【感想】2035年の世界地図 失われる民主主義 破裂する資本主義

エマニュエル・トッド, マルクス・ガブリエル, ジャック・アタリ, ブランコ・ミラノビッチ, 東 浩紀, 市原 麻衣子, 小川 さやか, 與那覇 潤 / 朝日新書
(11件のレビュー)

総合評価:

平均 3.2
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5
2
1
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ブクログレビュー

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  • moto

    moto

    トッドさんが好きなので買いました。以下引用ではないのですが、
    「第一次世界大戦、第二次世界大戦と現在起きている紛争は違う。前者は人口が増え、成長している世界で起きた。現在は衰退国の戦争である。本質的に全然違うものである。現在は国民の意思と乖離し、政府が戦争をしている。」
    納得。だからどうなる、というところまでは落とし込めていません。歴史学者のトッドさんでさえも未知の領域なのである。そのうち考えをまとめてくれないかな。
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    投稿日:2024.02.05

  • Sintola

    Sintola

    海外の有識者2人への個別インタビューに対して、国内の有識者2人が討論するという面白い構成。
    各国のコロナ対策の是非、ロシアのウクライナ侵攻に対するスタンスなど、インタビューを掘り下げていくと、有識者によって意見の食い違いがあることが分かり、国籍や立場によって複雑な事情があることを理解した。
    SNSやデジタル技術によって、人々が「単純化」された理論への志向が強くなり、少しでも異質なモノを見つけ次第排除しようとする傾向は、私自身も含め危惧している。リアルの交流が減ると、ついつい異質な他者を排除できるからだ。ただし、同じ価値観を共有できるほど、社会が単純ではない。
    人間は不確実で不完全な生き物。理解できない行動は誰にもある前提のもと、「agree to dissagree」のマインドを意識したいと思う。
    例えば、これまで読んだことの無いようなジャンルの本やニュース記事を読むとか、賛成出来ない意見に少しだけ耳を傾けるとか。そこまでやるのが苦痛であれば、価値観の合う人(仲の良い友人や家族など)と、自分の間にあるビミョーな違いを探して見るのも良いかもしれない。もちろん、アラ探しではなく、良い関係を維持したままが望ましいが。
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    投稿日:2023.10.05

  • Manab

    Manab

    内容に新鮮味を感じなかった。対談形式だと話が咀嚼されつつ深みのある本になる印象があって購入したが、表面的にしか感じなかった。個人の書物を読んだほうがよかった。

    投稿日:2023.09.21

  • tthitsuji

    tthitsuji

    <目次>
    はじめに
    1民主死後の未来予想図
    ・まもなく民主主義が寿命を迎えるエマニュエル・トッド
    ・危機の時代だからこそ新しい啓蒙が生まれる
     マルクス・ガブリエル
    ・セッション興那覇潤x市原麻衣子
    2資本主義の未来予想図
    ・今こそ命の経済へ舵を切るときジャック・アタリ
    ・不平等な世界で資本主義を信じるブランコ・ミラノビッチ
    ・セッション東浩紀x小川さやか
    おわりに

    2022/10に行われた朝日地球会議2022の文字起こしの
    本だとのこと。
    文章が読みにくい。
    せっかく呼んできた海外有識者と
    セッションでの討論がかみ合ってない。
    ブッキングの間違い、かつ、内容が面白くない。
    さすが朝日。
    買って損した。
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    投稿日:2023.09.15

  • はな

    はな

    このレビューはネタバレを含みます

    個人的に面白いと感じたのは、下記の部分。

    P77
    日本語では「アイデンティティ」という言葉は英語のままなのですね。それは良いことです。まだ、その概念すら取り入れていないということですから。


    日本には沢山の外来語があるけれども、カタカナで使っているこれらの言葉は、概念を取り入れていないということなのか。
    ハロウィンやクリスマスも、表面的で商業的な部分を切り取って、お手軽に楽しむものとして取り入れているだけで、確かに概念は取り入れていないのかもしれない。

    自分の中では新しい考え方だったので、新鮮に感じた。

    本自体は、コロナのことや、グローバル化のことなど様々なことを複数の人たちが語っている本で、うん?と思うことも多々あった。発行は今年だけど、これを実際話しているのはもっと前だからか。今となっては。。って感じるものもあった。

    結局、人間を見るしかないし、
    他人のために何をどこまでできるか、がますます問われるようになっていくのかなあ、と思った。

    情報をたくさん持っているだけの人間はAIには当然勝てないけど、そこから考えて考えて考え尽くすことができるのが、人間の強みなのかもしれない。

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    投稿日:2023.06.27

  • sakibear

    sakibear

    世界の頭のいい人たちからコンパクトに要点教えてもらおう!という、ある意味とても今っぽい本。中公新書で出た企画が成功したので、後追いという印象もある。
    後追いとはいえ、世界は変わっており、最新の状態を前提にスピーディに新書化してるので、つまらないということはない。
    今回はコロナとウクライナを前提に話している。
    複数の人が話し、それをまた複数の人が感想を言う二重構造で議論が深まっていて良い。
    学ぶとは考える体験であり、時間がかかるためデジタル化やコスパとは相容れないないという言葉は印象的。
    多元的に考えるという言葉一つでも、人によって表現が違い、印象も変わる。
    読後は「もっと本を読もう、ネットは減らそう」となった。
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    投稿日:2023.06.17

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