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クララ・デュポン=モノ, 松本百合子 / 早川書房 (7件のレビュー)
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羊さん
舞台はフランス。両親と長男、長女の4人家族に3人目の子どもが生まれた。赤ん坊の頃は、愛らしく気づかなかったが、重度の障がいがある子どもだった。 一章はかいがいしく次男の世話をする長男、二章はそんな長男…に反発し不満を爆発させていく長女、そして三章は次男の死後生まれた三男を中心に、それぞれの障がいのある家族を受け入れる過程を家族が暮らす家の石が語る。 時々メディアで障がい者の兄弟がいる子どもについて取り上げられることがあるが、それぞれに思いは違うのだろうとは感じていた。この本は、三者三様の対応を書き分け、秀逸だと思った。読後に温かい気持になれた。続きを読む
投稿日:2024.04.08
けい
障害児の生まれた家族の、その兄弟たちの内面や行動が石の視点から描かれている。三者三様の反応だが、辛い時を経て、確固たる家族へと繋がっていく。
投稿日:2024.03.31
エスメラルダ
『三番目に生まれた子どもは、障がいを抱えていたーー。 フランス文学を学ぶ日本の学生がNo.1に選んだ感動作』の帯の言葉に、興味を持ち購読。 障害を持つ弟の全てを受け入れる長男、嫌悪感と共に拒否す…る長女、苦しく葛藤する両親。 著者自身の実体験をもとになっているとのこと。 だから、リアリティに溢れ、何度も涙した。 また、設定が面白い。彼らを見つめる中庭の赤みがかった石が、意思を持って(ダジャレではなく、本当に)物語っている。 ちょっと不思議な感覚になる。 『2021フランスの高校生が選ぶゴンクール賞』も、受賞している。 日本やフランスの学生たちの感性・感受性を賞賛したい。続きを読む
投稿日:2023.10.21
みーば
石がストリーテラーとなり、 家族の物語を繊細な文章で綴られてる。 万が一、障害のある子どもを産んでも、 親は一生懸命育てるだろう。 でも、兄弟姉妹にとっては、 また違った思いが生まれる。 障害の重さ…や種類によっても違うだろう。 それは、たぶん、意思疎通ができるかどうか。 目を合わすことも、感情を表す事もままならない子どもに、幼い兄妹はどうしていいかわからない。 長男のように、のめり込みすぎて自分を失うか、反対に長女のように、拒絶的に嫌うか。 どちらも心の成長に大きな影響を与える。 障害のある子どもを持った場合、その子の兄弟姉妹にもいっそう思いを寄せてあげなければ、すべての我が子達を失いかねない。 末っ子の誕生は、全ての集大成のようだ。続きを読む
投稿日:2023.07.11
amyamy114
フランス 高校生が選ぶゴングール賞、日本ゴングール賞 障がいのある子ども、家族 兄、妹、末っ子 家族の再生、自然への共感、はるか昔からある石 読んでいる間、静謐な空気に包まれていました
23
受け入れる。ことによる生き方は、1人1人異なっているが、その1人1人が繋がる時に、愛が生まれると感じた。受け入れるということは、今の自分が思っている以上に深く、広く、人格の形成に関わっている。
投稿日:2023.05.02
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