【感想】旅する漱石と近代交通

小島英俊 / 平凡社新書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • gaaco

    gaaco

    コロナ後初の出張のおともに本書を持っていく。

    著者は交通史の専門家(といっても、商社などで長く勤務したビジネスパーソンだった方)。
    本書は「読んで楽しくわかりやすく」をモットーに書かれたものだ。
    石の生涯をたどりつつ、発達していく交通機関の状況を説明していく。
    ・学生時代の旅で利用した蒸気船と蒸気機関車
    ・松山・熊本時代の地方の鉄道
    ・留学時の欧州航路とイギリスの鉄道・地下鉄
    ・満州訪問時の特別列車やトロッコ
    ・東京の人力車、馬車、自転車
    ・路面電車、郊外電車
    ざっとこんな感じだった。

    これまでにも小池滋さんの著作や、漱石の研究者の人たちの本でも、割と交通関係の論文があったような気がする。
    一冊であれもこれも、ちょっとずつ知ることができるという意味で、楽しい本かもしれない。

    一番印象的だったのは、漱石の自転車体験。
    ロンドン時代のことだが、あれは…漱石でなくてもトラウマになるだろう。
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    投稿日:2023.02.26

  • 臥煙

    臥煙

    夏目漱石の生涯を交通の視点から照らす意欲作。

    1867年生まれ、1916年没。ちょうど日本の鉄道の発達と重なる生涯。坊ちゃんのマッチ箱の汽車だったり、鉄道の黎明時代。人力車や欧州航路など鉄道以外の交通についてもかなり細密。

    得てしてこういう本は趣味本、素人っぽい本が多いのだが、この筆者の著作はレベルが高い。交通だけでない文学に関する造詣が深い。
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    投稿日:2022.12.29

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