【感想】1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい

小沼理 / タバブックス
(9件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • pean1269

    pean1269

    このレビューはネタバレを含みます

    2020年からの3年間は、ゆっくりと、でも確実に日本が良くない方へと向かっているような実感を国民に芽生えさせたと思う。そんな3年間の一部を筆者が日記として綴った本。

    当時の自分は何をしていただろうか、と重ねながら読む部分もあったし、(自分も当事者なので)差別される側としての気持ちに共感できるところもあった。何より良かったのが、筆者の普段の生活や考えなどのパーソナルな部分に触れられたことだと思う。日記を読むということは本棚を見たり音楽の趣味を知ったりするのと同じように、その人のことを知れているような気がして楽しい。

    以下、好きだった本文。
    「世界が最悪の方にどんどん向かっているようで鬱々としてくる。それでも手を動かせばちゃんと料理ができていく、そのことに救われる。」
    「しっかり動揺してうまく言葉にできずにいるこの人を、私は信頼していると思う。」
    「思考の癖や弱さは手ごわい。ずきずきと痛まないと意識しなくなるし、そうやって意識している間に少しでも自分を変えていけるように、思考と判断を重ねていくしかない。」

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.08.17

  • mayuharu21

    mayuharu21

    例によって予約はしてあったものの時間がたっていて何の本か覚えていない。

    読み始めて、なんで30前後の人の日記に付き合わなくてはいけないのか、と思う。

    「恋人」と食事をして、、、なんて書いてあって、違和感を持つ。

    「セッション22」「LIFE」「オーバーザサン」に、自分と同じ傾向を感じる。

    コロナ、五輪等への発言も。痔ろう、肛門周囲膿瘍になったことも!

    ある瞬間に、著者が同性愛者であることがわかる。「恋人」のこと。

    そしてややあって、著者が男、つまりゲイであることがわかる。



    そういうことだったか。

    ゲイの立場から社会を見る青年のコラムだったのだ。

    同性愛者に厳しすぎる日本社会。

    銭湯、トイレ、着替え、、、、犯罪とLGBTを悪意を持って一緒にする政治家たち。

    高倉健は愛する女性に看取ってほしくて幼女にした。

    愛し合っている同性カップルにはそれすら許されないのだ。

    明治時代に作った家庭像に基づいた法律。それが彼ら彼女らを苦しめる。

    それをなくしていくのが政治だろうが。

    トランスジェンダーが性転換手術をすることに私は違和感を持っていたが、

    社会がそうさせてしまうことに最近やっと気づいた。

    心と体の性が別だと、生きづらいのだ。

    ほんとはメスなど入れたくなくても、そうせざるを得ないのだ。

    そういう思いをさせないのが社会だと思うのだが、、、



    そんなことを思い起こさせる彼の日記だった。
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    投稿日:2023.06.14

  • みなかた

    みなかた

    ●なぜ気になったか
    新型コロナ、東京オリンピック延期、元首相銃撃、振り返ると想定外な3年間。著者はなにを考え、どんな文章で日記をしたためたのか読んでみたい

    ●読了感想
    ページ数も多く、リアルタイムに経験したことを振り返ることに興味がわかず、読み切ることはできなかった。

    #1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい
    #小沼理
    22/10/26出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/3py7LTk
    続きを読む

    投稿日:2023.05.13

  • taka_2

    taka_2

    コロナ禍始まった頃から、2022年8月頃までの著者の日記。
    タイトルに惹かれて読み始めて、コロナ禍こんなんだったなあとか思い出しつつ、コロナ禍に対する著者目線を感じつつ興味深く読んでました。
    なんですが、著者がLGBTQの活動をされているということが結構書かれていて、なかなか一人の行動で世の中を変えていくのは難しいものだなあという感想を抱くとともに、自分はあまり今の政治に対して税金高いなあとか思うことはあっても、それほど暮らしにくいと思ったことはなく、政治に関心がないのだなあと気づかされたりもした。
    料理の描写もたくさん出てくるんですが、野菜しっかりとっててえらいなあと思ったり、ライターという職業柄わりと時間は自由に使えるのかな、でも体調整えるのが大変そうだと思ったりとか、もろもろ面白かったです。
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    投稿日:2023.04.26

  • たなか・ま

    たなか・ま

    コロナ禍の中の暮らし。著書はゲイの男性で、恋人と同居している。

    元々日記好きだし、装丁も良くて見かけて即購入した。

    コロナの始めの頃ってこんな感じだったよなと思う。

    政治的な立ち位置は僕とよく似てるのだが、ずっとそこからの発信を受け止めていると、同質性が逆に客観視されてくる。なんか変な感じだった。そういう発信って注意しないといけないんだなあと思った。でも、著者や恋人からすると、もっと言いたくなるような状況なのだろう。続きを読む

    投稿日:2023.03.17

  • すべての本読み読み委員会

    すべての本読み読み委員会

    小沼さんは誠実で優しい方なんだろう。日々のニュースを感度高く自分ごとにするのは、きっとしんどい瞬間も多いだろうに。

    読書欲高まり杉の内になてり。

    投稿日:2023.02.12

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