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田中 康弘 / 山と溪谷社 (9件のレビュー)
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わっさん
●=引用 ●狐狸は行動範囲が里に近く、最も馴染みがある動物だ。奇妙な出来事に遭遇した時にその原因にするにはうってつけなのだろう。それが親から子へ、そして孫へ語り継がれ、何かあるとするとすぐに狐狸だな…と判断するわけだ。これをバカげた話と一蹴するのは簡単だ。しかしそれでは自分が体験した奇妙な出来事の原因は分からないままである。それでは困るのだ。山人はまた明日も山に入るのだだから、謎のままでは落ち着かない。原因が狐狸なら少し安心できる。本気を出せば人間のほうが圧倒的に強いからだ。こうして不思議な出来事は取り敢えず狐狸のせいにするのだ。続きを読む
投稿日:2024.02.17
Koji
この本と出逢ったきっかけはYouTubeの「オカルトエンタメ大学」というチャンネルで著者の田中さんが山怪話をしていた回をたまたま見たからでした。 個人的にオカルト話は半信半疑であり、どのような方が話…しているのかで判断します。失礼ながら“いかにも”な感じの人が語る話は話半分で聞くのですが、田中さんはスマートな見た目で話も上手く、ついついYouTubeに惹き込まれてしまいました。惹き込まれてしまったからには本も読もうと手に取った次第です。 本はいろんな話が書いてあり、それぞれがとても簡潔に書いてあります。引っ張る前置きも溜めもなく聞いた話を淡々とという感じです。なのでそれが少し物足りなく感じたのですが、それは話を盛って欲しいというわけではなくYouTubeの話し方と文章を比較すると圧倒的にYouTubeの話の方が面白く感じたからだと思います。 また、話が簡潔だからこそページを埋める文字の数が少ないのも読書をしている物足りなさに繋がりました。もう少し書面を埋めてほしかったなと思います。 とはいえYouTubeとこの本で田舎の土地巡りをしたくなりました。春になったら計画立てて見ようかなと思っています。記載されているエピソードが日本の何処の話なのか日本地図を一枚載せて頂けると有難かったなと勝手な要望も出てしまう1冊でした。続きを読む
投稿日:2024.01.24
bonniejackdaw
実話なので何気ない話が多い。特におちもない話が淡々と続く。 最後の後書きを読んで、この本がコロナ禍を乗り越えて世に出たと知る。それが一番感慨深かったかな。
投稿日:2023.09.26
ホースケ
山にまつわる不思議な話。 よく知る山なのに、気が付いたら知らない場所を歩いている。 ひとりしかいない場所で、突然誰かに話しかけられる。 ありえないものの影を見る。 そうやって語る人たちは…人里に帰ってこられたから語ることができる。 逆に、山から戻れなくなった人もいる。 人里とは一線を画す山は、人の領域ではない。 そのことを頭の片隅に、山を楽しみたい。続きを読む
投稿日:2023.07.16
かんすけ
幽霊なの?っていうお話もありましたが、ほぼ狐狸達のお話で、なんか怖かったり迷惑を被ったりされてはいるけど、そこに住んでいる人達が羨ましく思ってしまう私は疲れているのかもしれない、という感想です。
投稿日:2023.06.28
teastrain
山の不思議な話集。 柳田國男の『遠野物語』と似ているが、話の採集が最近らしく使われる言葉も現代だし、メールやGPSなんかも登場するのが面白い。 その不思議な現象がなんなのかはわからないまま話が終わった…り、「そうそう、こんなこともあった」と連想される話が付け加えられたりするところがすっきりせず、ちょっと怖い独特の後味になっている。続きを読む
投稿日:2023.06.26
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