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又吉栄喜 / 文春文庫 (14件のレビュー)
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みそしる
沖縄の濃厚な匂いが漂ってくる小説。『豚の報い』なんてタイトルは本土ならばホラー小説くらいでしか用いられなさそうだが、沖縄では豚は特別な動物。不穏なタイトルからいきなり豚がスナックへ闖入してくる冒頭の展…開になんじゃこの小説と戸惑っていたはずが、見事に沖縄の空気を描き切っている物語にどんどん引き込まれていく。文学でしか表現出来ない沖縄の魅力満載。ラフテー食べたい!続きを読む
投稿日:2023.07.21
makine
生の象徴であるような3人の女性たちと御嶽への祈りとの対比、またその間に立つ正吉、それぞれの温度や質感が素直に感じられる作品。
投稿日:2021.01.10
a
小さなきっかけでも、偶然と呼べないほど濃い思い出になるのも、思い掛けのない時に起こるんでしょうかね。後半のまた違った物語も、夏の思い出のような感じで好きだった。何気ないどうでもいい会話もあれはあれで特…別なように感じた。芥川賞を取ったので読んだけど、案外普通のストーリーだった。続きを読む
投稿日:2020.04.18
のり坊
このレビューはネタバレを含みます
高を括って居た。語彙不足のウチナーンチュが書く小説なんて・・・・と。芥川賞を取ったとき読んでいるのですが、覚えているのは、豚がスナックに闖入の場面だけ。改めて読んでみて・・・フ・カ・イ やればできるじゃないかウチナーンチュ
投稿日:2018.06.09
todo23
表題と芥川賞作品と言うことに引かれ購入したのですが。。。。 なんだか合いませんでした。 何か入り込めない、主人公と離れてしまう感覚があるのです。著者には何か下敷きがあって、その上にこの物語が書かれ…ているのですが、その下敷き部分が私とはズレている感じです。 背景描写の少ない作品なのです。登場人物の年齢も性格も。小説の枕部分でサラリとその人物、背景を特徴的に示すエピソードなどが示されることが多いのですが、この小説にはそうしたものがありません。その所為なのかもしれません。 続きを読む
投稿日:2017.11.08
block
食用とされるべき運命にまつろわぬ豚は 世界のシステム・リーンカーネーションの輪から離れ 再生を拒む亡霊として漂い続けるのだ 亡霊は、同じくまつろわぬ意志を持つ者のにおいをかぎつけ これにすりよってくる… それが不幸のしるし…いわゆる「厄」である しかし、そのように厄を受けることは、結果的に 生き方を反省する契機となるもので、必ずしも悪いことではない 懺悔するべきである 亡霊を引き寄せる心のやましさを 死者の世界の入り口に向かって吐き出すのである そうすれば一時的にせよ 罪は許され、不幸を遠ざけることができるだろう 「豚の報い」は、優柔不断な若者がなりゆきで預言者となり 沖縄本島から、スナックのママたちを約束の地へとみちびく物語 少年よ神話になれである これが、オウム事件の直後にもかかわらず芥川賞を獲ってしまった ニューエイジ・オカルトの延命策か 当時、米兵の暴行事件があって 沖縄問題がマスコミにクローズアップされていたのは確かだが…続きを読む
投稿日:2015.08.03
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