【感想】ディス・イズ・マイ・トゥルース わたしの真実

ヤスミン・ラーマン, 代田亜香子 / 静山社
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • ロニコ

    ロニコ

    主人公のアマニとその親友フーダの家庭はムスリムだが、雰囲気は全く違う。
    それぞれ親友に対しても打ち明けられない深い悩みがあるが、学校でSNSを使った暴露事件が発端となり、
    アマニもフーダも自分自身のことと、表面的な付き合いしかしてこなかったクラスメイトのことに考えを巡らせるようになる…。

    まず、移民を受け入れている国では、それぞれの移民コミュニティがあり、そこでの結びつきは大きなものだろうと思うが、人間関係が希薄になりつつある日本にいると、そこを想像するのはなかなか難しい。
    イギリスで生活していても、アマニの家庭はおそらくイスラム的な価値観があり、それは西洋的な価値観と相容れないこともあるだろう。
    学校と家庭とのギャップ、学校の友達に悩みを打ち明けるのは難しいことは想像できる。
    10代が抱える家族の悩みというのは、世界共通なのかもしれない…。

    著者はブリティッシュムスリム。
    恥ずかしながらブリティッシュムスリムという言葉を初めて知った。
    移民を受け入れている国には、その宗教性や文化を尊重する国とそうでない国があるが、イギリスは前者である。
    日本でも一部の地域では、外国にルーツのある生徒が増えているが、微々たるもの。
    移民も難民もほぼ受け入れられていない現状では、この物語の読み手となる人(児童書なので小中学生が主な対象と思われる)が、その背景をどの程度理解しているのかが重要になってくると思う。
    そういった解説があるのかもしれないが(netgalleyでは読めないので)とても気になった。
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    投稿日:2023.07.09

  • Em

    Em

    このレビューはネタバレを含みます

    早く逃げて!
    ずっとそう思いながら読みました。
    DVは直に被害をこうむった人だけでなく、その回りにいる人、特に子どもの脳や精神に計り知れないダメージを与えますが、その様子がとても丁寧に描かれていました。
    こんな思いをする人が
    一人でも減ることを祈っています。

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    投稿日:2023.04.27

  • nohohon08739

    nohohon08739

    このレビューはネタバレを含みます

    さり気なく届きますように。この本を必要としてる子どもに。自分の責任なんかじゃないことに、責任を負わされてしまっているその人に。
    いつのまにかいつも、母親が責められている家庭、日本には多いのではないだろうか。例えば子どもの忘れものからはじまって、果ては夫の浮気どころか、痴漢のような性暴力さえ妻に非があるような声は無くならない。
    渦中にいるとわからない。見えない。
    罪は、その人のものだ。
    そんな家庭しか目にせず育つ子どもに、どうかこの本が届きますように。

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    投稿日:2023.01.25

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