみよう!
    試してみよう!
    お金もかかることではないですし!
    と前向きに僕はとらえることが出来ました!

    投稿日:2024.01.15

  • かたくり

    かたくり

    このレビューはネタバレを含みます

    ワクチンの記述部分は不信感があったが何とか読み終えた。
    歩け歩けといっても、歩かないほうがいい場合もある。
    早歩きがいいと言われているが、自分のペースでおk。無理しない。体の声を聞く。
    歩くと脳が成長する。
    運動はストレス耐性を高める。
    3分ゆっくり、3分早歩きのインターバル歩行には様々な効果がある。

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    投稿日:2023.10.25

  • 領太

    領太

    あらゆる現代病は、歩くことで改善できるという内容でした。

    現代は糖尿病、動脈硬化、がん、不眠症、うつ病など、さまざまな病気がありますが、その大きな原因は運動と食事です。食事だけでなく運動も大切にして日々を送りたくなりますよ!続きを読む

    投稿日:2023.07.02

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