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乾くるみ / 文春文庫 (15件のレビュー)
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総合評価:
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こういち
7編を収めた短編集。 最初の「夫の余命」はおっ!と思ったが、その他の作品はうーん、という感じ。 最後の「数学科の女」は本書の中では長めの短編だが、動機もトリックもなんか短絡的というか、腹落ちしなかった…。続きを読む
投稿日:2024.03.29
ある
心温まらない痛ましい話。驚きの展開が楽しめる。人間不信になりそう(heartful→hurtful) 1.夫の余命 2.同級生(叙述トリック) 3.カフカ的(交換殺人) 7.数学科の女 お勧め4編
投稿日:2023.11.09
レオン【ネタバレなし】
乾くるみ先生の短編集ですね。 調べたところやや批判的な意見も見られますが私はとても楽しめました。 特に最初と最後の話が良かったです。 乾くるみ先生が好きなら絶対損はしません! 乾くるみ先生の良いところ…がちゃんと発揮されています。続きを読む
投稿日:2023.11.01
さな
このレビューはネタバレを含みます
短編集。イニラブの衝撃は一切ない。驚愕の結末が待ち受ける超絶ミステリは煽りすぎてて可哀想。 ・夫の余命 汚い叙述トリックで終わり方もいまいち。財産目当てでさくっと結婚させるために無理のある社長設定。 ・同級生 セカンド・ラブのほうがよっぽど面白い。 ・カフカ的 百合に夢見過ぎ。殺されたいならもっとやれただろ。 ・なんて素敵な握手会 既読の掌編。ありがちなギャグ。 ・消費税狂騒曲 めんどくさくてつまらなかった。 ・九百十七円は高すぎる 九マイルなめてんのか。これも百合に夢見過ぎ。 ・数学科の女 展開は割と好き(登場人物は好きじゃない)。女をなんだと思ってんのかな?って妊娠計画に腹が立つ前にさらっと読んだ。これなかったら★1かな……何がハートフルなんだ??と思ったらHURTFULだった…… 総評 期待しすぎた。
投稿日:2023.06.03
autumn522aki
人間不信になること間違いなし! HeartfulではなくHurtfulな短編集 #ハートフル・ラブ ■きっと読みたくなるレビュー 優しく心温まる恋愛小説と思いきや、実は人が人を傷つけるバラエティーに…富んだミステリー短編集。どれも気軽に読める作品ばかりですが、なかなかの衝撃が待ち受けています。 楽しい作品ばかりですが、特に『九百十七円は高すぎる』『カフカ的』がおすすめ。登場人物たちの関係性から目が離せなく、ついつい熱中して読み込んでしまいました。 ■各短編のかんたん感想文 〇夫の余命 脳腫瘍を患った夫を持つ、新妻の物語。アンソロジー『神様の罠』で既読の作品、再読してみても面白い。 短編なのに構成と人間関係の描写がめっちゃ綺麗で素晴らしいですね~ なにげない男女の会話がいいんですよ。これぞ乾くるみ先生の作品でした。 〇同級生 高校時代の同窓会での出来事、小説で成功した同級生のマンションに訪れると… 自分も若き学生時代を思い出しちゃいましたね、切ないわー そして読み手をひっかけるのがお上手でした。 〇カフカ的【おすすめ!】 高校教師が旧友と出会い、交換殺人の約束をすることになって… 短編にも関わらずかなり、人間関係から謎解きまでかなり濃密な作品でした。特に殺人計画、相談の描写は、思わず手に汗を握っちゃいました。 〇なんて素敵な握手会 アイドルの握手会での出来事、掌編。シンプルながらも、あっさり騙される… 〇消費税狂騒曲 消費税をテーマにしながら、一人の警察官の人生が描かれる物語。 細かい金額でセコイのですが、私も日常生活で、この疑問は気になってたんですよね~アプローチが面白いし、年代とともに人間関係もしっかりと描いています。 特に最後の数行でキレイで、物語全体を優しく包んでました。 〇九百十七円は高すぎる 【おすすめ!】 アンソロジー『彼女』で既読の作品。 あらためて読むと、なかなかの百合っぷりな作品ですね。青臭くも薄暗い艶めかしさが好き。 ある人のたった一言のセリフから、緻密に推理していくミステリーです。 動機は不純ですが、解法から真相はミステリー好きも唸る一作です。 〇数学科の女 男子4名、女子1名の大学生グループの物語。本書メインの中編で、まさにHURTFUL満載な内容です。 人間って欲望や弱みに付け込まれると、簡単に傷ついちゃうよね。いやー悲しい。 そして最後まで成長しない主人公を見て、さらに悲しくなりました。続きを読む
投稿日:2023.05.30
夏
●夫の余命 二度読みした。イニシエーション・ラブを彷彿とさせるような鮮やかなトリック。 後ろから読み直すと理解できた。 ご臨終のシーンで「ベッドを囲む四人の隙間から、貴士さんの顔がわずかに見えている」のところ、なんで近づいて見れないんだろう?って気になったけど、そういうことかー!!と納得。 ●同級生 なんか切ない。 主人公は一見幸せそうなのに、ラストで幸せを願うということは幸せじゃないってことか(?) ●カフカ的 なぜか最初から主人公が男性だと気づいた。 セリフの口調に違和感があったし、バーのくだりとか、出会った男性に奥さんがいて「君がそういうことを気にするとは思ってなかった」というセリフもそれっぽいなと。 とはいえ、双子の妹がいなかったことには驚いた。 全然違うけどひぐらしのなく頃にを思い出した。 ●なんて素敵な握手会 たったの4ページなのにどんでん返し。 見事に騙された。先入観って怖い。 ●消費税狂騒曲 登場人物の苗字に三、五、八がついてて消費税なんだな〜と八代さんが出てきたところで気づいた。 この本の中で一番つまんなかった。(逆に言うと、この話以外は全部面白かった) ●九百十七円は高すぎる こちらも消費税のお話。 出た出た、得意の百合展開だと思いながら読み進め、主人公のソワソワする気持ちとリンクしながら全裸待機してたけどダメでした。 ●数学科の女 クールな男性と悪女の組み合わせはセカンド・ラブっぽい。 最初に確率の話が出てきたので、これ絶対他の男ともくっついてるでしょと思ったら案の定。 女性も怖いけど主人公もなかなかの壊れっぷり。
投稿日:2023.05.23
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