【感想】他人事

平山夢明 / 集英社文庫
(106件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
15
26
47
7
5

ブクログレビュー

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  • 水橋

    水橋

    胸糞悪いのに、謎のカタルシスが得られる短編集。こういう理不尽を待ってた!と何故か言いたくなってしまう。

    投稿日:2024.04.21

  • むちゅ

    むちゅ

    なぜだろう
    胸糞悪くなる物語多数で読み切るには
    頑張りが必要…
    映画ならばファニーゲームみたいな理不尽さ

    読み切るまでに一年くらいは放置しました…

    投稿日:2024.03.31

  • カズレゴ

    カズレゴ

    表題作を含む14編の短編集。
    そのどれもに何とも言い難い恐ろしさが潜んでいる。あり得ないのだけど、すぐ側にあるような…。
    お薦めは「たったひとくちで……」と「れざれはおそろしい」です。

    投稿日:2024.01.22

  • planets13

    planets13

    特に初めのほうの数編は読んでいくうちに気分が悪くなってくる。それ以外も露悪的で、救いもなく、嫌悪感ばかりが残る。

    投稿日:2023.12.24

  • ささくれ

    ささくれ

    このレビューはネタバレを含みます

    2023年8月13日読了

    平山節を堪能した。

    平山先生らしい、誰もが普段目を背けているか、敢えて気付かないふりをしているうちに忘れてしまっている「悪意」をがっつり掴んであらかた掘り起こし、綺麗に装丁してスポットライトを当てました、というような素敵に悪趣味な作品たち。

    SF、グロ、ホラー、コミック原作的、昭和のドラマ的等々、バラエティに富んだ設定等で飽きさせない。

    他人事 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …ひどく嫌なものを見てしまった思い。極限状態ですがるほかないのに、居合わせたその男はあまりに常識と乖離した対応しかしてくれず、得体が知れず気持ち悪い。病人か人を傷めつけて歓ぶ性癖かと思ったら、その理由は想像を超えてきた。
    短編集の方向性を端的に示すスタートに相応しいキャッチーな衝撃作品。

    倅解体 ⭐︎⭐︎
     …暴力的な引きこもりの息子より怖いのはこいつだった。

    たったひとくちで ⭐︎
     …うみがめのスープ的な、といえばもうネタバレになってしまう。オチが弱い。それにしても、生きてて良かった。

    おふくろと歯車 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …ゾンビ側の視点。そこまで書くかと言いたくなるほどのグロ描写も、チープな映像を想像してしまったら耐えられた。

    仔猫と天然ガス ⭐︎⭐︎
     …理不尽な暴力の恐怖。形を変えてやろうか。言葉でアクションを表現することの難しさを思う。

    定年忌 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …いずれ現実にありそうな話。藤子F不二雄の短編的な。とはいえ、介護保険料を始め福祉の費用は嵩んでいくものの、総人口は減ってるので、まだ労働力が期待できる人的資材に対してこの仕打ちはリアリティに乏しいか。まあ、リアリティが必要かはさておき。

    恐怖症召喚 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
     …dinner のような世界観。主人公の力に関するオチは予想できたが、おもちゃ箱のような人物たちにわくわくした。

    伝書猫 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …目に見える世界が正しいとは限らない。

    しょっぱいBBQ ⭐︎⭐︎
     …理不尽な暴力が最も弱い者に向かう絶望。

    れざれはおそろしい ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
     …最も印象に残った作品。オリエント急行殺人事件方式+主客逆転、の発想が見事。

    クレイジーハニー ⭐︎⭐︎
     …デスゲーム。軍用慰安アンドロイドによる殺戮は攻殻機動隊のイノセントを彷彿とさせた。

    ダーウィンとべとなむの西瓜 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …死刑執行人の苦悩。リアルな手触り。不意に人の生き死にに関与してしまうという恐怖。

    人間失格 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
     …自殺志願者と救助者のやり取り。今そこにある絶望より、一瞬の希望を垣間見た後のほうが、より漆黒。「笑う山崎」を思い出した。やり切れなさに痺れる。

    虎の肉球は消音器 ⭐︎⭐︎⭐︎
     …頭の悪い、だが憎めない野郎達の青春譚のような悲劇。どこか味わい深い。

    解説が富樫先生なのも嬉しい。

    僕も、平山先生の作品をあまり読まれない世の中(≒小説以上に悲惨な世界)は、嫌だと素直にそう思う。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.08.22

  • ミイ

    ミイ

    このレビューはネタバレを含みます

    グロ・暴力・屍体。もう清々しいくらいに真っ黒な一冊。間違っても人には薦められない。
    切れ味鋭く無駄な描写のない展開。この本を面白いと思ってしまった自分は頭がおかしいのかと疑ってしまう14の短編集。

    ■他人事:開幕早々この話でやられた。崖からの自動車転落事故。他人にお願いをするときは、それなりの態度が必要。

    ■倅解体:これまたやられた。解体ってタイトルからして...やむ無しの事情は分かる。

    ■たったひとくちで:誘拐犯と料理人と評論家。誘拐にもいろんな動機がある。

    ■おふくろと歯車:クソ親成敗、

    ■仔猫と天然ガス:老女とプロレス。理不尽の押し付け。あっけない幕切れが逆にすごい。

    ■定年忌:筒井康隆先生の話っぽい感じ。定年退職者への御礼参り。

    ■恐怖症召還:これは印象薄い。

    ■伝書猫:チサとサチって分かりづらい。オカルトチック。

    ■しょっぱいBBQ:他人の屍体より私のバーベキュー。

    ■れざれはおそろしい:こんな学校はイヤだ。

    ■クレイジーハニー:まさかのSFテイスト。消毒って単語でお察し。こんなキューティーハニーはイヤだ。そして誰もいなくなった。

    ■ダーウィンとべとなむの西瓜:ダーウィン賞に不覚にも笑う。飲み込んだ携帯電話が大腸の刺激でリダイヤルし続ける状況って。

    ■人間失格:自殺の名所で自殺志願者の若い男女が出会う。まさかの恋愛モノ?と思うと...。これまた秀逸。

    ■虎の肉球は消音器:自動車工場のプレス機が登場するってところでお察し。一寸先は闇。

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    投稿日:2023.06.07

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